2012「シャッラ/いいから!」
http://senese.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/04/29/works09_photo.jpg
イタリア映画祭で、昨日の作品が、少々期待外れ。
また老人が出てきたので、同じよう?と一瞬、危惧したのだが、
こちらは大当たり! 私好みだわ~!で、大サービス★★★★★
元教師のブルーノ(ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ)は、
家庭教師をしているが、熱心にやる気もない。
「作家」といってもゴーストライターで、ポルノ女優の伝記執筆中。
仕事用の彼女のDVDを生徒に見つけられ、母親に告げ口されて、
家庭教師の口をクビになっても、
適当に糊口をしのげれば…という暮らしぶり。
ところが、生徒のルカ(フィリッポ・シッキターノ)の母親が、
「仕事でアフリカに行くので、15歳のルカを預かってくれ」という。
断ろうとするブルーノに、「あなたは父親だから」と、事実を明かす。
戸惑いつつも致し方なく、預かる羽目になったブルーノは、
互いに干渉せず暮らそうと提案する。
ルカは学校では授業をサボり、放課後のボクシングは熱心だが、
何やら怪しげな仲間とつるんでいる。
教師から「ルカはこのままでは落第」と告げられたブルーノは、
突然、態度を変えて、ルカにしっかり勉強させ、
生活態度を改めさせようとする。
しかし、ルカは、悪い仲間たちと夜遊びに…。
ルカのふてぶてしいワルっぷりや、
困ったときの幼さの残る少年らしい表情。
少々羽目を外す男の子の母親なら、
「ああ、そうなのよね…」と肯いてしまうだろう。
突然現れた息子に、戸惑いつつも、父親になっていくブルーノ。
ポルノ女優やルカの母親の、いさぎよい生き方も、なかなかのもの。
ちりばめられたユーモアも充分、楽しめたし、
ドキドキハラハラもちょっぴりいい味付け。
フランチェスコ・ブルーニ監督の初作品だという。次作が楽しみ