保佐人の権限と職務 | 司法書士事務所尼崎リーガルオフィスのブログ

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成年後見制度の『保佐』は、精神上の障害により、判断能力が著しく不十分である人が利用できる制度になります。


保佐を利用するのは、誰かの助言があればそれに従って自力で法律行為を行うことができる判断能力がある人日用品や食料品などの日常生活の簡単な買い物はできる人が多いようです。



保佐人の権限


保佐では重要な財産に関する行為(不動産の売買など)については、保佐人の同意がなければ本人が行うことができません。
これを同意権といいます。


本人は十分な判断能力を持っているわけではないため、本人を保護するために保佐人には同意権が必要になります。
ただし、日常の買い物や光熱費等の契約など、日常生活に関する行為については保佐人の同意は不要です。


また、保佐人が知らないうちに、本人が大きな財産を処分するなどの行為を行った場合、本人に不利なものであれば保佐人がこれを取り消すことができます
これを取消権といいます。



成年後見とは違って保佐では、本人に自身の財産管理の能力が多少なりともあることが前提になるため、どの範囲の財産やどのような種類の行為を保佐人に代理で行ってもらうかを決めておく必要があります。

これを代理権の付与といいますが、保佐人の代理権の範囲については、家庭裁判所へ付与申請を行わなければなりません。


家庭裁判所により調査・検討され、付与された代理権の内訳については、保佐人選任の審判に添付される代理行為目録に明記されます。

代理権の範囲については、保佐人が有する同意権の範囲に限られないので、預貯金の管理や介護・医療に関する契約などの行為についても含めることができます。


しかし、目録に記載されていない行為については、保佐人が代理で行うことができません。


ただ、保佐人就任後に付与された代理権では十分に保護できないと考えるときには、追加で代理権付与を申し立てることもできます。



保佐人の職務


保佐人に関しては、後見人のように本人の財産を調査し、財産の全てにわたって財産目録を作り、収支計画を立てるなどといった権限や義務を定めた法律上の規定はありません。
本人の財産に対する管理の権限は、あくまで本人が保有しているという考えが原則になっているからです。


しかし、本人の財産について代理権が付与されている場合は、少なくともその範囲で本人の財産状況を把握し、その管理方針を決めて、それに従った管理を行わなければなりません



一方、財産管理などの代理権限がない場合、つまり同意権及び取消権のみを持つ保佐人の場合、本人の心身の状態や、財産の状況をできる限り把握し、タイミングを見て同意権や取消権を行使することができるようにしておくことが望ましいです。
そのため、任意で預金通帳や登記済権利証、その他の書類などを見せてもらい、財産の現況を把握して、財産の管理や処分について事前に本人の相談に乗ることができる関係を作っておくことが大切になります。


なお、家庭裁判所から求められたときには、保佐人は本人の財産の調査をしたり、財産目録を作成することが必要になる場合もあります。

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