お彼岸だというのに、婆ちゃんの好きな牡丹餅を作ってあげられなかった。ごめんよ、婆ちゃん。スーパーにもち米が売っていなかった。ようやく普通のお米は棚に並びはじめていたけれど、もち米まではスーパーも仕入れに手が回らないのだろうね。
ご飯だと少ししか食べなかった婆ちゃんも、牡丹餅（おはぎ）は大好きで、ご飯の代わりに大きい牡丹餅を２つ、ぺろりと平らげていたっけ…。
甘党だった父も牡丹餅は大好物。私はせいぜい１つを義務的に食べていたけれど、父と婆ちゃんは２食牡丹餅でもＯＫだったもんね。
あんこを煮たからと、墓参りに行った時に親戚の人がくれたのだけれど、あんこだけでは牡丹餅はつくれない。
明日、小麦粉で団子をつくって、牡丹餅の代わりにお供えしよう。
２人とも生きていたら、今回の地震はきっと驚いたに違いない。猫１匹をどうやって連れて行こうかと悩んでいるのに、寝たきりの婆ちゃんと車椅子の父がいたなら、どんなに大変だっただろうか。
今回、牡丹餅は作ってあげられないけれど、非常事態だから堪忍してね。秋のお彼岸の頃には、日本もきっと良い状態になっていると信じたい。そうしたら、春の分までおはぎを作ってあげるね。