大鞠家殺人事件
芦辺 拓：著
あらすじ
大阪の商人文化の中心地として
栄華を極めた船場
戦時下の昭和18年
陸軍軍人の娘・中久世美彌子は
婦人化粧品販売で富を築いた
大鞠家の長男に嫁いだ
だが、夫は軍医として出征し
美彌子は新婚早々
ひとクセもふたクセもある大鞠家の
人々と同居することになる
やがて、彼女は一族を襲う惨劇に
巻き込まれ…
大阪大空襲前夜に起きる怪異と驚愕の
連続を描く正統派本格ミステリー
私の感想
このミス大賞の作品は結構
当たり外れが大きいので
久しぶりに本格サスペンスが読みたくて
図書館で借りてきました
まず本の分厚さにたじろぎましたし
会話がすべて独特の船場言葉なので
最初はかなり戸惑いました
関西弁に馴染みがない人には
読みにくのでは…
と思ったほどです
登場人物たちは一人ひとりが
活き活きとしているので
目の前に飛び出てきて勝手に
動き回ってるような気分で
読み進めました
終盤までは、誰が何の目的で
こんな惨劇を続けるのか
さっぱりわかりませんでしたが
さすがに登場人物が少なくなってくると
あ〜犯人はこの人だな〜
と予想がつくようになりました
でも、隠されていた真相や犯人の動機が
解き明かされ、物語が終わるとすぐに
最初のページに戻って再読
すると、読み始めた時には
だったところがに
全てが解明されてからの再読が
こんなに楽しい作品は久しぶりでした
こんな人におすすめ
横溝正史的な時代設定が好きなかた
におすすめです
100ページ目くらいまでは
退屈さも感じましたけど
そこを我慢して読み進めると
もう最後まで止まりませんよ