なんやかんや戻ってきてしまう場所は?
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私の少年時代から成人になる頃までの日本映画ので断トツの人気を誇っていたのが「男はつらいよ」と「トラック野郎」でした。
世界的に評価された芸術作品的な映画が高級レストランのコース料理や都心の一等地に店を構える高級鮨だとすれば、「寅さんシリーズ」や「一番星シリーズ」は昔は全国の街道筋に点在していたドライブインや「◯◯食堂」の安くて旨くてボリュームもあった定食のような庶民に愛された映画でした。
その魅力は、ただ日常を描いているのではなく、誰もが意外と経験しているであろう平凡な日常の中の社会問題や恋愛、愛憎、友情…あらゆるものが詰まった宝箱のようなものだったからではないでしょうか?
作品の数々のシーンを思い出すと、現在の日本の姿を暗示していたかのような問題提起をしていたのではないかとさえ思えるほどです。それは制作サイドや監督にそこまでの意図があったかどうかはわかりませんが、右肩上がりの時代に浮かれていた我が国の世相への風刺だったようにも思えるのです。

