鉄道に乗って出かけたい場所は?

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    我が国で鉄道が開業して今年は150周年という節目の年…。
    以来、その使命を変えながらも発展を続けてきた我が国の鉄道はダイヤの正確性や安全性、技術力すべてにおいて「元気の無い日本」において現在でも世界トップレベルどころか世界をリードする力を維持してきた。

    しかし、昭和40年代以降はマイカー普及率が飛躍的に上がり、その後の高速道路網の拡充や格安航空路線の登場により国鉄時代末期から地方のローカル線では廃止された路線も多い。

    現在、JR線として存続している路線には主要幹線を含めて明治時代に民間の財源で後に官営化されることを条件に建設された路線も多く、そこから枝分かれする地方路線も同様に建設されたり、地方の陳情で「政治の力」を借りて建設された路線も少なくない。
   国鉄~JR、そしてJR~第三セクター化された路線もそのような歴史を刻んできた鉄道だが、かつてエネルギー源として鉱山で鉱石採掘に従事する労働者とその家族や鉱石運搬のために建設された鉄道の沿線はその後のエネルギー源転換などもあって鉱山の閉鎖とともに人口は激減、また国(外圧によるものも多い)による農業政策の変換もあって「限界集落」の増加もあって地方の路線は利用者の激減に伴って廃止に追い込まれた路線が多いのは事実。

    高速道路の拡充はもちろん、一般道路の改良もあ手伝ってマイカー普及に拍車がかかり、鉄道自体も新幹線網の拡充により在来線の存在意義も大都市圏を除いて薄れてきた。
    町まで買い物に行くのにも旅行に行くのにも鉄道やバスを乗り継いで時間に制約を受けるよりもマイカーで時間を自由に使えてプライベートな空間も確保でき、多くの荷物を抱えて歩くこともないマイカー利用は有利なことは間違いない。
    私の少年時代は新幹線といえば東京~博多間だけで、鉄道にとって繁忙期となる年末年始やお盆、ゴールデンウィークなどは指定席を購入するのも困難なくらいだったのに比べ、北は函館から南は鹿児島まで新幹線が走り、ローカル列車が走る在来線と分離されたため運転本数も多くて繁忙期といえども指定席は確保しやすくなった。
    反面、新幹線のルートから外れた町への移動は乗り換えを余儀なくされたり、乗継の列車本数を考えると新幹線の恩恵をあまり受けず寂しくなってしまった観光地も少なくない。

    いま…鉄道の衰退が著しい北海道や人口が激減して限界集落となってしまった地域に何が起こっているか…外国資本による土地の買収などが進んでいるのだ。その部分に対して国と政府は何の手も打っていない。
    新型コロナウイルス対策で実施してきた外国人旅行客の入国規制を実質廃止して海外からの旅行客の増加に期待したり、「国民が平等に納めているはずの税金」を使ってワクチン接種していることを条件に「旅行支援」という不平等な大盤振る舞い(一時的で無意味なカンフル剤)で景気回復を願うこの国の姿を外国はどのように冷ややかな笑みをもって眺めているか私たち日本国民はもっと理解しなくてはならない。

    少子高齢化により公共交通機関の重要性はもっと見直されなくてはならないし、長距離旅行客に対する利便性(数を減らしてしまった駅レンタカーの利便性なども含めて)国も鉄道会社も、そして沿線自治体ももっと真剣に考えなくてはいけないと思う。

JR東日本上越線
    首都圏対信越・北陸・庄内地方への長距離旅客需要は上越・北陸新幹線に移行したものの、貨物輸送に関しては大動脈であることは変わっていない。
    東日本大震災で東北地方の鉄道や高速道路が大きな打撃を受けた時に東北方面への物質の大量輸送を一手に背負った重要性は記憶に新しい…。
    しかし、在来線で首都圏と日本海側をダイレクトに結ぶ路線はこの路線のみ。碓氷峠区間の廃止で線路が分断された信越本線はこの急勾配で貨物輸送については制限が大きかったが、線路を分断したことにより非常時に役立てることすらできない。中央本線~篠ノ井線経由での輸送も北長野までしか行われていないが、上越線に異常事態が発生したときに中央~篠ノ井~信越本線経由で現在は貨物輸送が行われていないしなの鉄道北しなの線やえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインを活用して大量の貨物輸送を代行させるというリスク管理が国や政府にできているのか?
    もし…国や政府にこの質問をぶつけたら予想できる回答は
「そんなことは実際に起きてないでしょう」
    リスク管理が出来ていない者に危機管理は出来ない。危機が発生してからでは遅すぎる。

    鉄道150年…お祝いムードとは裏腹にこんなことを考えてしまうのです。