コンテイジョン』 | althantisiのブログ

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ウィルスの感染よりも速い恐怖の感染. そのリアルさに人間の愚かさを感じずにはいられない. 『アウトブレイク』のようなパンデミックの恐怖を描いた作品というよりは、パンデミックにより実際に起こりうるであろう人間の愚かさが招く恐怖をシュミレーションしたこの作品. その構成や見せ方一つ一つに改めてスティーブン・ソダバーグの実力を思い知らされましたよ. グウィネス・パルトロウ、マット・デイモン、マリオン・コティヤール、ローレンス・フィッシュバ-ン、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、チン・ハン、ジョン・ホークスといった実力派俳優をふんだんに使い、同時進行のオムニバス作品として見せるこの映画. 新型ウィルスに感染した妻とその夫、香港に派遣されたWHO職員、ワクチン開発に情報を集めるCDCチームといった3つの話が混同しないように、各話の雰囲気を微妙に変えながら見せる手法は、『トラフィック』の時と同じ「ヒルストリート・ブルース」を意識したもの. しかもオバマ大統領批判も加えたかのようにシカゴを国内感染源にしているところも映画通にはたまりません. さらに話の取っ掛かりを感染2日目からとすることで、ラストに1日目、つまり感染源を明かすことを明確にすると同時に、これは『アウトブレイク』のような作品とは違うものであることも明確にする巧さに加え、ドアノブなどの感染媒体を意味深に見せたり、感染都市の人口をテロップで見せたりすることで、感染ルートの分断や感染源の特定が困難であることを映像で語る巧さも、もはや「さすが」と唸ってしまう領域でした. ですからこの映画はスティーブン・ソダバーグ監督と聞いて『エリン・ブロコビッチ』や『オーシャンズ11』を連想する人よりも、『トラフィック』や『セックスと嘘とビデオテープ』を連想する人にこそオススメの作品だと思います. ただこの映画を見て、感染第1号が東京・香港・ミネソタでそれぞれ確認されていながら東京での話が全くなかったのは、もしかしたら東日本大震災直後の日本人の基本的に秩序を乱さない行動に、監督が「この手の話は日本だけが例外」だと思われたからではないでしょうか. もちろんあの震災直後に放射能汚染から身を守るのはヨウ素だという噂が流れて店頭からイソジンがなくなったりはしましたが、でもこの映画で人々が無責任フリー記者の言葉に踊らされてレンギョウを手に入れるために暴徒化することは日本では全く耳にしなかった話. チーヴァー博士から派遣されたドクター・ミアーズが訪れたミネソタで身の危険を感じた看護士が集団で逃げたという話も、日本では逆に「フクシマ50」と賞賛された人々がいるくらいですからね. ウィルスにはワクチンで対抗できますが、恐怖に対抗できるのは秩序を守る心だけ. 無責任な情報に踊らされる危険、自分だけが助かりたいという小さな考えは全て恐怖を増殖させるもの. 今一度、日本の武士道精神やヨーロッパの騎士道精神が見直されるべきではないでしょうか. ニューバランス ちなみにウィノナ・ライダーの元ルームメイトであるグウィネス・パルトロウとベン・アフレックの親友マット・デイモンが夫婦役というのは、どうなんでしょうね. この4人の人間関係を知っている映画ファンには、何かしら意味を持たせているようにも思えるのですが…. 深夜らじお@の映画館 は日本人に生まれて良かったと思います. sijectlanba ※お知らせとお願い 協会けんぽ、保険料率10%に 3年連続引 ■ 【元町映画館】 に行こう.