~失恋物語~







雅紀side






「ごめん、アイドルとは付き合えない。」




俺は1年間付き合ってたみずきに振られた。

理由は俺がアイドルだから。

いつもそれで終わるんだ。
一応追い掛けてみるけど…。








『あ…』


声がした。


昼間の先生だ!!






確か……


相「莉子せんせっ!」




俺は思わず話し掛けた。



振られたところを見た莉子は俺のファンで。

でも、一人でいるより誰かと話したい!ってことで、家まで送ってくことにした。






まさか、ファンの子を送っていくなんて…

ニノや松潤に怒られちゃうだろうな。




でも、こういうのもいいよね。


莉子とは嵐の話で盛り上がった。



多分もう会うこともないんだろうな。







莉子side




まさかあの嵐に会って、失恋話まで聞かされるとは…
人生ってわからないね。


もう会うこともないんだろうなぁ。






それから1週間がたって、私は彼氏に振られた。


人の見た後に振られるって……。






私は公園で一人、泣いていた。






相「莉子ちゃん?」



声の方を振り向くと、そこには相葉雅紀がいた。





『相葉さん!!』


私はすぐ涙を拭いた。見られてないよね?


『お仕事の帰りですか?』



相「いや、こいつの散歩。」



『かわいい。相葉さん動物好きですもんね。』


相「莉子ちゃん、なにかあった?俺でよかったら聞かせて?この前聞いてもらったし。」



『え?』


相「いや、見ちゃったんだよね。泣いてるところ。」


『あ、ちょっと仕事でミスして。でも対したことないです!!』



相「そっかー。大丈夫!!俺なんてしょっちゅう怒られてるからさ!ほら、MさんとかNさんに。」


『M?N?…………あー!松本さんに二宮さ……』



相「しっ!本人に聞かれたら困るから!」


そういってキョロキョロする相葉ちゃん。




『いるわけないじゃないですか~。』




相「油断できないの!」




なんか……
相葉ちゃんってすごい…。


落ち込んでたことが、嘘みたいに忘れちゃう。




『あの、元気、出てきました!!』


相「よかった~!!」






その日から私と相葉ちゃんはよく公園で会うようになった。





相葉ちゃんは、公園に来れる日はいつも同じ時間にそこにいて、私は毎日その時間に合わせて帰るのが日課になった。



相葉ちゃんを探す。




相「おかえり~ドキドキ



『ただいま…///』




相葉ちゃんがいる。




この言葉が楽しみで仕方なかった。




ある日、相葉ちゃんはアドレスと電話番号を教えてくれた。


『えっ!?』



私が驚いた顔をすると、




「会えない日も、莉子ちゃんに元気もらいたいからさっ!!」





と笑った。





この笑顔、反則…。