売上を追求するのは悪いことか? | 『君を幸せにする会社』 『宇宙とつながる働き方』

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天野敦之の近況報告、『君を幸せにする会社』や『宇宙とつながる働き方』に関連する情報などをお伝えするブログです。

先ほどのブログと関連しますが、『君を幸せにする会社』のAmazonレビュー

http://www.amazon.co.jp/review/product/4534044429/ref=cm_cr_pr_helpful?%5Fencoding=UTF8&showViewpoints=0

で、以下のような投稿がありました。


5つ星のうち 2.0 なぜか、こころに響かない, 2008/12/25

書かれている内容自体には、いささかの問題ありません。それどころか、とても素敵な内容。物語で経営の「本質」を伝えるスタイルも、登場人物がみんな動物である構成もユニークで、楽しく読めます。

それにもかかわらず、この本は、なぜか、こころに響かない。「ビジネスには、物を売ってお金をもうけることよりも大事なことがある」、というこの本のメッセージと、著者ご自身の言動が矛盾しているからでしょう。著者のブログなどを拝見するにつけ、この書籍の販売キャンペーンに奔走され、売り上げをしきりに気にされる姿勢は、「あ、やっぱりこれも、売るための本だったのかな」、という気にさせます。

一旦そう感じてしまうと、ユニークで楽しい筈の本の内容が、「マーケティング」という言葉と摩り替わっていくようです。「経営者の生き方が、顧客に発するメッセージと矛盾していると、結局その商品も顧客のこころに響かない。したがって、思うように売れずに苦悩する。」というのは、著者がクマ太郎に託した、ご自身の経営理論そのものだったはずです。


※※※レビューここまで※※※



このような忌憚ないご意見を頂けるのは大変ありがたいことです。Kayさま、どうもありがとうございます。


せっかく素晴らしい問題提起をしていただき、また先ほども利益追求の是非について書きましたので、この点についてもう少し深く考えてみたいと思います。


つまり、書籍あるいは商品・サービスを売ろうとすることの是非についてです。


結論から申し上げると、私は、『君を幸せにする会社』が売れることを望んでいます。


誰かをだましたり誰かの不利益になることなく拙著が売れる方法があるなら、そうしたマーケティング手法もできるかぎり積極的に取り入れていきたいと考えています。


それは、私自身が『君を幸せにする会社』に絶対の自信を持っており、読者の方にとって、1,300円の投資に見合うだけの気づきや感動をご提供できると確信しているからです。


拙著がより多くの人に読まれ、愛と感謝の心でビジネスをすることの大切さが広まることで、より多くの人が幸せに働けるようになり、奪い合うことで生じる様々な社会問題も解決し、世の中はより良くなっていくと信じています。


たしかに、拙著が売れるごとに、1冊あたり130円の印税が私に入ります。しかしこの対価は、読者の皆さまに提供した価値の対価として、不当に高いものではないと思っています。


また、1冊あたり130円の印税が入ることで、その資金を、人を幸せにする会社を増やすための活動に宛てることもできます。(ただし正直に申し上げると、まだ増刷に至っていないため、現時点では多少売れても私の収入は増えません。誤解されている方が多いのですが、出版というのは、ミリオンセラーにでもならなければ大した収入にはなりません。自著を売ろうとしている人たちは、自分の利益というよりも、自分の知識や経験をシェアすることで多くの人に喜んでもらいたいという思いでいる方が多いと思います)


もし仮に、クオリティの低いつまらない本を、さぞ面白いかのような過大広告をして無理に売ろうとするなら、それは第一章のクマ太郎と同じように損失が還ってくるだけでしょう。


しかし価値あるものを提供し、適正な対価を頂戴する商行為は、極めて神聖なものです。


拙著のように、幸せや愛や感謝をテーマにする本や考え方は、どうしても企業悪者論や、金儲け=悪という思想と結びつきやすいと言えます。


しかし金儲けが悪なのではなく、誰かから奪うことで金儲けをすることが悪なのであって、価値を生み出し適正な対価を得ることで金儲けをすることは、人類の幸福のために必要であり、大変意義深いことです。


また先ほどのブログでも書いたように、幸せな会社を実現するうえで、利益は不可欠な要件です。特に経営者など責任ある立場にいる人にとって、社員とその家族の生活を養うために利益を稼ぐことは絶対的に重要な責務であり、利益を無視して幸せを語るのは、まさに綺麗事の空論になってしまうと思います。


新しい社会像や、本当に人が幸せに生きられる社会の在り方を考えるうえで、企業活動や金儲けを悪いものと位置づける発想は、おそらく機能しないでしょう。


人は誰でも、より良く生きたいという欲求を持っており、その欲求は極めて神聖なものだからです。


ただ、本当により良く生きたいと思うなら、誰かの犠牲のもとに自分だけの利益を追いかけても、「より良く生きる」ことが実現しないことに気づくはずです。


より良く生きるためには、愛に生きることが必要だからです。


つまり、金儲けが悪なのではなく、より良く生きたいという自分の内なる声に真摯に耳を傾け、そのためには自分だけの利益を考えるのではなく、愛と感謝の心で人を幸せにする価値を生み出し、その対価として適正な利益を受け取る。そうすることで、経済的な利益と精神的な幸福を両立することができ、人類の発展につながっていくのだと考えています。


もちろん、これは私の考えであって、別の考え方を否定するものではありません。多様な考え方があって良いと思っていますし、これからも忌憚ないご意見を頂戴できれば嬉しく存じます。


このような議論は、生々しくなってしまうため、なかなかし難いものです。しかし、資本主義市場経済にもとづく現代社会において、お金の話を抜きにして、愛と感謝だけを語っていても世の中は変わりません。


愛と感謝が最も大切であることは疑いないですが、同時に愛と感謝によって生み出された人の幸せという価値を、いかに利益に結び付け、キャッシュフローを適切にまわして、回収した資金を次の投資に回して新たな価値を創造するか、ということに真剣に向き合わなければなりません。


そのような議論を展開するきっかけとなったアマゾンレビューを書いてくださったKayさんに感謝申し上げます。どうもありがとうございました。