個と組織の進化デザイン

個と組織の進化デザイン

宮下篤志のブログ

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当社の人材育成研修プログラムの専用ホームページ「フェリックス・パートナーズ株式会社―人材育成ソリューション」に、研修紹介動画をアップしました。私、宮下篤志の次世代経営者人材育成に対する熱い思いと、各研修プログラムの概要をご紹介した動画です。是非ご視聴下さい。

 

 

フェリックス・パートナーズ株式会社―人材育成ソリューション

 

*・*・* 『個と組織の進化デザイン』をテーマに、日本企業やビジネスにおける人材の育成に関しての連載です*・*・*


 今回は組織学習について少し書いてみます。意識する、しないにしても日々の職場では、様々な組織学習が行われています。例えば、ミーティングで何かを決める、仕事の引継ぎ、品質を高めるための活動、あるいは「働き方の改革」など、組織で学習することが、組織学習といわれています。


 組織学習が社会学(経営学)の一分野として研究が加速されたのは、1980年代の後半の米国でした。この頃、米国企業は日本企業との戦いの中で国際競争力が低下していき、激しい環境の変化の中で継続的に自己変革をしなければならないという認識が高まったのです。


 組織が進化しないと環境の変化に適応できない、という経営における進化論の課題です。この大家はスタンフォード大学の名誉教授であるジェームズ・マーチです。彼によると組織学習は日常のルーティンを発展させていくことであることを説いています。振り返ってみますと、例えば、カイゼン活動やQC活動など日本のお家芸と、かつて言われたことを分析しているのだと考えられます。


 もう一つ、彼は組織学習の問題点を指摘しています。それは、ルーティンということをベースにすると、組織はそのほとんどが分業であることから、仕事の近くのことしか課題にしなくなるという「近視眼」的な視点です。そして近視眼的視点であるから、長期的にみて環境が変化したときには、ここで学習したことが障害になる可能性があるというのです。

 

 今日でも難しい問題です。ここに組織の衰退の要因が隠れているのです。実は、このブログの題となっている「進化デザイン」という項目は、現在は繁栄しているが、未来は解らないという、未来をどのように捉えていくべきか、という課題をデザインするということです。しかし、現在に比較すると未来は解らないし、不確実であるから優先順位は低くなるのです。ここに組織衰退の大きな要因が隠れています。
 

 学習することが逆に弊害になるとは、思ってもみなかったことだと思います。私も今も考え続けていますが、学習するには「前提」となることを常に疑うことかもしれません。本当にいいのだろうか? そういえば、トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏もそのことを強調しています。

 

 今回はここまでにして、次回に議論を深めましょう。


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宮下 篤志

 

 『個と組織の進化デザイン』をテーマに、日本企業やビジネスにおける人材の育成に関してのブログ連載を始めます。


 わたくしは、東京京橋でフェリックス・パートナーズ㈱というビジネス・コンサルティング会社を経営しています。コンサルティング会社というのは、様々な業態があり会社の数だけ特徴があるのかもしれません。設立してから12年目になりますが、ビジネスを持続的に進化していくためには、人材を意図して育成していくことが不可欠であり、その過程で秀逸な事業実践が成り立っていくのだろうと考えています。ビジネスが先か、人材育成が先か、というニワトリと卵のような論理ですが、人材育成が追い付いてこないと事業は進化しません。

 

しかし、日本では人材育成は、大企業を中心としたOff-JT(研修など)が主となり、職場での実践教育であるOJTが制度的なプログラムで硬直化してしまっているように思えてなりません。本来、ビジネスの現場で人材は育つものであり、みずからが望んで高い目標に挑戦続けることが、必要不可欠だと思います。

 

個と組織が連動する、仕掛けが必要になっています。これには定石はなく、優れた経営者が優れた手法で人材育成に取り組まれています。これからこのブログではそのような手法を皆様と共有しながら、日本企業における人材育成について考えていきたいと思います。

 
当社の人材育成ソリューションについて、ご興味がありましたら、
https://www.felix-partners-hrm.com/(検索:フェリックス・パートナーズ 人材育成ソリューション)
をご覧ください。

 

宮下 篤志

 12月3日の中部経済新聞に、当社(フェリックス・パートナーズ)が展開している「ビジネス哲学対話」に関する記事が掲載されました。

 「責任を取るとはどういうことか」について、研修で行った哲学対話の様子が紹介されています。 ビジネス界にも浸透し始めている哲学対話の”良さ”が分かる記事となっていますので、よろしければ是非ご覧ください。

 

2016年11月20日に立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(MBA)の15周年企画として、『ビジネスデザインと経営学』(創成社)が出版されました。
豊かさを創造するためのビジネスデザインについて、立教大学ビジネススクール15年間の実践を紹介した内容となっています。

私、宮下は、第3章の「ビジネスデザインと実践哲学、社会理論との関連-マネジメント実践的転回のパースペクティブ-」を執筆しましたので、よろしければ是非ご覧ください。

 

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