マイスコア:80点
テーマ:夢
悪くはなかったと思う。品田のキャラは面白いし見ていて飽きない。
しかし、黒澤の実子である相沢をトップに立たせるために、大掛かりなことをするという杜撰な事の顛末になってしまった。相沢が「生まれた環境やコネでトップが決まるのがクソだ」という発言をしていたが、そのコネを保有していた相沢が言うという矛盾が起きていた気がする。
環境に恵まれない人が、そういった発言をするなら気持ちがわかるが、そうではなかったようだ。その当たりのリアルさがないように感じられた。
しかし、ヤクザの人情や男の生き様、プライドが詰まった作品は大好きなので、プレイしてよかったと感じる。馬場が善悪の狭間で揺れ動くシーンが何箇所かあったのでとても良かった。
2つの相反した感情や行動が、両方出てしまうのが人間の醍醐味というものだろう。AIでもそういったプログラムを作成したら、人間っぽくできそうだが、本作をプレイしていると本物の人間の感情には敵わないと感じた。
しかし、馬場もゲームのキャラクターなので、AIに分類されるから一概にそうは言えないとも感じた。
夢を持つものがたくさん本作では登場した。
死んだ依頼人の思いを引き継ぐ秋山、周りや近しい人の平和を望む桐生一馬、好敵手を望んだ渡瀬、周りの人間を殺しまくってまで実子が名実ともにトップになることを望んだ黒澤、カリスマに憧れた相沢、あさがおのみんなと平和に暮らすためにお金を稼ぐ遥、アイドルの夢を遥に託した朴、「遥の幸せを守る」という朴の望みを遂行しようとした真島と勝矢。
それぞれ夢の形や大なり小なりあれど、みんな持っているものではなかろうか。それらの夢を他人から否定される権利は誰も持っていないのだろう。
結構良い作品だったと思う。主要キャラクターがかなり変わっていったが、全員良いキャラクター性を持っていたと思う。

