(以下、読売新聞ニュースより)
熊本県立熊本北高校(熊本市、光岡和隆校長)の女性教諭が
3年の男子生徒(18)から預かった大学の推薦入試の願書を出し忘れたため
受験できなかったことが13日、分かった。
学校側は生徒側に謝罪。生徒は一般入試を受けるという。
同校によると、生徒は昨年10月27日、京都の私立大学の願書を女性の担任教諭に渡した。
受け付けが11月1日からだったため、担任は進路指導室の金庫に保管。
同4日に、生徒が担任に提出が済んだか確認したところ、担任は「出してある」と答えたという。
しかし、合格発表日の12月7日に、合否の通知が学校や生徒宅に届かなかったため、
大学などに問い合わせた結果、願書が未提出だったことが判明。
金庫を確認したところ、他の書類の下に願書が残っていた。
進路指導担当の教諭と担任が互いに、「相手が送るだろう」と思い込んでいたのが原因。
光岡校長が大学に相談したが受験は認められなかったという。
生徒はショックで一時、学校を休んだが、今は一般入試に向けて勉強を再開した。
光岡校長は「チェック体制をきちんととっていなかった我々の落ち度だ。
生徒の一生を左右する恐れがあり絶対にあってはならず、痛恨の極み」と話している。
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提出書類のみによる選考での合否だったのでしょうか?
記事には、「推薦入試」とか、「受験できなかった」とあるので、
書類選考のみではなく、受験があったのでしょう。
そうなると、合格発表を過ぎてからでは、遅いですよね…。
まず「受験票」が届かない時点でおかしいのですから。
記事には不明瞭な点がありますが、
以前に、東京でも、教諭による推薦願書の出し忘れはありました。
その時も、遅れての受け付けは受理されず、一般受験することになったと記憶しています。
生徒にしてみれば、開いた口が塞がらない状態だったと思います。
受験票の郵送に関しては、大学によって異なりますが、
書類到着後、3~5日後には郵送という大学もあれば、
出願期間終了後に郵送という大学もあります。
出願書類に不備があれば、大学側から連絡がかかってきます。
受験票が届かないなどの問い合わせは、
随時してほしいのような注意喚起もされていますが、
まさか、先生に渡した出願書類が、提出されていないとは思わないもので、
このような事態になってしまったのでしょう。
もう10年以上も前になりますが、高校教諭だった頃、
高3を受け持ち、進路指導を担当していました。
2学期になると、推薦入試のための進路指導の機会は多くなりますし、
単願・併願の希望から、用意する書類の数は、生徒数より遥かに多くなります。
高校にもよりますが、推薦入試一覧表などをクラス単位で準備して、
提出する書類の締め切りを書き込むなど、目に見えるようにする訳です。
受験大学ごとに、予め期日を決めて、
クラスでとりまとめたものを、進路指導担当教諭などが再度チェックして、
一括して郵送するなどしていると思います。
(郵便、宅急便に限らず、配達証明のようなものはとっていると思います)
チェック体制は、それぞれ異なると思いますが、
学校で決めた期日に間に合わなかった場合や、急遽、出願を決めた場合などは、
クラス単位で担任、副担任などが、直接手続きをする場合もあります。
実際に、私も、願書提出締め切り当日に、
三重の高校から、岐阜と京都の大学に、直接持って行ったことがあります。
(結果、無事に合格できました)
提出した書類に不備があって、期日を過ぎて再度提出となることはあるでしょう。
しかし、提出を忘れて期限が過ぎたのでは、どうにもなりません。
せめて当日に気づいていれば、連絡をして、郵送なら当日消印は有効とか、
直接持参するなら、窓口業務時間を過ぎても、受け付けてもらえたかもしれません。
高校の担任、進路指導担当者が、要所要所で確認作業を怠ったこと、
あるいは見落としてしまったことが残念でなりません。
生徒にとって、心は乱れたでしょうが、
一般入試には、落ち着いて臨んでほしいと思います。
今日(15日)、明日と、センター試験が行われます。
日本海側を中心に大荒れの天候が予想され、
交通機関の遅延や運転見合わせなどがあるかもしれません。
受験生は、余裕をもって会場に向かってほしいですし、
試験時間が変更になったり、遅延者に対して、別会場での受験措置など、
様々な対応策が講じられると思います。
試験前に、気持ちが落ち着かないかもしれませんが、
そうなるかもしれない前提で、慌てずに臨んでほしいと思います。
全国の受験生の皆さん、慌てず、落ち着いて、会場入りして下さい。