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There Will Never Be Another You

1942年 作曲Harry Warren 作詞Mack Gordon


(verse)


  This is our last dance together,
  「これは私たちの最後のダンス」
  Tonight soon will be long ago.
  「今夜のことはすぐに思い出になる」
  And in our moment of parting,
  「そしてこの別れの瞬間に」
  This is all I want you to know...
  「これだけはあなたに判って欲しい・・・」



この曲、ミディアムから速めのミディアムで軽快に演奏されることも多いですが、
実は、別れの歌なのです。別れの間際に告げる言葉。

long agoは「昔のこと」という感じ。
want 人 to do 人に~して欲しい。
this is all 「これがすべて」
「分かって欲しいことはこれがすべて。」なので、「これだけは」としました。


(chorus)


  There will be many other nights like this
  「これからもこんな夜を過ごすことはあるでしょう」
  When I'll be standing here with someone new.
  「その時私は新しい誰かと一緒にここに立ってるかもしれない」
  There will be other songs to sing,
  「他にもうたう歌はあるし」
  Another fall, another spring.
  「また違う秋も春も巡ってくる」
  But there will never be another you.
  「だけど、あなたに代わる人は絶対にいない」


there will be ~があるでしょう
未来の予測。
未来を表わすには、will、be going to、will be doing、be doing、そして現在形も使います。
willを使う場合は、予測です。確定ではない未来。「~してるでしょう」「~してるかも」
この曲はその「予測」の感じがよく出てますね。
「こんなロマンチックな夜はこれからもたくさんあるかもしれない。新しい誰かと一緒にここに立ってるかもしれない。」てな具合。

ちなみに、現在形を未来の事柄に関して使うこと、日常ではほんとによくあります。
これは確定した未来とか、今まさにそれをやろうとしている場合など。
未来の予定の話しはbe doingです。
I am going to NY next month. 「来月ニューヨークに行くの♪」


someone new 「新しい誰か」
英語は、名詞を修飾する形容詞は名詞の前ですが、someoneとsomethingに関しては例外で、形容詞が後です。


  There will be other lips that I may kiss,
  「他の人の唇にキスをすることもあるかもしれない」
  But they won't thrill me like yours used to do.
  「でもあなたとのキスほどドキドキはしない」
  Yes, I may dream a million dreams,
  「これからもたくさんの夢を見るけれど」
  But how can they come true,
  「その夢は叶いっこない」
  If there will never, ever be another you?
  「だってあなたの代わる人は絶対にいないんだから」


直訳だと、
1行目「私がキスするかもしれない他の唇もあるでしょう」
2行目「でもその唇は、あなたの唇がかつてそうだったように私をドキドキさせることはないでしょう」
唇を主語にするあたり、英語らしい表現です。

thrillは、日本語で「スリル」って言ったら怖いイメージだけど、英語では背中がぞくぞくしたり胸がドキドキしたりすることで、怖い時意外でもよく使います。
「私はゾクゾクしてる」は、I am thrilledと受身になります。
上の文章を I を主語にすると、I won't be thrilled by other lipsとなります。この文章よりも、lipsを主語にしてS+V+O構文にする方が英語らしくてスマート。


like yours used to do
yours は、あなたの唇のこと。lipsは繰り返しを避けて省略。
used to 過去のことを表わしますが、過去の中でも一点ではなく時間の幅があります。
なので、過去において何度となくあなたの唇が私をドキドキさせた、ということになります。
doは、thrillの置き換え。
「あなたの唇が私をドキドキさせたように」


a million 100万もので「たくさんの」の意味。
how can they come true?
「その夢はどうやって叶うだろう?(いや、叶うことはない)」
if there will never ever be another you.
「別のあなたが絶対にいないとしたら」


つまり、私の夢にはかならずあなたがいるということですね。
そしてあなたはたった一人だけ。
another は、「(もうひとつ)別の」という意味です。
お店でグラスを出して「アナザー」と言えば、「おかわり」 です。
つまり、「もうひとつの同じ物」とうこと。


あなたがいなくても、季節はめぐって、人生は進んで、他の人を好きになったりもするかもしれない。

だけどあなたはたった一人。絶対に代わりはいない。



この曲は、名ピアニストTommy Flanaganの告別式の時に、

長年活動を共にした素晴らしいベーシストGeorge Mrazがソロで弾いたそうです。




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"ゆかた De Bossa" Live!!

浴衣でボサノバとジャズを歌います音譜


熊本 Bossa Club Presents "ゆかた De Bossa"

7月16日(土)
20:30~、21:30~、22:30~(3stages)


Live & Dining Bar 酔ing(http://swing-live.jp/ )
熊本市花畑町10-10 中山ビル2F
TEL 096-356-2052

ミュージックチャージ:1,200円(ドリンク別)

出演:井上 有(Vo) Audrey(Vo) 渡辺ケンタロウ(Vo,Gt) 渡久山ヒロシ(P) Shu(Key)他

浴衣でお越しのお客様には、ウェルカムドリンク1杯サービスカクテルグラスあり。

アフターセッションもありますニコニコ



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熊本Bossa Club(KBC)企画のライブです。

渡辺ケンタロウさんがメインで、私は5曲参加。

きのう曲を決めて、さっき楽譜を送りました。

新曲が2曲。

おなじみの曲もカーメン・マクレエのアレンジからイントロをとってみたメモ耳


できるかな?


せっかくやるなら、何かに挑戦したい。

いつもそう思ってます。

もっともっと前に進んでいきたいからキラキラ



16日は是非、酔ing-swing-に来て下さい。


Waltz For Debby

ビル・エバンスが姪っ子のために書いた曲と言われています。
「デビーのワルツ」デビーはデボラの愛称かな。

今月の「Jazz Life」にこのデビー・エヴァンスさんのインタビューがありました。

そこにはデボラとは書いてなかったから、やっぱりデビーさんかな?


  In her own sweet world,
  populated by dolls and clowns and a prince and a big purple bear,
  lives my favrite girl,
  unaware of the worried frowns that we weary grown-ups all wear.


いきなり、倒置ありの長い文章。
上の文章をシンプルにすると次のようになります。


my favorite girl lives in her own sweet world.
「私の大好きな少女は、彼女だけの夢の世界に住んでいる」


sweetは甘いだけど、甘い世界って日本語だとピンとこないので夢の世界と訳してみました。
後半の in her own sweet world を強調して前に出したので、主語と動詞がひっくり返って
lives my favorite girl になってます。
この大好きな少女が、デビーちゃんですね。


populated から bear までは、worldの説明。
「彼女の夢の世界には、人形やピエロや王子様やおっきな紫色のクマが住んでいる」
populateは「住む」ですね。population=人口の動詞と連想したら意味が分かるでしょう。


unaware からは、girlの説明。
「その子は、私たち疲れた大人がみんな不安げに眉をひそめていることに気づかない」

aware は「気が付いている」 ofとセットで覚えましょう!
この場合、あたまに un がついて、「気が付いてない」になります。
frown は覚えたい単語。眉間にしわを寄せた顔です。smileの反対かな。
weary は「つかれた」 tiredと同じ意味。発音注意。うぃーrりぃ
grow-upsは「大人」 年齢的にというより、分別のある人っていう意味合いが強くて、悪い意味で使うことも多いと思う。kidsの反対語かな。
frown という表情を wear 着ている身にまとっている というのは日本語にはない表現ですね。
ちなみに、bearと韻をふんでいます。


ここまでで韻をふんでるのは、
girlとworld、clownとfrown、bearとwear。
こういう言葉をきれいに発音すると、詞の美しさが出てくると思います。


  In the sun,
  she dances to silent music,
  songs that are spun of gold somewhere in her own little head.

  「日の中で、彼女は無音の音楽にあわせておどり、金で紡がれた歌は、

  あのちっさな頭の中のどこかでなっている」


苦し紛れに訳しました。
dance to~ で、「~に合わせて踊る」
spun はspinの過去分詞。「紡ぐ」「糸にする」
見えない金色の糸(歌)がちっちゃなあたまの耳から出てそう・・・
このへんの歌詞かわいくてすごく好きです。


  One day all too soon,
  she'll grow up and she'll leave her dolls and her prince and her silly old bear.

  「いつの日か、あっというまに、この子は大人になって人形や王子様や

  ふざけた古ぼけたクマから離れていくだろう」


all too soon がうまく訳せない。allもtooもsoonを強めています。「あまりにも早く」という感じ。さびしい・・・
silly は「バカな」という意味で、口語で頻繁に使いますね。
「バカ言うなよ」don't be silly! とか。
「ちょっとふざけてるだけ」I'm just being silly. とか。


  When she goes they will cry as they whisper good-bye.
  They will miss her,
  I fear,but then so will I.

  「この子が去ったら人形たちは泣くだろうな。「さよなら」ってささやきながら。

  人形たちもさびしいだろうけど、ぼくも同じ気持ち」


なんとなく1人称は「ぼく」にしちゃった。ビル・エバンスの曲だから?
as は「~しながら」「~する時」
whisperは、小声で話すこと。ささやきとかコソコソ話するとか。
ここのI fearは、I'm afraidみたいな挿入句だと思う。
「残念だけど」くらいの意味。恐れているというほどではない。

so will I = I will miss her too
miss herは前に出てきたのでsoで置き換えて前に出して、主語と動詞がひっくり返る。
この言い回しが会話中にサラっと出てくるようになると、英語がしゃべれてる感じがしてたのしい。

"Me too!"と言う代わりに、"So am I!"もしくは"So do I!"って言ってみよう。
ポイントはイントネーション。最後のIを強調して「あーーい」って長く高く強くのばします。


この部分での韻は、cryとgood-byeと最後のI。


Waltz for Debby の歌詞は、ふんわりやさしくて、ちょっとさびしくて、キュンとなります。




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