昨日、

友人の娘 ナナちゃんが

アイルランドに出発するので

その見送りに空港へ行って来ました。


ナナちゃんは大学3年生。

ワーキングホリデーで8ヶ月間

アイルランドへ行きます。


ワーキングホリデーって、

宿とか働き先とかすべて会社が手配してくれて

身一つで行けば良いのかと思っていたのですが、

実は違うようで、

ナナちゃんは何もない状態で行くとのこと。


とりあえず

ベビーシッターをしながらホームステイする

1ヶ月間のお家だけは決めましたが、


アイルランドに到着後1週間は

カプセルホテル生活。


ベビーシッター終了後の

住まいも働き先も何も決まっていません。


英語だってペラペラ話せるわけではない中で

自分で家を探して、

働き先も探していくのです。


20歳そこそこの女の子が一人

遠く離れたアイルランドで!


若さって凄いなぁって、

驚きと感心でいっぱいです。


だけど、それより何より

それを送り出せる母、

私の友人も凄いなぁって思うのです。


過保護な私ならきっと

住まいも働き先も全部決めてからじゃないと

送り出せないと思う。


もちろんきっと友人だって同じ、

心配で不安でいっぱいだと思います。

でも、その自分の気持ちを抑え

ナナちゃんの意向を尊重して

黙って送り出そうとしているのだと思います。


友人と私は

毎週一緒にプールや岩盤浴へ行っているのですが、

会うといつも本当に楽しくて…


でも、そんな、友人が

徐々に心配と淋しさが増して

最近はどうにもならない気持ちでいるのを

感じていました。


友人も私も、娘とはすごく仲が良いので

娘が不在になる淋しさは

自分のことのように分かりました。


友人は

ナナちゃんの出発を

空港まで見送りに行きたがっていましたが、


一人で行って泣き崩れて、

さらに一人で帰ってくるのは辛いので

行くのをずっと悩んでいて。


本当は私が一緒に行ってあげたかったけれど、

平日で、会社の有休申請はすでに終わっていたため

なかなか難しく、

結局、友人は一人で電車で行くことにしたのです。



でも昨日、

出発当日の朝、

私はものすごく後悔をしました。


どうして一緒に行ってあげなかったのか。


会社に向かう車の中で

後悔や色々な思いがグルグルしました。


やっぱり一緒に空港に行こう!


私は車をUターンして、家に帰り

会社には

具合いが悪いと嘘をつきました。


ズル休み!


社会人として失格なのは

重々承知しています。


50歳を過ぎてこの猪突猛進な性格は

笑えません。


でも、友人には2年前

私が娘のことで悩んでいたときに

助けてもらった恩もあって

今がその恩を返す時だと思いました。




出発ゲートで

ナナちゃんはたくさんの友達に見送られ

ずっと笑顔でした。


でも、最後   友人とハグした時に

初めて涙を見せ、


友人も

「必ず、生きて帰ってきてね!それだけでいいから。」と言って、大泣きしていましたえーん



私は隣で

その光景を見ながら


あぁ、これが母の言葉なんだな

と思いました。


「頑張って」でも「気をつけて」でもない


生きて帰ってきて!


そう。

生きて帰ってきてくれさえすればいい。


それが、我が子に対する

究極の思いなのかもしれません。



そして

私はナナちゃんに

「Asahiさん、私がいない間ママのことよろしくね!」

と頼まれました。



20時30分。

展望デッキから

ナナちゃんの飛行機が飛び立って

その小さな光が夜空に消えるまで

二人でずっと見送りました。


私はその光を見送りながら

子ども達のことを思いました。


いつまでも子どもだと思っていた子どもたちは

もうすっかり大きくなって


子どもたちは

自分で、

自分達の夢や人生を歩き始めています。


とても心配です。

淋しいです。


でも私達はそろそろ

子離れする時なのですよね。


そして、私達は

一旦この大きな子育てを卒業して


自分のこれからの人生を

見つめ考えるときなのかもしれないと

思いました。



帰りの車で友人は呆然としていたけれど

私もナナちゃんの旅立ちを

見送ることができて良かったです。


友人と一緒にいられて良かったです。

来て良かった。



今頃、ナナちゃんは、

経由先のエジプト  カイロで

アイルランド行きの飛行機に

乗り換えていることでしょう。


ナナちゃん、

新しい世界で色んなことを経験して学んで

楽しんで

ひとまわりもふた回りも大きなって

輝いて、

そして元気に帰ってきてね!


それまで、

ママのことは私に任せて照れ



いってらっしゃい!