北方領土の日'24 | VBCテレビブログ放送

北方領土の日'24

本日(2月7日)は、『北方領土の日』です。

北海道東北部にある北方領土(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)は、太平洋戦争終戦間際の混乱に紛れて当時のソビエト連邦(現・ロシア)が"日ソ中立条約"を一方的に破棄して対日参戦し樺太・千島列島に武力侵攻され、以降はソ連~ロシアの不法占拠が続いております。

最終的に日本は樺太と得撫島以北の千島列島の領有権を放棄しましたが択捉島以南の千島列島の領有権は放棄せず、戦後の未解決問題として半世紀以上に渡って日露間最大の外交問題となっております。

戦前まで北方領土には約17,000人の日本人が住んでおりましたが、ソ連の武力侵攻で殆どの日本人が強制退去させられ、先祖代々の家・土地がまるまる盗られてしまいました。『第二次世界大戦の結果』とロシアが主張し不法占拠し続けておりますが、日本との条約を一方的に破棄して武力侵攻した末に得られた"戦利品"としては該当しません。

近年はロシアのウクライナ侵攻に因る対露経済制裁が継続している事もあり、日露間の領土交渉も殆ど進んでおりませんが、今の日本で武力で北方領土を奪還するのは非現実的だし、逆に日本国内の世論の支持が得られないでしょう。

一方、北方領土を不法占拠し続けるロシアは国後島の空港を再整備して大型戦闘機の離着陸が可能になる様に大規模改修をするという報道もあり、一部のロシア国内の自治体の長が北海道のロシア領有をほのめかす発言も相まって、将来的な北海道への武力侵攻が懸念されます。

しかし、日本国内の世論は急激な物価高による深刻な不景気等から、北方領土問題への関心度は高くないのが現実ではないでしょうか。我が国固有の領土である北方理領土の不法占拠に対して、このまま無為無策なのはいただけません。

地方や離島への関心度が低いという国民性もありますが、北方領土問題の解決にはもっと日本国内外の世論を喚起して北方領土問題そのものの認知度を上げる必要があると感じます。

政府としても広報活動を繰り広げてはいるのでしょうがまだまだ足りず、先祖の墓参りすら満足に出来ない北方領土の元・島民の心を痛める結果となってしまっているのは甚だ遺憾に存じます。

かつて当局が中学生の頃、地理の授業で北海道の黒板が使われた際、国後島と北海道との間(泊湾)に国境線が引かれていてクラス一同騒然となったことがありました。頭に来た当局は、無理々々択捉島と得撫島との間に爪を立てて国境線を刻んだものでした。

最低限、訳も無く家・土地を強奪された北方領土の元・島民だけでも自由に北方領土を往来出来る体制に持っていく必要性があると思います。ご先祖様の墓参すら満足に行われない状況だけでも何とか改善すべく与野党関係無く善処して欲しいものですが、政治家諸氏からも問題解決に向けての熱意が感じられず、ロシアの暴挙を利する結果に直結しております。

北方領土問題で更なる弱腰外交を展開すると、今度は尖閣諸島~南西諸島の領有権をつけ狙う中国を利する結果にも直結しかねず、日本政府には真剣な対応が求められます。


今は約18,000人のロシア人が居住しているとのことで問題解決は並大抵の事ではありませんが、最後の最後迄諦めずに粘り強くロシアに交渉を働き掛ける姿勢が求められます。





1.択捉島/2.国後島/3.色丹島/4.歯舞群島
半世紀以上に渡ってロシアに不法占拠され続けている日本固有の領土である北方領土。