青学ローが募集を停止したそうです。

 司法試験業界ウォッチャーとしては、浜辺陽一郎教授が以下のとおり発言していたと聞いていましたので、感慨深いものがあります。

 

「いろいろ理由をつけて予備試験受験者がこれほど多いのは,いかに司法制度改革のことも知らず,手前勝手に「自分だけはできる」と勘違いしているか,とにかく早道でエリートの切符がほしいという人が大勢いることを示している。心の貧困によるものか,または何も知らないで司法試験を目指す人たちが,こんなに多くいるなんて・・・。どういう気持ちで予備試験を受けているのか,よく調べてもらいたい。もちろん,ごく一握りの人たちは,何やってもできますが,そんな「ペーパー試験合格」の一発屋を社会が望んでいるわけがないでしょう。」

 

 ところで、予備試験短答式試験は平成28年実施の第6回より、会場がそれまでの早稲田・明治から、早稲田・青学になっています。

 

 ちなみに、平成27年は9月に明治ロー教授の青柳事件がありましたが、明治が試験会場でなくなったのは偶然なのでしょう。

 

 ともかく、予備試験を敵視していた学者がいるローが予備試験の試験会場になり、ついに募集停止になるというのは、運命的なものを感じます。

 

 

http://www.lawschool-aoyama.jp/blog/news/2017/05/post-96.html

 

2017/05/31

法務研究科学生募集の停止について

 

 法務研究科は2004年の設置以来、「地の塩、世の光」としての法曹を目指す人々の教育のために、努力を重ねて参りました。その結果、多くの修了生が弁護士などの職種に就いて、ここで学んだ知識・経験を活かして活躍しています。

 

 近年の入学志願者の減少に対しては、給付奨学金制度の充実、文部科学省の法科大学院公的支援見直し加算プログラムの中で優れた取組として選ばれた「お試し受講プログラム」の実施、1年次は夜間に受講できる「挑戦的社会人コース」の設定などの対応策を導入しました。

 

 しかし、状況は厳しさを増し、長期的に安定した本研究科の運営を見通すことが難しくなりました。そのため、青山学院大学として2018年度から本研究科の学生募集の停止を決断するに至りました。したがって、今年は入学試験を行いません。

 

 青山学院大学法科大学院への入学を考えていて下さった方々には、その機会がなくなってしまうことをお詫びいたします。また、これまで本研究科を支援してくださった方々には、ご期待に反する結果となったことをお詫びいたします。

 

 学生募集の停止は、在校生および修了生の地位に何ら影響しません。取得できる学位や修了者の司法試験の受験資格は変わりません。いうまでもなく、在学生の教育は最後までこれまでどおりに続けます。また、司法試験を受験する修了生への支援も、これまでどおりに続けて、大学としての責任を全うします。

 

 在校生、修了生諸氏が、これによって不安に駆られることなく、学修を続けて志望を実現されることを願います。私たち教員もそれを新たな目標として、これまで以上の努力を続けます。

 

2017531

青山学院大学

法務研究科長  後藤 昭