律動の月16日・KIN4黄色い自己存在の種


もしかして今日で仕事納めの人も多いのかなぁ。


今年もご苦労様でした。あとは・・・


ちゃんと大掃除しろよ~

雑煮の準備も怠るな~

お年玉を期待するな~


「8時だよ、全員集合」・・・懐かしい。



アマーリエも表向きは明日で仕事納めです。

が、私は大晦日までコースがあります。


こんな時期に来てくれる人がいるだけでもありがたい。なので頑張りますワ。何より私自身も楽しいですから。



先日見た映画「ハーブ&ドロシー 」。お勧めですよ。


ニューヨークに暮らすごく普通の老夫婦のドキュメンタリー。

映画になってしまうほど普通じゃないのは、彼らの美術に対する飽くなき情熱です。


美術コレクターというと多くの人は「お金持ちの趣味」みたいに思ってるんじゃないでしょうか。

確かにそう。

でもこのハーブ&ドロシー・ヴォーゲル夫妻は違います。


むしろ低所得者層のふたりは大好きな美術品を購入するときに


・お給料の範囲で買える

・アパートの部屋に入る


・・・の二つだけを条件にその高い審美眼で、(お金がないから)主に若手現代美術作家の作品をコレクションしていきました。

売買目的ではなく、ただ好きだから。


40年かけて集まった作品数はいつのまにか数千点に及び、いまや彼らのコレクションはナショナルギャラリーに寄贈されるほど。



数点売れば大金持ちになれるほどの作品があったにもかかわらず、彼らは1点も売ることなくすべてを寄贈しました。

そして今でも40年暮らした同じアパートでつつましい年金生活を送りながら、アートの収集を続けています。


そんなふたりのドキュメンタリー。見て幸せな気持ちになります。


ある人から見れば彼らはクレイジーな夫婦でしょう。

ある人から見れば彼らの生き方はファンタジーのようでしょう。


でもこれはファンタジーじゃないのよ。

プール付の家に住むよりも、よほどリアルな物語ですよ。


なのに何故みんな、このふたりにファンタジーを感じるのか。



「本当に大切なことは目に見えないのさ」  Le Petit Prince