このアルバム、あまりに暗くて、なるべくなら聴き直したくなかったアルバムなんですが(笑)……
「I STAND HERE FOR YOU」、大槻ケンヂのソロ第2作です。
前々記事で書いた「レティクル座妄想」と同じく、「筋少の大ブログ」の10月の記事で、今回の「大槻ケンヂと絶望少女達」のアルバムは、
"大槻ケンヂのソロ作品「I STAND HERE FOR YOU」とも関わる歌詞世界観になっている"ということも書いてあったので、やっぱりこのアルバムも10年ぶりくらいに聴き直してみたのです。
そしたら、このアルバムも「名盤」と紹介せざるを得ないアルバムだった……
(あんまり「名盤」って軽く使いたくないんだけど、…しょうがない(^-^;))
このアルバムを「名盤」って言うのは、ちょっと恥ずかしいんだけど、
でも大槻ケンヂの心のこもった歌詞と歌唱に…
素直に、ちょっと感動しました……今更なんですけどね。
このアルバムは、私の大学時代の暗い生活の時に何回も聴いていて、実際に命を救われたアルバムです……。
大槻ケンヂ「I STAND HERE FOR YOU」、
川村かおりの「WEED」、
マイケル=シェンカーの「Thank you」、
この三枚のアルバムは私にとっては特別なアルバム。
その事については、いつかまた別の記事で書こうと思います。
「I STAND HERE FOR YOU」は、大槻ケンヂの2枚目のソロアルバム。1995年8月23日発売。
大槻ケンヂの一枚目のソロアルバム「ONLY YOU」は
1995年3月5日発売なので、ほぼ5ヶ月という短いインターバルでリリースされてるソロアルバムです。
ジャケットデザインは「レティクル座妄想」と同じ占部勝也(うらべ かつや)さんです。
ジャケットがモンブランケーキなのは、このアルバムに「モンブランケーキ」という曲が入っているのとは関係なく、たまたま偶然に占部さんが作ってきたデザインがモンブランケーキで、大槻も驚いたそうです。
トータルタイムは
52分09秒。
全12曲。
#1.青春の蹉跌のテーマPART1[1分49秒]
#2.モンブランケーキ[5分51秒]
#3.猫のリンナ[3分39秒]
#4.青春の蹉跌のテーマPART2[1分21秒]
#5.ののの唄[2分38秒]
#6.FOOLISH GO-ER[5分31秒]
#7.それでも、また会えたらいいね[5分26秒]
#8.青春の蹉跌のテーマPART3[5分24秒]
#9.お世話になりました[3分02秒]
#10. 天使たちのシーン[12分03秒]
#11.青春の蹉跌のテーマPART4[1分56秒]
#12.あのさぁ[3分29秒]
プロデューサーは、大槻ケンヂ自身です。
私は、このアルバムでは#2,#3,#6,#10の4曲が好き。
前作「ONLY YOU」は全曲カヴァー曲が入ったアルバムだったんですが、このアルバムもカヴァー曲が中心となっています。
#1,#4,#8,#11は映画「青春の蹉跌(さてつ)」のテーマ曲にナレーションをつけたりした4曲。
#3は、チープ・トリック(CHEEP TRICK)の曲の歌詞を変えたカヴァー。
#6は、ZELDAというバンドのカヴァー。
#7は、筋肉少女帯の曲を少し歌詞を変えてリメイクした曲。
#9は、井上順さんのカヴァー。
#10は、小沢健二さんのカヴァー。
つまり、今回完全オリジナルなのは#2,#5,#12の3曲しかないです。
そして、このアルバムは、参加している人達がすごいです。
まず、#8と#10に盟友、三柴理(エディ)。
橘高文彦も#2,#6,#10の3曲で弾いています。
つまり、#10「天使たちのシーン」で、「踊る赤ちゃん人間」の10年前にエディと橘高の共演が実現していたわけで……
これは私も、忘れてました。聴き直して良かった。
でもたぶん、この時は別録りのレコーディングだったとは思いますが。
しかも#10のベースは佐藤研二さん(元マルコシアス・バンプ)だ……
そして、菅野美穂さんが#2の鬱なナレーションをやっています!(笑)
#2には、穴井夕子さんもコーラスで参加、そうる透さんがドラムを叩いています。
#3では、すかんちのローリーさんとしまちゃん、ドラムは元ユニコーンの川西幸一さん!
そしてカルメン・マキさんが#6で大槻と一緒に歌っている!
なかなか、すごいです。
あと、増田隆宣さん、中山努さんもこのアルバムで弾いています。
まず、このアルバム、鬱なピアノと鬱な大槻のナレーションから始まります……(笑)
そして#2は大名曲「モンブランケーキ」!!
橘高文彦のバッキングギターが、やっぱり目立ってます!
この曲は、歌詞もメロディもいい……。
<ティーカップ テーブルクロス ケーキナイフ モンブラン>
のリフレインはすぐに覚えられて、でも切ない。
「輪廻転生」をテーマにした曲で、死に別れた恋人たちが、何回も生まれ変わってやっと出会い直すという……。
この曲を聴いて感動しない人を、私は「人でなし」と呼びたいと思います(笑)。
でも、この曲の最後に菅野美穂さんが「生きていこう」と何回もくり返す、
「鬱な」ナレーションがあって、これはさすがにちょっとやりすぎかな……(^-^;)
大槻ケンヂが2002年に出した「対自核」というアルバムでこの曲はリメイクされてて、
この「鬱な」ナレーションが無くなっているのでかなり聞きやすくなっています。
でも「I STAND HERE FOR YOU」のヴァージョンは橘高のギターがイイので、こっちも捨てがたいんだけど……。
この曲は筋肉少女帯でもやって欲しい!埋もれさせておくのは絶対もったいないと思う。
その#2の「鬱な」ナレーションが終わると、チープ・トリックの「at武道館」の名演を再現した、「猫のリンナ」が始まります!
チープ・トリックは1970年代、エアロスミスとキッスと並んで「ハードロック御三家」と呼ばれたバンドです。
「猫のリンナ」はチープ・トリックの「I WANT YOU TO WANT ME(邦題・甘い罠)」という曲に、
「リンウッド・テラスの心霊フィルム」で書かれていた歌詞を直して乗せた曲です。
「大槻ケンヂと橘高文彦」の仲直りライヴのDVDでも演奏してましたね。「リンウッド・テラスの心霊フィルム」では、
「猫の背中にバクダンをくくりつけて、世界を燃やしに行こう」というどうしようもなく暗い詩だったんだけど、
その詩が、
「猫の背中におむすびをくくりつけて、梨もぎにでも行こう」という脳天気な詩になってます!(笑)
このアイデアはいいなぁ。カワイイ曲ですね。
ローリーさんのギターもイイです!
#6は、ZELDAのカヴァーですが、今回橘高文彦のソロプロジェクト「EUPHORIA(ユーフォリア)」にプロデュースしてもらって、さらにカルメン・マキさんが一緒に歌っているという……豪華な一曲になっています!
ちなみに、ベースは内田雄一郎が弾いています。
やっぱりカルメン・マキさんの歌唱がこの曲に鮮やかな色を加えてて、素晴らしい出来になってます。
橘高ファンも、聴いて損はないです!弾きまくってますよ~。
曲の最後の、
<
もしもアタシの頭が
イカレちゃっても
生きるためにアナタに
恋をするのよ
>
という歌詞が、イイ!
#8は、三柴理のピアノをバックに、大槻ケンヂが「鬱な」詩の朗読をするという……
元気な時に聞くと、逆に死にそうになってしまいそうな曲(笑)。
何回も、何人もの人のナレーションで
「生きていこう」
と言われてしまうという……
暗すぎる!なんだこれ!(笑)
……でも、私は以前、この曲に癒やされてしまっていた……(^-^;)
どんだけ暗い生活だったんだろう、私の12年前(^-^;)
でも、大槻のひたすらに優しいナレーションは素晴らしいと思います。
#9は、井上順さんのカヴァー。この曲単体で聞くと、あんまりいい曲には思えないんですが、
#8からの流れで聞くと「いい曲」だと思えます。
そして#10!
12分03秒もある、小沢健二さんのカヴァー曲。
もともとの小沢健二さんの原曲も10分以上あるらしいんですが、
三柴理と橘高文彦の演奏が加わってなんだかもう、ものすごいコトになってます……
「音楽と人」という雑誌で市川哲史さんの計らいで、小沢健二さんと大槻ケンヂが対談したコトがきっかけになっていて、
この対談は意味のある、非常にいい対談でした。
私はこの対談が載っている「音楽と人」、持っていたんだけど……紛失してしまったようで……
あ~、もったいない!
すごくいい対談だったんだよなぁ……
それでこの「天使たちのシーン」、大槻のヴォーカルも新境地的な歌唱になっていて、
心のこもった、素晴らしいバラードになっています。
この曲のレコーディングの時に、エディはいつのまにか服を脱いでパンツ一丁で熱のこもった演奏していたらしい…
「天才」としか言いようのないエピソードです……(^-^;)
(「オーケンののほほん日記」に書かれています)
橘高のギターソロも、素晴らしいです。
でも大槻と橘高も仲がいいんだか悪いんだか、良くわからないですね(^-^;)
「天使」という単語は、「レティクル座妄想」にも出てきますが、この頃から大槻が使い始めたキーワードですね。
何でも、大槻は実際にライヴ中に、「天使」が飛んでいるのを見たコトがあるらしい……(^-^;)
……それって、幻覚じゃないの?
(^-^;)
でも、精神的に苦しんだ人ほど「天使」を見る例があるらしいです。
私は見たコトはないんですが……(笑)
最終曲は、先行シングルだった「あのさぁ」。
一応、この曲で紅白歌合戦の出場を狙ってたみたいです(笑)
でも、紅白に出てもおかしくない、イイ曲です。この曲も、「対自核」でリメイクされてて、そちらでは卑屈な感じの3番の歌詞がカットされていて、こちらもさらにイイ曲になっています。
「I STAND HERE FOR YOU」、確かにめちゃめちゃ暗いアルバムです。
大槻ケンヂ自身もこのアルバムのコトは「キ○ガイアルバム」って呼んでいるらしい……(^-^;)
でも、大槻ケンヂの心のこもった歌唱が聴けて、落ち込んだときには、「薬」のような効果をもたらしてくれるアルバムだと思います。
CDのブックレットにも、詳細な解説が書かれてて、
明らかに筋肉少女帯のアルバムより力が入っている……(笑)
大槻が、筋肉少女帯のプロモーションの時はわりと嫌々やってたのに、
自分のソロアルバムののプロモーションの時はやたらと熱が入ったプロモーションをやっているのを橘高が見て、
「ちょっとビミョーな気分になった」らしいです……(笑)
とにかく、自分が神経症に苦しんでいただけに、大槻の歌詞や歌唱には心がこもっていて、
寝れない夜にはピッタリのアルバムなんじゃないかな?
睡眠薬より、このアルバムを手に入れてみるのをおすすめします(笑)。
「騙された!」と思いながら聴いてみて下さい(^-^;)
大槻のソロアルバムはこの次に
「わたくしだから」というアルバムと、その次は「アンダーグラウンド・サーチライ」名義の2枚のミニアルバムがありますが、やはりこのアルバムが一番良いアルバムかな、と思います。
さあ、「I STAND HERE FOR YOU」を聴いて、
……鬱ってみないか?(笑)
へそ天!
黒水川でした。
「鬱」(うつ)っていう字、普通は書けないよなぁ……(^-^;)
「I STAND HERE FOR YOU」、大槻ケンヂのソロ第2作です。
前々記事で書いた「レティクル座妄想」と同じく、「筋少の大ブログ」の10月の記事で、今回の「大槻ケンヂと絶望少女達」のアルバムは、
"大槻ケンヂのソロ作品「I STAND HERE FOR YOU」とも関わる歌詞世界観になっている"ということも書いてあったので、やっぱりこのアルバムも10年ぶりくらいに聴き直してみたのです。
そしたら、このアルバムも「名盤」と紹介せざるを得ないアルバムだった……
(あんまり「名盤」って軽く使いたくないんだけど、…しょうがない(^-^;))
このアルバムを「名盤」って言うのは、ちょっと恥ずかしいんだけど、
でも大槻ケンヂの心のこもった歌詞と歌唱に…
素直に、ちょっと感動しました……今更なんですけどね。
このアルバムは、私の大学時代の暗い生活の時に何回も聴いていて、実際に命を救われたアルバムです……。
大槻ケンヂ「I STAND HERE FOR YOU」、
川村かおりの「WEED」、
マイケル=シェンカーの「Thank you」、
この三枚のアルバムは私にとっては特別なアルバム。
その事については、いつかまた別の記事で書こうと思います。
「I STAND HERE FOR YOU」は、大槻ケンヂの2枚目のソロアルバム。1995年8月23日発売。
大槻ケンヂの一枚目のソロアルバム「ONLY YOU」は
1995年3月5日発売なので、ほぼ5ヶ月という短いインターバルでリリースされてるソロアルバムです。
ジャケットデザインは「レティクル座妄想」と同じ占部勝也(うらべ かつや)さんです。
ジャケットがモンブランケーキなのは、このアルバムに「モンブランケーキ」という曲が入っているのとは関係なく、たまたま偶然に占部さんが作ってきたデザインがモンブランケーキで、大槻も驚いたそうです。
トータルタイムは
52分09秒。
全12曲。
#1.青春の蹉跌のテーマPART1[1分49秒]
#2.モンブランケーキ[5分51秒]
#3.猫のリンナ[3分39秒]
#4.青春の蹉跌のテーマPART2[1分21秒]
#5.ののの唄[2分38秒]
#6.FOOLISH GO-ER[5分31秒]
#7.それでも、また会えたらいいね[5分26秒]
#8.青春の蹉跌のテーマPART3[5分24秒]
#9.お世話になりました[3分02秒]
#10. 天使たちのシーン[12分03秒]
#11.青春の蹉跌のテーマPART4[1分56秒]
#12.あのさぁ[3分29秒]
プロデューサーは、大槻ケンヂ自身です。
私は、このアルバムでは#2,#3,#6,#10の4曲が好き。
前作「ONLY YOU」は全曲カヴァー曲が入ったアルバムだったんですが、このアルバムもカヴァー曲が中心となっています。
#1,#4,#8,#11は映画「青春の蹉跌(さてつ)」のテーマ曲にナレーションをつけたりした4曲。
#3は、チープ・トリック(CHEEP TRICK)の曲の歌詞を変えたカヴァー。
#6は、ZELDAというバンドのカヴァー。
#7は、筋肉少女帯の曲を少し歌詞を変えてリメイクした曲。
#9は、井上順さんのカヴァー。
#10は、小沢健二さんのカヴァー。
つまり、今回完全オリジナルなのは#2,#5,#12の3曲しかないです。
そして、このアルバムは、参加している人達がすごいです。
まず、#8と#10に盟友、三柴理(エディ)。
橘高文彦も#2,#6,#10の3曲で弾いています。
つまり、#10「天使たちのシーン」で、「踊る赤ちゃん人間」の10年前にエディと橘高の共演が実現していたわけで……
これは私も、忘れてました。聴き直して良かった。
でもたぶん、この時は別録りのレコーディングだったとは思いますが。
しかも#10のベースは佐藤研二さん(元マルコシアス・バンプ)だ……
そして、菅野美穂さんが#2の鬱なナレーションをやっています!(笑)
#2には、穴井夕子さんもコーラスで参加、そうる透さんがドラムを叩いています。
#3では、すかんちのローリーさんとしまちゃん、ドラムは元ユニコーンの川西幸一さん!
そしてカルメン・マキさんが#6で大槻と一緒に歌っている!
なかなか、すごいです。
あと、増田隆宣さん、中山努さんもこのアルバムで弾いています。
まず、このアルバム、鬱なピアノと鬱な大槻のナレーションから始まります……(笑)
そして#2は大名曲「モンブランケーキ」!!
橘高文彦のバッキングギターが、やっぱり目立ってます!
この曲は、歌詞もメロディもいい……。
<ティーカップ テーブルクロス ケーキナイフ モンブラン>
のリフレインはすぐに覚えられて、でも切ない。
「輪廻転生」をテーマにした曲で、死に別れた恋人たちが、何回も生まれ変わってやっと出会い直すという……。
この曲を聴いて感動しない人を、私は「人でなし」と呼びたいと思います(笑)。
でも、この曲の最後に菅野美穂さんが「生きていこう」と何回もくり返す、
「鬱な」ナレーションがあって、これはさすがにちょっとやりすぎかな……(^-^;)
大槻ケンヂが2002年に出した「対自核」というアルバムでこの曲はリメイクされてて、
この「鬱な」ナレーションが無くなっているのでかなり聞きやすくなっています。
でも「I STAND HERE FOR YOU」のヴァージョンは橘高のギターがイイので、こっちも捨てがたいんだけど……。
この曲は筋肉少女帯でもやって欲しい!埋もれさせておくのは絶対もったいないと思う。
その#2の「鬱な」ナレーションが終わると、チープ・トリックの「at武道館」の名演を再現した、「猫のリンナ」が始まります!
チープ・トリックは1970年代、エアロスミスとキッスと並んで「ハードロック御三家」と呼ばれたバンドです。
「猫のリンナ」はチープ・トリックの「I WANT YOU TO WANT ME(邦題・甘い罠)」という曲に、
「リンウッド・テラスの心霊フィルム」で書かれていた歌詞を直して乗せた曲です。
「大槻ケンヂと橘高文彦」の仲直りライヴのDVDでも演奏してましたね。「リンウッド・テラスの心霊フィルム」では、
「猫の背中にバクダンをくくりつけて、世界を燃やしに行こう」というどうしようもなく暗い詩だったんだけど、
その詩が、
「猫の背中におむすびをくくりつけて、梨もぎにでも行こう」という脳天気な詩になってます!(笑)
このアイデアはいいなぁ。カワイイ曲ですね。
ローリーさんのギターもイイです!
#6は、ZELDAのカヴァーですが、今回橘高文彦のソロプロジェクト「EUPHORIA(ユーフォリア)」にプロデュースしてもらって、さらにカルメン・マキさんが一緒に歌っているという……豪華な一曲になっています!
ちなみに、ベースは内田雄一郎が弾いています。
やっぱりカルメン・マキさんの歌唱がこの曲に鮮やかな色を加えてて、素晴らしい出来になってます。
橘高ファンも、聴いて損はないです!弾きまくってますよ~。
曲の最後の、
<
もしもアタシの頭が
イカレちゃっても
生きるためにアナタに
恋をするのよ
>
という歌詞が、イイ!
#8は、三柴理のピアノをバックに、大槻ケンヂが「鬱な」詩の朗読をするという……
元気な時に聞くと、逆に死にそうになってしまいそうな曲(笑)。
何回も、何人もの人のナレーションで
「生きていこう」
と言われてしまうという……
暗すぎる!なんだこれ!(笑)
……でも、私は以前、この曲に癒やされてしまっていた……(^-^;)
どんだけ暗い生活だったんだろう、私の12年前(^-^;)
でも、大槻のひたすらに優しいナレーションは素晴らしいと思います。
#9は、井上順さんのカヴァー。この曲単体で聞くと、あんまりいい曲には思えないんですが、
#8からの流れで聞くと「いい曲」だと思えます。
そして#10!
12分03秒もある、小沢健二さんのカヴァー曲。
もともとの小沢健二さんの原曲も10分以上あるらしいんですが、
三柴理と橘高文彦の演奏が加わってなんだかもう、ものすごいコトになってます……
「音楽と人」という雑誌で市川哲史さんの計らいで、小沢健二さんと大槻ケンヂが対談したコトがきっかけになっていて、
この対談は意味のある、非常にいい対談でした。
私はこの対談が載っている「音楽と人」、持っていたんだけど……紛失してしまったようで……
あ~、もったいない!
すごくいい対談だったんだよなぁ……
それでこの「天使たちのシーン」、大槻のヴォーカルも新境地的な歌唱になっていて、
心のこもった、素晴らしいバラードになっています。
この曲のレコーディングの時に、エディはいつのまにか服を脱いでパンツ一丁で熱のこもった演奏していたらしい…
「天才」としか言いようのないエピソードです……(^-^;)
(「オーケンののほほん日記」に書かれています)
橘高のギターソロも、素晴らしいです。
でも大槻と橘高も仲がいいんだか悪いんだか、良くわからないですね(^-^;)
「天使」という単語は、「レティクル座妄想」にも出てきますが、この頃から大槻が使い始めたキーワードですね。
何でも、大槻は実際にライヴ中に、「天使」が飛んでいるのを見たコトがあるらしい……(^-^;)
……それって、幻覚じゃないの?
(^-^;)
でも、精神的に苦しんだ人ほど「天使」を見る例があるらしいです。
私は見たコトはないんですが……(笑)
最終曲は、先行シングルだった「あのさぁ」。
一応、この曲で紅白歌合戦の出場を狙ってたみたいです(笑)
でも、紅白に出てもおかしくない、イイ曲です。この曲も、「対自核」でリメイクされてて、そちらでは卑屈な感じの3番の歌詞がカットされていて、こちらもさらにイイ曲になっています。
「I STAND HERE FOR YOU」、確かにめちゃめちゃ暗いアルバムです。
大槻ケンヂ自身もこのアルバムのコトは「キ○ガイアルバム」って呼んでいるらしい……(^-^;)
でも、大槻ケンヂの心のこもった歌唱が聴けて、落ち込んだときには、「薬」のような効果をもたらしてくれるアルバムだと思います。
CDのブックレットにも、詳細な解説が書かれてて、
明らかに筋肉少女帯のアルバムより力が入っている……(笑)
大槻が、筋肉少女帯のプロモーションの時はわりと嫌々やってたのに、
自分のソロアルバムののプロモーションの時はやたらと熱が入ったプロモーションをやっているのを橘高が見て、
「ちょっとビミョーな気分になった」らしいです……(笑)
とにかく、自分が神経症に苦しんでいただけに、大槻の歌詞や歌唱には心がこもっていて、
寝れない夜にはピッタリのアルバムなんじゃないかな?
睡眠薬より、このアルバムを手に入れてみるのをおすすめします(笑)。
「騙された!」と思いながら聴いてみて下さい(^-^;)
大槻のソロアルバムはこの次に
「わたくしだから」というアルバムと、その次は「アンダーグラウンド・サーチライ」名義の2枚のミニアルバムがありますが、やはりこのアルバムが一番良いアルバムかな、と思います。
さあ、「I STAND HERE FOR YOU」を聴いて、
……鬱ってみないか?(笑)
へそ天!
黒水川でした。
「鬱」(うつ)っていう字、普通は書けないよなぁ……(^-^;)
