あけましておめでとうございます!

奈良県立医科大学附属病院からやってまいりました研修医2年目の三井貴晶といいます。

2月1日まで名瀬徳洲会でお世話になっています。

 

 

自己紹介までに小学校の頃の僕と…

 

今の僕ですが(一番左)

 

大体変化ないね笑

 

僕自身は京都出身であり、大学は奈良県立医科大学ということで根っからの盆地育ちです。なので、この時期には最低気温はマイナス突入することが当たり前の毎日でした。

ですがこちらは最高気温20℃超える!最低気温10℃切らない!楽園かよ…

お母さんがすごく来たがっています

 

そんな楽園のような島で、この正月ドライブしてみました。

まずスタートはモチロンここから名瀬徳洲会病院!元旦から快晴でした。

 

高千穂神社に参拝。

 

 

その後、あやまる岬へ。ほんまに日本かよ!

 

 

その他にも南にドライブすると

 

ホノホシ海岸!駐車場がこれまた日本を感じない南国な中に

 

 

 

 

 

 

鏡餅-This is Japanese Spirit-

誰や作ったやつ。

 

 

夕焼けも最高でございます。

 

 

みなさん、もしも内地の寒さにうんざりされておりましたら是非奄美へおいでやす。

 

さてさて南国名瀬徳洲会病院での内科研修の毎日ですが、深夜の当直中に病棟からこんなお電話が…

看護師さん「○階の○○さんですが意識状態が悪いです。血圧測定していますが測定反対側の橈骨動脈は触知ありません!」

やってきましたね。研修医のthe関門であるShockへの対応です。

 

背景として尿路感染症認める人だったのでHour-1 Bundleに則って加療を行い、何とか安定させることが出来たので当直室に戻った僕でしたが、そんな時にこんな疑問が頭に浮かびます。

 

橈骨動脈触知ってどんだけ正確なの?!

 

一般的には動脈触知はALSで橈骨動脈-sBP80mmHg・大腿動脈-70mmHg・頸動脈-60mmHgとされていますよね。実際にはどれくらい正確なのでしょうか?

論文を調べてみるとこんなものがありました。

 

Accuracy of the advanced trauma life support guidelines for predicting systolic blood pressure using carotid, femoral, and radial pulses: observational study.

 

少し2000年のもので古めにはなりますが読んでみましょう。

 

Hypovolaemic shockになっている患者さんで橈骨動脈・大腿動脈・頸動脈の脈拍を触知することによりALSの提示する血圧と比較してどの程度の差があるかを調べたようです。

 

患者を以下の4つのグループに大別します。

①    橈骨・大腿・頸動脈3つとも触知あり

②    大腿・頸動脈2つに触知あり

③    頸動脈1つのみに触知あり

④    どの動脈にも触知なし

 

以下各グループの結果です。

①    sBP<80mmHg(平均72.5mmHg)

②    sBP<70mmHg(平均66.4mmHg)

③    いずれの患者もsBP60mmHg超えない

④    2/3の患者でsBP60mmHg未満

 

以上の結果からHypovolaemic shockの患者では動脈触知を過大評価する傾向にあると筆者は結論付けています。

 

なるほど…過大評価になるのか…しかしこの論文では患者背景がHypovolaemic shockでした。臨床で直面した血液分布異常性shockに当てはめていいものかどうかは疑問です。また論文で扱う患者も20人程度とかなり少めでした。うーんもっと調べたいけどいい感じの論文が見つかりませね。しかし動脈触知を1つ取ってもフィジカルって面白いですね。

 

 

名瀬徳洲会病院に来て日の浅い僕ですが、数々のclinical questionに巡り合える毎日を過ごしております。前回の古澤先生を真似して、僕も学生時代の研究室配属で言われた言葉で今回のブログを終わろうと思います。

 

Get out from comfort.成長したいなら今を捨ててみなさい。

 

先生と話した最後の言葉でした。現在はどこかに転勤され、今も研究を続けられているはずです。

 

次回ですが関西医大からの倉澤先生にパスしたいと思います。

研修医ブログ更新ですが名瀬徳洲会H Pへの移転計画もありますのでそちらも見てくださいね。ではでは。