こんにちは

神奈川県川崎市の登戸駅目の前にある多摩病院から参りました。

研修医2年目 須山といいます!

11月より名瀬徳洲会病院に地域医療で1か月お世話になっています!

 

川崎といえば、工業地帯、海が汚い、駅の回りでの喧嘩は日常茶飯事、飲み屋と競馬場もある。deepな場所で日テレ系の「月曜から夜更かし」でも特集が組まれているほどです。が私が住んでいる場所は比較的治安がいい方です。

 

 

 

 

 

 

先日の台風で多摩川が氾濫してましたが、その多摩川河川敷から半径300m以内にある病院です。

実は私は今まで鹿児島県本土までは行ったことがあるのですが、沖縄や奄美大島のようないわゆる南国には行ったことがありませんでした。

なので、今回のこの研修が南国デビューになります。

 

こんなに海がきれいなんだと感動しました。

病院まで空港から30分程度車で走りますが、その間までのさとうきび畑や海、すべてが南国です。

 

さて、さっそくですが私がお休みの日に行った場所をいくつか紹介したいと思います!

 

まず最初は海といえばハンバーガーということで「Kazbo Burger」をご紹介

どの旅行パンフレットにも載っている奄美で食べれるハンバーガー屋です。

アメリカンなハンバーガーなのですが、肉汁が効いていておいしい。私はハンバーガーに目がないので雑誌に載っている都内のおすすめハンバーガーを食べにいきますがそれに匹敵すると思います!ぜひお試しあれ!ちなみにKazbo Burgerに宿泊施設も併設していて見える景色はこんな感じ、最高じゃないですか!

 

ちなみにKazbo Burgerに宿泊施設も併設していて見える景色はこんな感じ、最高じゃないですか!

 

次のおすすめは原ハブ屋

ハリーポッターのスリザリンにいそうだねとよく言われることが多く個人的に蛇は好きだったのでここが一番個人的に面白かったです!

店内はハブの皮を使ったショップなのですが1日3回 年中無休で行われるハブの生態ショーが30分程度あります。これが子供だましかなーと思っていったらびっくり!本物の蛇は迫力がありますね!実際にどうやって捕獲しているのかを見してもらえたり、いろんな蛇の種類の特徴を教えてもらえます!ぜひ!あと解説してくれるおじいちゃんがコミカルで面白いですよ!

そして最後におすすめしたい絶景ポイントが大浜海浜公園

これは11月中旬の15時くらいです

本当にきれいな砂浜ですね!

 

そしてこれがsun setです!

 

 

話は変わりまして、先日私が担当となった患者さんがもともとの貧血精査目的入院していた方が内視鏡検査で偽膜性腸炎を偶発的に発見したので、CDIについて少しお話できたらと思います。本当に基本的なことしか書いておりませんのでご了承ください。

 

偽膜性腸炎ってなんですかねとふと考えたときに

 

少なくとも国家試験対策で学んだ内容としては

抗菌薬使用してからの下痢、WBC上昇、下部消化管内視鏡検査の写真で黄色い付着物が腸管にびっしりとみられている。国家試験をこれから受けられる方はその通りでいいと思います。

 

 

でも、今まで研修を通じて偽膜性腸炎って意外と診ることが多く

CDトキシン?結構重症化すると危険?とりあえず抗菌薬やめればいいんだよね?

という風にあまり深くは考えなかったいなかったのも事実でした。

 

国家試験レベルでしか理解していなかったのでこの場を借りて一緒に偽膜性腸炎について理解を深めていけたらいいなと思っています。

 

CDIは文字通りC.difficileによる感染症ですね。

 

【C.difficileって?】

Clostridium difficileは芽胞を形成する偏性嫌気性グラム陽性桿菌で、腸内の常在菌の一つであり多くの抗菌薬に耐性があります。

2つの種類に分かれていて主にトキシン産生株と非産生株があります。

 

抗菌薬の使用によって細菌叢が乱されることによって菌交代現象がおきることによる。

 

抗菌薬として代表的なのはセフェム系、広域ペニシリン系、クリンダマイシンなどで認めることが多いと言われますが、抗菌薬投与はいずれにせよリスクです。

 

【症状】

下痢の程度はさまざまで軽症から偽膜性腸炎、麻痺性イレウスや中毒巨大結腸症、消化管穿孔までと様々です。

約30%に発熱を認めます。

検査所見では白血球増多を約50%に認め、偽膜は直腸下端からS状結腸にかけての大腸粘膜に特徴的な黄白色調の半球状隆起として認められることが多いが、偽膜形成がなく非特異的な炎症所見が認められる症例も多いです。

再発することが多く、さらに再発を繰り返すことが多い。

 

【CDIのリスク挙げられますか?】

 

CDIのリスクファクターとして

・抗菌薬投与、PPI投与、化学療法薬、ステロイド薬などによる腸管内細菌叢の乱れや免疫の低下

・長期間入院などの環境因子、消化管術後、炎症性腸疾患などの基礎疾患がある。

 

(え、長期間入院しているだけでリスクなんだ、てか漫然にPPI入ってる患者さんって結構いる気がする。。。)

 

これらのリスクファクターがある人で下痢(1日3回以上)が出現、発熱、白血球増加などの症状がある場合には鑑別として挙げるべきです。とくに入院患者さんで原因不明の下痢をみたら真っ先に疑うべきかもしれませんね。

 

【疑ったら何の検査をしたいですか?】

 

CDI検査(CDトキシン検査+GDH検査)を行います。

・CDトキシン検査

便中のトキシンを検出(EIA法)→特異度が高いため陽性であればCDIと診断。ただし陰性であっても感度が低いため陰性でもCDIを除外できません。

・GDH検査

C.difficileが持つグルタミン酸脱水酵素(GDH)を検出する検査。トキシン非産生株でも陽性となるためCDIに対する特異度は低いのですが、感度は高いのでCDIは否定できます。

この二つの検査を組み合わせて行うと以下の通りとなります。

 

・GDH陰性かつトキシン陽性ならCDIは除外

・GDH陽性かつトキシン陽性ならCDI確定

・GDH陽性かつトキシン陰性であるとCDIは否定できない、そのため施設によって方針が異なっていました。臨床症状があれば治療開始する施設もありましたし、追加でNAATを行なう施設もあるみたいです。

 

*NAAT:欧米では主流。C.difficileが特異的に産生する毒素遺伝子を約1-2時間以内に検出。感度が非常に高い。

 

【CDIの治療指針は?重症度はあるの?】

 

ではCDIと診断してその重症度はどのように判断されるのでしょうか。

重症度を明確に区分している指標は実はありませんが一般的に以下のように判断しています。
 ・非重症:WBC ≦ 15000かつCr < 1.5 mg/dL
 ・重症:WBC >15000 または Cr ≧ 1.5 mg/dL
 ・劇症:ショック、イレウス、巨大結腸症

 

これらの重症度を参考にして

治療としては以下の通りとなります!

 

第 1 選択薬 

初発・非重症例 メトロニダゾール 1 回 500mg 1 日 3 回、10 日間経口投与または点滴静注 

初発・重症例 バンコマイシン散 1 回 125mg1 日 4 回、10 日間経口投与 

 

再発例 

バンコマイシン散 1 回 125mg1 日 4 回、10 日間経口投与 または フィダキソマイシン 1 回 200mg1 日 2 回、10 日間経口投与 

 

効果が得られない場合・ショック・中毒性巨大結腸症・麻痺性イレウスの場合 

バンコマイシン散 1 回 500mg1 日 4 回注射用水またはブドウ糖液 20ml に溶解、10 日間経口投 与または バンコマイシン散 1 回 500mg/100mL 生理食塩水 1 日 4 回、10 日間経腸投与 

 

以上です!

 

最後に同期で大浜海浜公園で撮った写真を一枚!

楽しく研修させていただいております!

 

 

次のブログの投稿者は、実はアウトドアな藤田先生です!よろしくお願いします!