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やっと読み終えた!
「ロッキン・ホース・バレリーナ」!
文庫版です。
単行本版の発行は、2004年7月。
結構長い小説です。

内容は、え~と、18歳の少年達の、
東京~名古屋~京都・大阪~広島~博多
というバンド旅行記……に見せかけて、実はドタバタラブコメ物語みたいな感じ。あんま説明になってないか(笑)

主要登場人物は、以下の五人。

耕助…一応の主人公。バンド「野原」のギター&ヴォーカル担当。18歳。
バン…「野原」のベース担当。大酒飲み。18歳。
ザジ…「野原」のドラム担当。武闘派。頭悪い(笑)。でもカワイイ。18歳。
得山…「野原」のマネージャー。借金を返すために「野原」をメジャーデビューさせようともくろむ。38歳。
七曲町子…あるバンドのライヴへ行くために、博多を目指す女の子。17歳。


で、結局は、
「God gave rock'n'roll to us!!」
な結論にたどりつくんだなぁ。

さすがに、ステージ上の描写とか、ライヴハウスの様子とかは経験豊富なオーケンならでは。
だけど、ギャグの場面がちょっとクドいかな?(笑)
今時の男の子は、浜省とかとっさの時に思い浮かべないと思うんだけど……(笑)
まぁ、ツッコミ所はたくさんありますが。

最後に来て、どとうのギャグ展開!現実離れし過ぎ(笑)
まぁ、最後は一応のハッピーエンドで良かったかな。ちょっと煮え切らない感があるけどね。

町子の過去が読んでて辛過ぎた。ちょっとあれはやりすぎかな…
でも、金原ひとみさんの「蛇にピアス」とかもスゴいからなぁ。
現代小説は、そういう部分やり過ぎな小説、多い。

個人的には、耕助よりもマネージャー得山に感情移入した。
ダメ人間だが、時々カッコいい。
私も、いつまでもロックし続けていたい。

というわけで、面白かったけど、
「リンダリンダラバーソウル」のあとがきほどには感動しなかった(笑)

KISSの曲はほとんどまともに聞いたことがないので、
「God gave rock'n'roll to you!」
という歌詞があることは知らなかった。
イイ歌詞だ!

イラストは浅田弘幸さんなんですが、オーケンのあとがきによると、
「浅田さんのイラストの耕助がカッコ良かったせいで、耕助の性格が変わった」
そうだ。なんて優柔不断なんだろう(笑)

浅田さんのイラストはやっぱりカッコいい!バンとか、ザジも必要以上に。
連載時の挿絵も全部見てみたいところです。
元々、私は、浅田弘幸さんの「眠兎」っていうマンガが大好きだったので、オーケンと浅田さんが繋がったのは予想外なウレシイ事。

筋肉少女帯のアルバム「新人」のジャケットも浅田さんです。

ヒロイン的存在の七曲町子が、最初はナマイキであんまりカワイくないんだけど、後半だんだんカワイくなってくところは良かった。

短編集「ゴスロリ幻想劇場」に「ロッキン・ホース・バレリーナ」以前の七曲町子のことが書かれている短編があるそうです。

また、買わなきゃいけない本が増えた……


へそ天!黒水川でしたよ。