かつて、脳科学者であり人間性脳科学研究所所長の澤口俊之先生が
「習い事はピアノだけで良い」
と断言し、話題になりました。
さらに、東京大学生の約半数が子どもの頃にピアノを習っていたというデータもあります
ピアノが脳に良い影響を与えることは、脳科学的にも認められていますが、では、ピアノを弾いているとき、脳はどのように働いているのでしょうか?
今回は、その秘密を徹底解説します♪
ピアノを弾いている時の脳の動き
脳を横から見ると、だいたいこのような形をしています。
脳の表面にある大脳皮質は、
・前頭前野(思考や判断)
・頭頂葉(空間認知など)
・側頭葉(聴覚や記憶)
・後頭葉(視覚情報)
の4つに分かれています。
ピアノを弾いている時の脳の動き
① 見る
楽譜を見て情報を正確に読み取ります。
弾くタイミングで音符を見ていては遅いので、どんどん先読みをしていきます。
↓
② 考える
目で見た情報を、処理・理解・記憶し、次の動きを身体に伝達します。
↓
③+④ 動かす
↓
両手・時には両足を使い、思い通りの音が出るように動かします。
↓
⑤ 聴く
出した音を耳で聴きます。
↓
⑥音の理解
自分の出した音がどんな音だったのか判断し、もっとこんな音で弾こうと、調節を瞬時に行います。
このようにピアノの演奏は脳の全体をフルに使っているのです。
この活動を繰り返し行うことで脳は活性化され、発達が促進されます。
ピアノで伸ばす!HQ と ワーキングメモリ
HQとは?
脳の前頭葉の一部である前頭前野が担う働きで、人間らしさの知能や人間性知能とも呼ばれます。IQやEQも含む総合的な能力で、他者との関係を上手に調節できる能力を指します。
要するに、人間らしく生きていくための能力です。
ワーキングメモリ(作業記憶,作動記憶)とは
作業を行う際に必要な情報を一時的に保持し、処理する能力です。
作動記憶や作業記憶とも呼ばれ、「脳の作業台」「脳のメモ帳」などと例えられます。
脳科学者の澤口俊之先生曰く、
これら2つの能力の発達が他の習い事に比べてピアノだけ突出して
高いのだそうです
ピアノを習う事で、脳機能全体をバランス良く育てることができ、
問題解決能力、社会性、創造性など「生きる力」を総合的に高める。
そう言った事が結果的に学力の向上に繋がり
「ピアノを弾くと頭が良くなる」と言われる理由のようです
ご参考になれば幸いです