練馬区議(無所属・市民の声ねりま)の岩瀬たけしさんにお声掛けいただき、LGBTについての勉強会に参加し、当事者としてお話をさせていただきました。



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 私は、バイセクシュアルであり、そしてノンセクシュアル・FtXでもあります。

 

○バイセクシュアル:男性・女性いずれに対しても恋愛感情を抱く

○ノンセクシュアル:恋愛感情は持つけれど、性的感情は持たない。

FtX:身体的性別は女性で、心の性別は男性・女性そのどちらか一方ではないとする。両性・中性・男女どちらでもない、など人によって違う。私は「男女どちらでも在りたくない」


 

バイセクシュアルであることはもうずいぶん前からSNSで公表していたけれど、ノンセクシュアル・FtXについてはわりとクローズでした。そもそも、自分のセクシュアリティをオープンにして人前で話すこと自体、初めてでした。正直、胃が痛くなったり、何度も断ろうかと思ったりもしました。でも、終わった今は、話してよかったと思います。

 


 私からは大きく分けて3つのことを話しました。

 

 

LGBT当事者も、ひとりひとり違う

 私は普段、説明を簡略化させるためにバイセクシュアルであることしか公にしていません。でも、私には女性であることがどうしてもいやでたまらない時や(かといって男性になりたいわけでもない)たとえ大好きな相手からも性的対象として見られたくないという思いもあります。けれど、バイセクシュアルです、と言うと「バイセクシュアル」という型にはめて見られているような、もっと言うと、当事者ですと公表した段階で「LGBTという枠の中で、そこに当てはめて見られているように感じることが多々あります。でも、LGBT当事者もひとりひとり、どう生きたいかも、どんな恋愛がしたいのかも違っています。「LGBTとひとくくりにしたり、レズビアンだからこうだ、ゲイならこうであるはず、という見方はしないでほしいと思っています。



・「好き」という言葉を使うのが怖かった

 当事者であるということを公表していると、SNS上で「好き」と書くだけで恋愛に結びつけられ、詮索されることがあります。

 以前私は、ある女性候補者のことを応援していました。その人のことは、候補者として、とても尊敬していたし大好きでした。あるとき、ツーショットをSNSに投稿し、そこにまた会えてうれしかったことと共に、「大好き」と書きました。それに対して、「両思いなのか」というコメントがありました。もちろん私は否定しました。すると今度は「同性愛じゃなくて安心しました」と。私がこのとき真っ先に思ったのは、候補者に迷惑をかけてしまったのではないか、安易な発言によって足を引っ張るようなことをしてしまったのではないか、ということでした。それ以来ずっと、「好き」という言葉を意識的に遠ざけてきました。使うときはその前に長い前置き…友達として、憧れです、尊敬として、変な意味じゃなく…そうでもしなければ、不安でたまらなかったのです。

 でも、友達同士であったとしても、「好き」という言葉を使う人たちは私の周りにもたくさん居るし、私自身も言われることがあります。だけど、それに対して「レズなの?」なんていう人はそんなにいないと思うんです。ゼロではないと思うけど。なぜ、バイセクシュアルです、と言うだけで、なんでも恋愛に置き換えられてしまうんだろう。それは今でも悩み、考えていることです。



LGBTは「趣味」ではない

 先日、行司の式守伊之助が付き人の男性に酔ってキスをした、という報道がありました。そのこと自体問題であると思うのですが、びっくりしたのは彼が、男色の趣味はない、と発言したことです。さらにその後白鵬も、彼にはそのような趣味はない、という発言をしました。「趣味」って何でしょうか。LGBT当事者の多くは、選んでそうなったわけではありません。ある時、そうであることに気付いただけです。だから、たとえやめたい・治したいと思っても、そうすることは困難です。

 この話を私は、父親としました。父は、本人に悪気はないんじゃないか、知らないだけじゃないか、と言いました。お互いの考えを認め合うべきだ、小さなことにすぐ腹を立てるからギスギスした社会になるんだ、とも言いました。でも、私はそうではないと思います。LGBT趣味でないことは、考え方の違いとか、価値観とか受け止め方とか…そういう話ではないからです。違うよねって思うことを言っていかなかったら、いつかそれが“当たり前”になってしまうかもしれない。だから、「小さなこと」と言って口を塞がないでほしいのです。

 

 

 トランスジェンダーであり、ゲストとして発言された杉浦ゆうさんのお話。すべてはメモできていませんが、印象に残ったことを紹介します。



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・性同一性障害≠トランスジェンダー

 LGBTの“T”のイメージが“性同一性障害”である人も多いのではないかと思います。でも、それは正確ではありません。まず、性同一性障害というのは医学用語です。そしてトランスジェンダーというのはとても広義な言葉であり、そのなかに、性同一性障害は含まれています。また、トランスジェンダーの当事者全員が性別適合手術などの身体的治療を望むわけでもありません。

 私もわりと最近までこの違いが分かっていなかったので、とても大切な話だと思いました。



・性別はいくつあるのか

 これは、会場への投げかけであって、正解があるわけではありません。でも、ゆうさんの考え方が本当に素敵だなと思いました。

 「人の数だけある」、そう仰いました。私も、同じように考えます。ひとりひとり違っていて、誰一人同じ人はいない。だからこそ、“人の数だけ”なのだと思います。

 

 



 今回、初めて当事者としてお話をさせていただいて、言葉にすることの難しさを改めて痛感しました。私にとって、同性を好きになることも、ノンセクシュアルであることも、とても自然なことですが、そうでない人たちにどう伝えていくのか…これからも考え、試行錯誤していきたいなと思います。拙い話を聞いてくださったみなさん、本当にありがとうございました。話ができて本当によかったです。





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