私は、クラシックのピアノから逃げ出してからも、聴く音楽はほとんどクラシックばかりだった。オケはマーラー、ピアノはドビュッシーとラヴェルが好きだった。それで、洋の東西を問わず、流行の音楽には無反応で冷淡だった。
 
でもしかし、ジェローム・カーンさんという作曲家を知り、1930年代のジャズの歌にはいい曲があるなぁと感心した。そこからアル・ヘイグさんというジャズピアニストが好きになり、ピアノ・トリオのジャンルを聴くようになった。ジャズに耳は慣らしていったが、当時は仕事が忙しく時間もなくて、自分がジャズピアノを勉強するまでには至らなかった。
 
先日、ブルースコードでセッションをさせてもらって、結構無茶ぶりで「はい、ピアノ!」とか言われて、アドリブをかました。ブルース曲のアドリブの引き出しなどないので、ブルーノートのスケール上を勝手に指を飛ばした。それはそれで楽しかった。
 
その話を他の人にしたら、結局、どんな音楽をやっているのが一番好きなの?と訊かれて、答えに詰まった。そう訊ねられれば、自分の作った曲、オリジナルをやっているのが一番楽しいのかなぁとぼんやりと思っていた。音楽の雑感です。
 
 
 

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