我が社はソーラシミュレータという光源装置を製造販売しています。
特に太陽電池の性能評価に使われる、非常に厳しい規格を準拠した高額の光源装置です。
日本国内においてはJIS規格を、海外においてはIEC規格(International Electrotechnical Commission)を準拠するように製作します。
JISとIECはほぼ同じなのですが、若干の違いもあり、知らない方にとってはとても複雑です。
それぞれ分光合致度、照射場所ムラ、時間変動率についてA級・B級・C級とランクがあります。
性能評価をするには、ソーラシミュレータはAAA級でなければなりません。
ほとんどの場合、キセノンランプが使われます。
キセノンランプというのは発光部分が小さい(点に近い)ので、光を集光するのに向いています。また可視光(人間が目に見える範囲の光、380~760nmの波長範囲)と紫外域の分光が自然太陽光に近いのも特徴のランプです。
集光しやすいという特徴は、波長を調整する光学フィルタが小さくて済む、光を遮断したり照射したりするためのシャッターが小さくできるので動きの素早い機構にできる、などの利点があります。
ソーラシミュレータにキセノンランプが使われるのはそんな理由によります。
しかし欠点もあります。
まずレンズや反射鏡などの光学系が非常に高価になること、寿命が短いこと、などが欠点です。
発電効率を測定するにはAAA級のソーラシミュレータでなければなりませんが、それ以外の目的で測定する場合は必ずしもAAA級である必要はありません。
むしろキセノンランプではないメタルハライドランプを使った方が良い場合もあります。
キセノンランプよりも寿命が長く、またエネルギー効率も全然いいので、耐光試験などのテストにはメタルハライドランプの方をお勧めします。
メタルハライドランプを使ってAAA級のソーラシミュレータを作るのは、現実にはちょっと無理。
その代りB級やC級のソーラシミュレータなら、キセノンランプ式よりもはるかに安価に製作可能です。
我が社はAAA級もB級もC級も作れるのが強み。実は業界で両方のシミュレータを作れるメーカーって皆無なんです。
CCC級のソーラシミュレータ、意外に難しいんですよ。
だけど我々にとってみればそれほど難しいことではありません。
むしろ余裕を持って製作できます。
いわば、「プロ級の腕前を持ったスキーヤーが緩斜面をゆったり滑る」ようなものです(むしろ分かりにくいかな?)
最高級グレードも低いグレードも、両方持つことでよりお客様にニーズにお応えできる、そんなラインナップを揃えています。
常に最高級グレードが必要であるわけではありません。光源装置をお探しの皆さま、是非お声掛けくださいね
そうそう、Facebookのページも作ったんですよ。
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