民法改正~連帯保証人に関する改正ピント | 司法書士事務所尼崎リーガルオフィスのブログ

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改正民法の施行が2020年4月1日に予定されています。

今回は、マンションやアパート等の賃貸契約に関係深い連帯保証人に関する改正ポイントの解説です。


★ポイント1

個人を連帯保証人とする賃貸借契約を締結するときは、支払う金額(保証する額)が「最大いくらまでなのか」を決めることが必要


・連帯保証人の保証する上限額(極度額といいます)を契約書に記載しなければ、保証契約は無効となります

・極度額の適正値は法律上規定されていませんが、例えば「極度額は1億円」としても、公序良俗違反により無効となると思われます。

・賃貸契約を締結する不動産会社では、おそらく賃料の2年分くらいの極度額とするのでは?と言われていますが、賃貸契約の期間や賃料額により個別に判断するものと思われます


★ポイント2

極度額の規制は改正民法施行後に締結された契約だけでなく、改正前に締結された契約が更新された場合にも適用される可能性

・賃貸借契約は1年や2年の期間で、最初に契約締結した後は自動更新となるのが一般的です。そのため、例えば2019年11月に締結した極度額のない保証契約は有効ですが、自動更新される(仮に)1年後になると改正民法施行後の更新契約となるため、極度額のない保証契約が無効とされると考えられます

※改正民法施行前の契約が無効となるか否かは条文に明記されておらず、施行後の判例等の判断を待つことになりますが、注意が必要です


★ポイント3

改正民法では借主が死亡した場合はその時点で連帯保証人の保証すべき額が確定して、それ以降に発生した損害等は保証対象外となる

・借主の死亡と同時に連帯保証の効力がなくなります。例えば、借主が亡くなり同居の配偶者が住み続ける場合、その後の配偶者の滞納については連帯保証人に責任を問えなくなります。


★ポイント4

店舗や事務所等の事業用物件の賃貸借契約の際に、借主が連帯保証人に対して自分の財産状況等を開示することが義務化

・これを怠った場合、連帯保証人に保証契約が取り消される場合があるため、賃貸人となる立場でも重要な項目です


以上が賃貸借契約に関わる主な改正ポイントです。改正後に実際の運用がされ、法的解釈も整備されると思いますので、施行後も引き続き注意が必要ですね。