監督 ガルデル・ガステル=ウルティア(スペイン語版)

脚本 ダビド・デソーラ(スペイン語版)、ペドロ・リベロ

原案 ダビド・デソーラ

製作国 スペイン

 

テーマ:極限状況下での連帯感は重要か否か

 

設定は面白い作品だった。

 

ゴレンが計算し250層まであると推定していたが、実際には333層まで存在した。ラストシーンで少女を伝言として残した。メッセージ性はとても伝わる作品だが、伏線がところどころ回収されていないのが消化不良である。最高層に主人公が行くこともなく、プラットフォームがなぜ作られたのかという説明もない。このあたりの説明不足は映画『キューブ』でもあった。

 

ミハルがなぜゴレンを殺さず助けたのかも謎である。ところどころ杜撰なところがある作品であった。しかし、作品としては楽しめた。ゴレン以外の人間はほとんど連帯感など考えず、自分の食事のことを考えて過ごしていた。なぜゴレンが自ら穴に入ったかも謎である。子供は入れない規則なので、少女が実在したかも怪しい。バハラトは人間として結構純粋であった。

 

ミハルはレイプされたときもあった。極限状況下でのテンプレな展開である。食欲、性欲、睡眠欲がいかに重要であるかがわかる。

 

半年の期限を待つ人や、他人を殺して突き落とす人も出てくるだろう。そうしないと、自分自身が殺される可能性があるからである。

 

極限状況下では人間は悪い方向に変化する。しかし、ごく少数の人間は希望をもって連帯しようとする。