双子の芸能人と言えば?

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 以前、鉄道車両といえばそれぞれの会社によって個性的なデザインが見られたものでした。
 かつての国鉄では直流・交流20000V50Hz・交流20000V60Hzというように電化区間に3種類の電源があったけれど基本的な車両デザインは特急型・急行型・近郊型・通勤型と分かれていてもそれぞれの目的によって共通化されていたから全国で同じようなデザインの車両が走り回っていましたが、分割民営化によってJRとなって30年以上も経過すると地域に合ったJR各社それぞれのデザインに変化しました。

 一方では東京メトロ日比谷線13000系東武鉄道スカイツリーライン70000系のように車両デザインや機器などの仕様を相互乗り入れする会社間で共通化する動きも見られるようになってきました。
 これはコスト削減もあるでしょうが、部品などの共通化により車両故障などの運行異常が発生したときにも影響をできるだけ短時間にとどめる目的もあるのかもしれません。車両の前面スタイルこそ違いますが、車両全体で見ればまるで「双子」です。


 近年ではかつてさまざまな車両製造メーカーによって製造されていた国鉄型車両が走っていたJR各社においても大手メーカーを子会社化する傾向が見られ、東急車輛製造がJR東日本グループの総合車両製作所となったり、日本車輌製造がJR東海グループとなったりしています。
 とくに東日本地区においてはJR東日本の近年の通勤型や近郊型車両と仕様を共通化した大手私鉄の通勤型車両が多く見られるようになっています。
 JR東日本E231系…高崎


 JR東日本E233系…高崎


 JR東日本E23系…三鷹
 小田急電鉄の4000系もE233系と共通設計となっている部分が多く見られます。


 東急2020系…曳舟
 東急電鉄2020系はJR東日本のE235系と顔は全然違うけれど共通部分が多く見られます。


 JR東日本E235系…渋谷

 また、信越エリアや北陸エリアではJR東日本やJR西日本からの譲渡車両も走っているものの、それぞれの路線にはJRの車両と共通設計としている新型車両も見られます。

 長野地区で走るE127系…松本


 長野地区のE127系の顔…松本
 東北地区のE701系も外観はほぼ同一です。


 こちらはえちごトキめき鉄道を走る元JR東日本のE127系。新潟地区のローカル列車用で、長野地区のものと顔が少し違います。また、長野地区を走る車両はクロスシートとロングシートが千鳥状に配置されているのに対し、こちらはオールロングシートとなっています。関山~妙高高原にて。


 側面の外観はほぼ同一ながら、ラッピングが違うとまるっきり異形式のようにも感じます。


 JR東日本E129系…青海川
 東北地区のE721系も似たような同じ顔をしています。


 E721系…山形


 しなの鉄道SR1系…長野

 E129系は新潟地区のローカル列車の主力となっていますが、長野県の第三セクターで旧信越本線を継承するしなの鉄道の新型車両SR1系もこれを基本としています。

 鉄道会社による個性的なスタイルが失われつつあって面白味が少なくなってきていますが、共通設計された新型車両に同一部分と相違部分を見つけるのも新たな楽しみであはあります。