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ではでは、私の大好きなマンガ、「眠兎」について書きたいと思います。

作者は、筋肉少女帯のアルバム「新人」のジャケットの絵でおなじみの浅田弘幸さんです。

月刊少年ジャンプに1991年7月号から1992年4月号まで連載されました。
コミックスは全二巻。
たぶん古本屋なんかでは1冊100円くらいで手に入るんじゃないかな。

amazonで見たら、2冊セットで11円だった(笑)
(2008年10月現在。)
短いので、たぶん2冊を1時間ぐらいで読み切れちゃうと思います。
でも、話はスッキリと、よくまとまっています。

そして、なんといってもこのマンガの素晴らしいところは、
中原中也の詩が効果的にマンガの中に挿入されているところ。

実は、私が中原中也の詩が好きになったのは、このマンガの影響だったりする。

詩の挿入のされ方も、良く考えられていて、中也の詩の一部分、良い所を抜き出して使われています。
中也の詩の中でも、結構マニアックな詩も使われていて、浅田さんのセンスの良さが目立ちます。


ストーリーは、母親を殺してしまった少年と、
父親を殺そうとしたことがある少年の対立……
その経過の物語です。短い話なので、シンプル。

「眠兎」っていうのは、主人公の少年の名前。「ミント」って読みます。
登場人物の名前が個性的で、他に
「時雨」(しぐれ)
「粋花」(スイカ)
「春生」(ハルオ)
といった名前が登場します。

私は、「粋花」というキャラが大好き!
不良に飛び蹴りを食らわせる女の子、素敵です(笑)
っていうか、子供からマジでアイスを奪う不良ってどうなのよ(笑)

とにかく、一部分だけを引用されても力強い中原中也の詩に、私は読んで衝撃を受けました。

教科書によく載ってる中也の詩と言えば、
「一つのメルヘン」とか「サーカス」
なんですが、はっきり言ってこの二つの詩は、中也の詩の中でもつまらない詩。

なんで、この二つの詩が教科書によく載ってるのか、私には意味がわかりません。
「修羅街挽歌」を載せればいいのに。

え~、中原中也についても語り出すと止まんなくなっちゃうので、中原中也についてはまた別の機会に書きたいと思います。

とにかく、
「眠兎」、マンガ単体でも良い出来だし、
中原中也の入門書としても使えるので(笑)、
もし機会があったら読んでみてねってコトでした。


あと、浅田弘幸さんのマンガには、「BADだねヨシオくん!」というギャグマンガがあって、こっちはギャグマンガとしておすすめ。
「眠兎」の前に書かれたものですが……

あとは、「I'll」(アイル)というバスケットボールのマンガ。
こっちは、眠兎の後に書かれて、結構長期連載されてました。
私は、「I'll」は途中までしか読んでないです。

今、浅田弘幸さんは月刊誌ジャンプSQで「テガミバチ」という作品を連載中です。

月刊少年ジャンプはいつの間にか無くなってたんですね。
月刊少年ジャンプでは、「眠兎」と同時期に、ハヤトコウジさんの「YAKSA」(ヤシャ)というマンガが連載されてて、このマンガも私の大好きなマンガです。

もう17年も前のハナシ……(笑)。


へそ天!黒水川でした。