●16センチフルレンジスピーカーの自作



前回、ダイトーボイスの「DS-16ⅢF」というスピーカーユニットを買った話を書きましたが、今回はそれの製作話です。



結局スピーカーのエンクロージャーは、お店(東京ハンズ)でアカシアの集成材を購入し、裁断してもらった。スピーカーを入れる穴、バスレフの穴、裏面のターミナルの穴もお店で開けてもらった。


エンクロージャーの図面は、公開されているフォステクスの設計図を参考にさせてもらった。というか、ほぼそのまま利用させてもらった(今回は板厚15ミリの集成材だったので、多少アレンジはした)。エンクロージャーの設計は、最適な容量や共振周波数、位相の処理などのスキルがまったくないので、ここは他力本願で笑。バスレフにはしようと思っていた。


製作手順。


(1)ターミナルの取り付け

まず、ターミナルの取り付け。アマゾンで買った円形のターミナルのスペック通りに穴を開けてもらったのだが入らない。お店のカットは精度が高いのだが、ターミナルの作りが雑でそれが原因のようだ。さすがはメイドインチなんとか笑。仕方ないので、紙やすりで取り付け穴を広げる。これに1時間以上かかった。そして、あらかじめスピーカーユニットとターミナルをつなぐケーブルをハンダ付けしておく。


(2)ターミナルのネジ穴

ターミナルを背面に木ネジで取り付ける。最初にターミナルを仮にはめてネジ穴の位置に印を入れる。ターミナルを外し、木ネジが入りやすいように、キリや細いドライバーなどで、印を付けた場所を掘っておく。アカシアの集成材はかなり硬いので、事前にネジ穴を掘っておかないと後が大変。そしてターミナルをネジ止めする。



(3)スピーカーの準備

ターミナル同様、スピーカーユニットを仮止めして、ネジ穴に印を付け、取り付け前にネジ穴を掘っておく。スピーカーの取り付けは箱を組んでから行う。

スピーカー下のバスレフ穴は、ちょうど良いサイズの塩ビパイプがあったので、その口径で穴を開けてもらっていた。はめるだけでピッタリ。



(4)エンクロージャーの組み立て

箱の組み立て。これは木工ボンドだけで行った。接着面に木工ボンドを塗り、ボンドが乾く前に、角が合うように微調整していき、ズレないようにテープで押さえていく。お店の裁断はさすが精度が高く、ピッタリとキレイな箱になった。

天板は、後から吸音材などを調整できるように接着せず、ひとまず乗せるだけにしておく。







(5)スピーカーユニットの取り付け

箱がしっかり固まったら、スピーカーを取り付ける。まずターミナルとハンダ付けしておいたケーブルを箱の中から出して、スピーカーユニットにつなぐ。いつかスピーカーユニットを変えるかもしれないので、ハンダ付けはしなかった。

そしてスピーカーユニットを箱に取り付ける。ネジ穴を掘っておいたのでスムーズに取り付けられた。






(6)仕上げ


面取りして完成。いつかニスを塗るか、着色するかもしれないが、集成材のままのこの感じも悪くはないかな。



(7)今回の材料費


スピーカーユニット(2個) 4,790円

アカシア集成材とカット代  8,420円

ターミナル  960円

木ねじ  110円

ボンド 380円


合計 14,660円(スピーカー1本あたり、7,330円)


先ほど試聴したのだが、思ったよりいい音かもしれない。

レビューは次回に。



●ダイトーボイス「DS-16ⅢF」の規格

インピーダンス・・・・・・・8Ω

最低共振周波数・・・105HZ

再生周波数帯域・・・85Hz~20kHz

出力音圧レベル・・・・・91dB/w(1m)

入力・・・10-15W

マグネット重量・・・・・149.7g

総重量・・・394g