ギックリ腰です。痛いですね、ギックリ腰。
こんなに痛いとは思いませんでした。

動くのが怖くなります、筋トレもできないですよ。
靴下履くのにこんなに苦労するなんて。

2週間でほぼ回復しましたけど、もうニ度となりたくないです。

■韓国映画『フー・アー・ユー?』

2002年公開の韓国映画です。ジャンルはラブ・ストーリー。一風変わっている風に感じるのは、当時のインターネット・ゲームを題材として取りあげているからだと思います。



個人で編集されている動画みたいですMVです。映画の雰囲気をよく伝えています)

ベンチャー企業でネット・ゲームを開発している主人公。ヒロインはそのネット・ゲームのテスト版ユーザーで、かなり辛辣なクレーマーもどき、です。ひょんな事からヒロインが同じビル一階の水族館で働いている事を知った主人公は、興味本位で会いに行くことにしますが・・・という所謂ありがち(?)なストーリー。

公開当時は韓国版『ユー・ガット・メール』なんて言われていたみたいですが、映画のテイストはかなり異なっていて『ユー・ガット・メール』の苦手な私が『フー・アー・ユー?』は大好きなのですから、そこはあまり気にしないで良いかと思います。

ヒロイン役の「イ・ナヨン」はこの映画を観てからファンになって、以降、色々な映画を観ました。身長が172cmという長身でモデル体型なのに、観た感じ背の高さを感じさせないところがとても不思議です。多分、彼女の持つ雰囲気のせいだと思いますが、ついつい小さなイメージで見てしまうので、急に主人公と背の高さがあまり変わらない事に気がついてビックリしたりします。

主人公の彼は笑顔が人懐っこい感じで、とても印象が良いです。劇中、オンラインで音声だけ通じる環境にしてギターの弾き語りをヒロインに聴かせるシーンがあるのですがコレがとても良いです。格好つけてる感じが全くなくて、自分の気持ちを一所懸命吐露しているところが逆にコミカルに見えたりして、これは主人公のキャラクターありきなのでしょうけど良く出来ていると思います。



韓国映画の中でも屈指の傑作だと個人的には思っています。渋谷系やインディーポップ、パワーポップ等の音楽好きな方には特にお勧めします。理由は後半に書きますので、未見の方は是非。きっと損はしないですよ。

 



映画自体も面白いですが、20年前の韓国社会を垣間見れるのも面白いと思います。舞台が都会ですから街ゆく若者の姿も多数観ることができるのですが、今のKーPOPアイドルみたいな男性が全くいなくて、皆さん割と普通なので衝撃(?)を受けるかも知れません。

この映画で主人公の開発しているネット・ゲームが今のメタバースの初期プロトタイプ(?)みたいな感じで、20年後の現代から見るとどうしてもチャチに見えます。ですが、私が初めて『フー・アー・ユー?』を観た2007年当時は割と進んでいる印象を受けていました。この辺り、さすがに20年という歳月の長さを実感します。

■2000年代中頃、レンタルアップVHSの販売

10年以上ぶりに鑑賞しました。

今回私は『フー・アー・ユー?』のレンタルアップDVDを偶然見つけて110円で購入することができたのですが、2000年代中頃を過ぎた頃、レンタル店がVHSからDVDへの切替を進めるためにレンタルアップVHSを安価で大量に販売していました。

この頃は映画好き、音楽好きにとっては天国のような時代でした。

2000年代中頃はアナログ・レコードの人気も全くなくて、「誰が今時レコードで音楽なんて聴くの?」なんて言われたりしていました。これからの音楽ビジネスの中心はダウンロード販売だ!と言われていた時期でしたから、中古レコードの販売価格もダダ下がりで今では考えられないくらい安価な値段で中古レコードが販売されていました。私はその最安値で販売されていた(であろう)レコードを狂ったように買い漁っていました。

2006年から2008年くらいまでは、レンタル店で今までレンタルしていたVHSテープを安価に(大体100円程度、最後らへんは50円とか)大量に販売するようになりました。もちろん「安さ」にも魅力を感じましたが、DVD化されていない映画のVHSテープも軒並み100円程度で販売されていたので、それがとても大きかった。映画好きにはたまらなかった訳です。この頃は休日になると、大きなレンタル店のハシゴをしてレンタルアップVHSを買い漁る、という事もしていました。




この頃購入したレンタルアップVHSの中に『フー・アー・ユー?』はありました。

レンタルアップVHSで『フー・アー・ユー?』を購入したのは本当に偶然で、映画自体全く知らなかったので買わない手もあったのですが、韓国映画という理由だけで購入を決めました。1990年代中頃以降、アジア映画を中心に映画を観るようになっていたので、その流れで面白そうなアジア映画は出来る限り買うようにしていたのです。

運よく『フー・アー・ユー?』はそのアンテナに引っかかったという事です。本当にラッキーだったと思います。

■サウンドトラックCDが素晴らしい!

 

その韓国映画『フー・アー・ユー?』ですが、とても雰囲気の良い映画です。主な舞台がゲームを開発している職場や水族館という閉鎖された場所、また遮光された室内や夜のシーンがとても多く独特な雰囲気があります。この辺りは貼り付けた動画を参照ください。

 



中でも使用されているサウンドトラックがとても良いです。作品中で流れるサウンドトラックは他の作品と比べると多い方だと思いますが、映画のリズムというかノリ(?)的な部分でとても貢献している印象を受けます。

今はもう販売されていないはずですが、私は映画をVHSテープで鑑賞した直後にサウンドトラックCDを購入しました。どこで購入したのかハッキリと憶えていませんが、HMVのオンラインショップで購入したような気がします。2008年頃は既に大手のCD量販店でも韓国のマイナーなサウンドトラックCDを扱っていたのです。円高の影響もあってか、かなり値段は安かったです。確か1200円くらいだったような気がします。

サウンドトラックCDには主人公がヒロインにオンラインで聴かせる弾き語りもそのまま収録されていて、これがまた良いのです。サウンドトラックCDを流して聴いていても全然違和感ないです。サウンドトラックCD自体がスコアではなく、当時の韓国インディーバンドを網羅したコンピレーションCDといった体裁なので、特にサウンドトラックCDだと意識することもないと思います。

 




元々はエンドロールで(劇中でも少し)流れる『デリスパイス』の『チャウチャウ』という曲目当てでサウンドトラックCDを購入したのですが、収録されている他のインディーバンドの楽曲も全部良いです。基本的には2002年当時に活動していたインディーバンドの楽曲が収録されているようですが、『チャウチャウ』はオリジナルのリリースが1995年となっています。韓国インディーの名曲と言われているそうです。

『チャウチャウ』は所謂オルタナ風味のインディーロックな楽曲ですが、リズムが独特で、また歌詞が主人公の気持ちを代弁しているような感じがあって切実さが胸に響いてきます。多分、この楽曲ありきの映画なのだろうなと思います。まずこの『チャウチャウ』という楽曲があって、この映画の着想を思い付いたんじゃないか?、と。それ位『チャウチャウ』という楽曲は『フー・アー・ユー?』の世界観にピッタリ嵌っています。



 

こちらはライブ版です。何と言っても序盤のスロウ・コアなオープニングが最高です。鳥肌が立ちました。演奏もキッチり纏まって好印象です。

アナログ盤でサウンドトラックが再発されないかなー、なんて思ったりしているのですが、絶対に無理でしょうね(笑)。

 

 

 

サウンドトラックCDがフルでアップロードされていたので貼り付けておきます。現在は新品で購入もできないので、気になった方は試聴してみてください。YOUTUBE側での再生が可能です。



ヒロインの「イ・ナヨン」は数年前に結婚しましたが、お相手があの韓国映画『アジョシ』で主演を務めたウォンビンだったので心の底からぶったまげました。ウォンビンかっこ良すぎ!ですもんね、絵に書いた美男美女のカップルやないか!、と。

『フー・アー・ユー?』のロケ地には行って見たい欲求があるのですが、多分行かないです。言語の問題も大きいですし費用が、ですね。

そんなお金あったらレコード買うに決まってます。\(^o^)/



20年前というと韓国映画『イルマーレ』が公開された時期とも重なります。

この頃の韓国は映画も音楽も大好きでした。映画は今でも好きですけど音楽はちょっと趣味ではなくなってきてて、この頃が懐かしいです。陰キャ(笑)と言われようがチー牛(笑)と言われようが、私は今のKーPOPは苦手です。

ダンスありきなところが、どうしても音楽的な面白さをスポイルしているように感じます。うーん、この面倒臭い奴は一体・・・。(´・ω・`)

(終わり)