おにのばんになったいぬ | 4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

おにのばんになったいぬ

 

 

・・やがて、なにかの拍子に、「鬼」が交替します。
こんどは、ピピがわたしを追いかける番です。
「いよおっしゃ!!」

 とは言いませんが、ピピは「いよおっしゃ」そのものの気合いと、やる気まんまんのヨロコビを全身にみなぎらせ、わたしに向かって走ってきます。

 そして、このまんまん鬼ピピの四つ足はひとつひとつもとんでもなく速く動き、それにくらべたらまるでナマケモノのようにゆっくりとしか動かないたった二本足動物のわたしは、あっというまに追いつかれてしまうのです。

 ・・しょうがない。のろけりゃ、ずるくなりますか。
 わたしは、「安全地帯」に逃げ込みます。
 この「安全地帯」というのは、ロープの網のおわんです。

 ジャングルジムの前の、すべりだいの横に、四本の太い丸太を正方形になるように立て、その中に、ロープであんだ粗い網が、おわんのように張ってあります。
 おわんの底が、ちょうど地面につくほどの高さにしてあります。
 まえに、一度、わたしがピピをここへ誘った時、ピピはすなおに、この網のおわんの中に入ってきました。
でも、そのおわんは、ピピの四つもある、しかもみじかい足では、とても歩きにくいのです。
いいえ、歩きにくいというより、みじかい足がどうかすると宙にういて、歩くどころではなく、まるでわなにかかったみたいにじたばたして、ピピの顔はひきつりました。
 なんとかごそごそと出て行きましたが、それ以来、ピピはもう、このわなのおわんの中にはけっして入らないのです。

 

 

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