My Foolish Heart | Aly Inoue Site | Diary

My Foolish Heart

1949年 作曲Victor Young 作詞Ned Washington


(veres)


  The scene is set for dreaming.
  「夢見るための舞台が準備され」
  Love's knocking at the door.
  「恋が扉を叩いている」
  But, oh, my heart, I'm reluctant to start
  「だけど、私の心は・・・始まりを恐れている」
  For we've been fooled before
  「騙されたことがあるから」


scene is set で、「その情景が整っている」という感じ。
Love's は、Love isの省略です。
reluctant は、「気が進まない」です。reluctant to startは、「始めたくない」が直訳。
最後の行のforは理由を表わします。「~だから」

ここで、いきなり we になるのは何故?あなたも私も騙された?
have been(過去分詞) は以前の経験を語る時につかいます。「~したことがある」
行ったことがある場所で練習して、普通に使えるようになりましょう。
"I've been to Tokyo." 東京に行ったことがある
"I've never been to Okinawa" 沖縄には行ったことがない


そしてこの fool は恋愛用語として重要。歌にも日常会話にもよく出てきます。
「だます」「もてあそぶ」「浮気する」
後者2個の場合は、だいたいは fool around と言って、これは子供に使う場合はイタズラになります。
だけど、foolだけでもこの意味で使う場合も多いです。状況によって、深読みしてください。


(chorus)


  The night is like a lovely tune
  Beware, my foolish heart

  「夜は美しい調べのよう
  気をつけて、私の愚かな心」

  How white the ever constant moon
  Take care my foolish heart

  「真っ白な月は、決して変わることはない
  気をつけて、私の愚かな心」


beware と take care は同じ「気をつける」ですが、bewareの方が危機感が高い感じがします。
take careは別れのあいさつでも使いますね。bewareは使いません。よほど気をつけた方がいい場合に言います。

nightとwhite、tuneとmoon、wareとcareが韻を踏んでいます。
月のことを、ever constant「決して変わることのない」と言っていますが、月は本来、満ち欠けを繰り返し常に姿を変える無常のたとえです。
そういうところがfoolish heartなのかな。月すら確かなものに見えてしまう。


  There's a line between love and fascinations
  It's hard to see on an evening such as this

  「恋と魅惑には一線がある
  でもこんな夜にはその線が見えなくなる」


日常会話でも、goodの代わりにfascinateを使うと表現の幅が出てきます。
"you look fascinating!" 「ステキだね」(ドレスアップした時など)
"I am fascinated!" 「いいね~」


  For they both give the very same sensation
  When you're lost in the magic of a kiss

  「だって恋と魅惑はまさに同じ高揚感
  キスの魔法にかかってしまったら」


このveryは、「まさにその」という意味の強めです。「とても」ではありません!
the very thought of you「あなたを想うまさにその気持ち」
be lostは、迷子になった時に使います。道端でも、演奏中でも・・・

fascinationとsensation、thisとkissが韻。


  His lips are much too close to mine
  Beware, my foolish heart

  「彼の唇はあまりにも近い
  気をつけて、私の愚かな心」


tooだけでも十分近すぎなんだけど、muchでさらに強めています。
mineはmy lipsなので、正確には「私の唇に近すぎ」


  But should our eager lips combine
  Then let the fire start

  「でももしこの熱い唇が重なったら
  恋の炎を止めはしない」


倒置っぽいのが出ました。
もとは、if our eager lips should combine
ifを外して、shouldを前に持ってきています。ちょっと古風な感じの言い回し。
if...shouldは、「もしも、万が一」っていう感じ。

eagerは日本語に訳しにくいです。「ものすごく~したい!」「~したくてしょーがない!」という感じです。
後半はちょっと意訳しました。
let A Bで「AにBさせる」なんだけど、ほっといてもそうなる場合に、それを妨げずにそうさせるという感じ。
ほっといてもそうならないものを「させる」場合は、make A Bになります。
「この炎をスタートさせて」が直訳。


mineとcombine、heartとstartが韻。


  For this time it isn't fascination
  Or a dream that will fade and fall apart

  「だってこれは、魅惑じゃない
  消えて崩れ去る夢でもない」


fadeはフェイドアウトのfadeです。かすむ。ぼやける。色あせる、気持ちが冷めるという意味もあるみたいです。
fall apartは「崩壊する」ですが、break downというよりもハラハラと消えていく感じがします。fallが「落ちる」apartが「離れる」だからでしょう。

not A or Bで、「AでもなければBでもない」です。
not A but Bなら、「AではなくてBだ」になります。
I can't give you anything but love, baby♪
あなたにあげるものは何もない。ただ愛だけ。


apartはheartと韻を踏みそうだなと想像できます。


  It's love, this time it's love
  My foolish heart.

  「これは恋。今回こそ・・・
  私の愚かな心よ」


恋は止められない・・・という情熱的でロマンチックな歌です。
傷ついてもまた恋をしよう。そんな、My Foolish Heart私は大好き。


ところで、foolish heartという言葉は、シェイクスピアの『真夏の夜の夢』にも出てくるとか。
そう思って歌詞を見ると、なんとなく関連がありそうな気がしないでもない。


もともとは、1949年の映画「マイフーリッシュハート」の主題歌です。
時代は第二時世界大戦の最中、主人公の女性が空軍兵士と恋をして子供を宿しますが兵士は飛行機事故で死んでしまう。
女性は亡くなった兵士の子供を宿している事を伏せて他の男と結婚し出産するが、やがてその結婚は波状してしまう。
そんな悲しいストーリーを持つ映画の主題歌なのだそうです。




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