J・H・テイラーが残した名言に、「ゴルファーの最も崇高な目的は、人を驚かすような素晴らしいショットではなく、ミスをひとつひとつ着実に減らしてゆくことである」というものがあります。
コースには練習場と違い、様々なトラップが仕掛けてあります。打つ前にその罠にハマてしまったり、勘違いや思い込みによるセットアップのミスは、ミスを増長させるだけでなく、スイング自体を壊してしまったり、最悪ケガに繋がってしまう可能性さえもあります。コースに出るとミスが多いと感じる人は、打つ前にエラーが出ていないか今一度チェックするクセをつけていきましょう。
茨城から1泊2日で初参加のSさん。
アプローチを含めたアイアンショットのミスを減らしたいとのこと。
逆ループ系のスイングで持ち球がフェードでしたが、打ち出しが左に打ち出されるということもあり、右を向いてしまう傾向にあったことが、アプローチを含めたアイアンショットが右に行ってしまう原因でした。
右に向いていても、フルショットであれば、左に打ち出されフェードで戻ってきていましたが、左に打ち出したくないと右に向けば向くほど、左に打ち出さなくてはならなくなり、右肩が早い段階で出てきてしまう感覚も違和感として持っていました。
まずは、右に向いてしまう傾向を調整していきました。アライメントスティック代わりにクラブを置き、右にズレていた目線のズレから修正していきました。そうすることで、左に打ち出す量が減り、それに伴い右肩の動きも適正になってきました。
次に、ショートゲームを含めたコントロールショットが右に行ってしまう原因はバックスイングからのスイング軌道にありましたが、逆ループできないスイングアークの場合は、バックスイングの軌道が打ち出したいベクトルと重なるようにアドレスのラインを左に取ることで調整。グリーン周りの短い距離の場合は、パッティングスタイルを応用するなど、現状起きうるミスの傾向に対しても視点を変え、考え方や手法を変えることで対処が出来るようにしていきました。
打ち方がショットスタイルにするかパッティングスタイルにするか2択になってシンプルになるにつれ、ショートゲームでは、クラブを絞り込むのではなく、様々なクラブを選択しバリエーションを加えることができ、より簡単に状況に対応できるようになっていきました。
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