続・マッサージ

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こんばんは♪
先日UPしたSSS「マッサージ」、とても嬉しいことに「続編を!」というお声をいただきまして、書いてみました(笑)
バレる+お仕置きという王道(?)で、しかも「マッサージ」よりもずっと長くなっております(笑)
楽しんでいただけると幸いです (*´∀`*)



続・マッサージ




「イムジャ?これは…どういうことです!?」

近衛隊宿舎にヨンの怒声が響いたのは、穏やかな昼の事だ。


午前の訓練を終え、ヨンが宿舎に戻ると何やら中から声がしていた。聞き間違える筈もない、ウンスの声だ。

「どう?気持ちいい?」
「うあっ。はい…気持ちいいです」
「でも、痛くない?」
「大丈夫です」

 相手の声はトクマンのもので、力の抜けた声を出している。全く、今度は一体何をしているのかと、扉を開けたヨンの目が驚きに見開かれる。

 そこにいたのは、正座したトクマンの腕を後ろから羽交い締めするように密着し、引っ張っているウンスの姿で————

 ヨンの怒声が響いた。ウンスを引っ掴んでトクマンから引きはがす。

「これは…どういうことです!?」
「テジャン?!」

 ちりぢりに逃げていこうとする隊員達に「止まれ」と命じると何をやっていたのかと問いただす。

「は!医仙様の整体をうけておりました」
「なんでも、天の医術のようなもので、身体の骨や筋肉をほぐすと」
「以前やっていただいたマッサージのようなものだと医仙様がおっしゃって」

 そこまで聞いたヨンがどういう事かとウンスを見ると、ウンスは明らかにまずいという表情をしている。

「マッサージはせぬようにと申した筈ですが」
「あ、あの時今後って言ったじゃない!マッサージをしたのはあの前よ」
「あの前に既にしておったと?」

 そう言うヨンの周りの温度は急激に下がり、やばいやばいとウンスの顔に冷や汗が伝う。近衛隊員は冷や汗どころではない。

「では、今していたのは一体何です?」
「今のはマッサージじゃないわ。整体よ」

 屈強な男達が大勢一斉に起立して冷や汗を流してるのは見方によってはおもしろい光景だが、今それを楽しむ余裕がある者はいない。ヨンは周りに鋭く目をやると隊員に問う。

「マッサージと整体とやらを医仙から受けた物はここにいる全員か?えらく多いが…」
「い、いえ。前回マッサージを受けた者は数名しかおりません!」
「その者らが、まさに天の術だ神の手だ、身体に羽が生えたようだ…と申しており、それならば是非と…」

ヨンがはぁとため息をつくと、隊員がびくりと肩を震わせた。

「で、身体は軽くなったか?」
「は、はい。それはもう…」
「そうか。ではしばらく休暇はいらぬな。ここに居るもの全員、この先一週間強化訓練だ!よいな!分かったらさっさと行け!」

 蜘蛛の子を散らすように隊員が出て行き、宿舎はシンと静かになってしまった。この静かさが余計に怖い。ジロリとウンスはヨンに見据えられた。

「テ、テジャン?」

 じりじりと壁際においつめられ、壁に貼り付くようになってしまう。だがそうなって尚、後ろに下がりたくてしょうがない。逃げようとヨンの隙を伺っているが、逃げられる筈がないことは百も承知だ。

「あ、あのね?ほら。別に上に乗ってた訳じゃ…」

 ————こ、怖い!目が怖い!

「だからその…だって、頼まれたら断れないで…きゃっ!」

 肩に担ぎ上げられて、ジタバタと暴れるがビクともしない。

「ちょっと!降ろして!」

 そのまま部屋に運ばれると「では」と言ってドサリと降ろされたのは寝台の上だ。

「大勢の整体とやらで疲れておるでしょうから、私がマッサージしてさしあげます」

 全く笑わない瞳で言われて「あらじゃあお願い」なんて言える訳がない。

「え、遠慮するわ」
「遠慮はいりませぬ」

 ぐいっと押し倒されると、うつぶせにひっくり返され、のしかかったヨンの手がウンスの肌を滑る。びくりと震えてしまったが、ヨンの手は確実にツボを押していて。

 ————あ、あれ?き…気持ちいいー

 怒っているのではなかったのだろうか?でもこれはちゃんとしたマッサージだ。
 ぐいぐいと押される背中が心地よくて、ウンスは身を任せる。

 ————本気でマッサージしようとしてくれていたのね…?

 そうならば、怯えてしまって悪かったかもしれない。

「チェ・ヨン?」
「なんです?気持ちいいですか?」
「一回で覚えたの?」
「一度されれば、大体わかります」

 どれくらいそうしていただろうか。気持ちよすぎてついウトウトしてしまったウンスは「終わりです」と言った声に起こされた。

「ありがとう。すごく気持ちよかった」
「どうです?身体は軽くなりましたか?」

 そう言えば、最近なんとなく感じていた肩こりもすっかり解消されている。

「ええ!すごい軽くなったわ」
「左様ですか。では…」
「え?きゃぁ」
「次は仕置きです」

 ひっくり返されて、腕は一纏めに掴まれて上にあげられ、足はしっかりとヨンのそれで固定されてしまっている。

「な、なんの!?」
「マッサージ、俺に黙っていましたね」
「でも、あれは!」
「確かにあの時は今後と言いましたが、では今日のアレは何です?」
「せ、整体…?」
「そんなへ理屈が通ると?」
「ず…ずるい!怒ってないって言ったくせに!」
「言うておりませぬ」
「うっ、確かに言ってないけど、マッサージしたりして油断させて!」
「あれも仕置きの一貫です。仕置きは一晩です故、疲弊した身体では持ちませぬ」
「ひ!一晩!?む、無理!」
「無理ではありませぬ。仕置きですゆえ」
「ちょっと、チェ・ヨン?」
「ゆっくりと致しますので、お覚悟を」
「ゆっくりって、ちょ…んぅっ!ん…」

 抵抗する間もなく唇を塞がれてしまう。口をしっかり閉じてみるが、首元をすっとなでられて思わず開いてしまった途端に、ヨンの舌がするりと入ってきて口内を蹂躙する。こうなってしまうともう駄目だ。身体から力が抜けて抵抗する気がなくなってしまう。
 長い口付けに頭にぼんやりと霞がかかる。

「ん…ん」

 ちゅっと離れる唇が、また近づく。だが、その動きはいつもより酷く緩慢で。そっと身体をなぞる手にゾクリと身体が跳ねる。
 だが、あまりにゆっくりと動くものだから…もどかしくなってしまう。

「ん…ふ。チェ・ヨン…」

 足を動かし、ゾクリとする快感を逃そうとするが、押さえつけられていて上手く出来ない。
 服の上から触られて、恥ずかしいのに身体をすりつけるように動いてしまう。

 ————ああ、もう…

 直接触ってほしいのに、なかなかヨンはそうしてくれない。

「ね。お願いだから…」

 目尻を赤くしたウンスがじっとヨンを見つめると、クスリと笑ったヨンはやっと肌に触れる。が、いつものような刺激が与えられずにいるままた。

「どうして…もう…やぁ」

 ぐいとヨンを引き寄せてそう言うと、ヨンはふうと耳元に息を吹きかけ唇を寄せて囁いた。

「言うたでしょう。仕置きですと。今日はゆっくり致します…と」

 意味を理解して唖然としてしまう。文句を言おうと口を開いたが、その瞬間に狙ったように舌が耳に入れられて声にならない。

「あ!んぅっ!や、チェ・ヨン!み、耳…だめ!」
「知っております」
「やぁ!」

 このもどかしさが一晩中続くのだろうか。耐えられるはずがない。

「やっ!おねが…チェ・ヨン!」
「なりませぬ」
「も、いじ…わる!」
「意地悪なのはあなたです。イムジャ」
「な!」
「俺が、あのようにイムジャが他の者と密着しておるのを許せると?」
「それは…」
「許せる筈がないということを、一晩かけてじっくり教えます」
「あ!…んっ!ぁ!やぁ」


 そうして、ヨンの仕置きは本当に一晩中続いた。
 ウンスがやっと眠りについたのはすっかり日が昇ってしまってからで、マッサージの効果は既になく————。

 
 「チェ・ヨンの馬鹿ーーー!身体が動かないじゃない!」


 次の日の夜には、ずっとマッサージさせられる隊長の姿があったとか。


 それ以来、すっかり「天の術」であるマッサージは隊員達の一時の夢として語り継がれるだけとなった。


 



おまけ

「はぁ…気持ちよかったよなぁ、医仙様のマッサージ」
「強化訓練は思い出したくもないがな」
「ああ…腕立てしすぎて死ぬかと思った」
「お前らはまだ良い方じゃないか!俺なんか…」
「あー。すまんトクマン」
「医仙様のマッサージを広めたの、お前だもんなぁ」
「強化訓練の期間倍にするなんて、大護軍は鬼か!?」
「まぁ、がんばれよトクマン。残り期間は半分だ」






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