■圧縮版 | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

■ヒビヤが来ない理由。『可能性世界』内周回21901回目α。目が覚めるといつものように8月14日の12:00だった。『あの目』に不吉な事を色々言われたから、要らぬ心配をしてしまったが、『世界』はこれまでと何一つ変わらない。そして、親戚の家の階下に降りた私は……昨晩の内にヒビヤが『家出』したらしい事を伝えられた。「もう……いい加減にしてよ!」私は多分、本当はヒビヤがどうなってしまったか、多分気付いていたんだと想う。だけど、絶対に認めたくなくて。だから代わりに彼への悪態を付いていた。ハッハッハッハッ、と犬のように荒れる息。思考は乱れに乱れ、私は何一つ平静ではない。必死に姿の消えたヒビヤの姿を探し求めている。公園は三十回は確認した。その他にも、市内でヒビヤとこの夏行った場所は隈なく探し回った。それでもアイツは見つからないので、仕方なく私は一番想い出深い、あの海の民宿へと行った。ヒビヤはいない。仕方ないので一泊した。8月15日、千葉県柏市に帰ってきた私は、必死にヒビヤを探した。走って、走って、走って、疲れると少しだけ歩いて、そしてまた走った。――そして、腕時計を見ると、時刻は13:00を回っており。私は呆然といつもの公園へと向かうよりなかった。14:30を指す時計を見た。いつからこのベンチに座っていただろうか。私は無気力にただ雲を見上げた。『陽炎』との戦いの中で、私とヒビヤは『ある能力』に目覚めていた。気慰みに行使してみる。蝉の声は止み、青い空は一時絵画になった。――まあ、こんな力、『陽炎』相手には何の役にも立たなかったんだけど。三分程で私の力は解けて、周囲に夏の蒸し暑さがまた立ち上ってきた。流れゆく雲を見た。空も何だか悲しそうだ。君が来ない理由なんて、実はとっくのとうに気付いてた。――ヒビヤの精神は死んじゃったのだ。不思議と涙は出てこない。ただ、小さく肩を震わせた。もう一度だけ、ヒビヤの顔を見たかった。泣き顔でも、笑顔でも構わないからさ。――でもそれは、もう一生叶いそうもない。■取り敢えず新規二曲に付いてのみ考察をしておく。まず『シニガミレコード』だが、『視点』はマリーの母でなく、『祖母』のクォーターでもハーフでもない、『本物のメドゥーサ』という事になると想う。結局、『結局来なかった君と娘』、この内、娘がマリーの母親という事になるのだろう。『終わらない世界』という単語は最も単純に考えると、俺が解釈内では『可能性世界』と呼んでいる、ヒビヤとヒヨリの囚われた『カゲロウデイズ』の世界のように感じる。そして、次にこのアルバム一番の難曲である『デッドアンドシーク』である。俺は正直『解釈なんて無理』と放り出してしまいたい気持ちで一杯だ(笑)。一応現時点での考えを纏めておく。いかにも交通事故死から始まる感じがヒビヤっぽくはある。ただ、俺はむしろ、今回初収録の『シニガミレコード』で登場した『少年兵である君』を当てはめるのが、最も自然であるように想う。仮に彼を少年兵、マリーの祖母を、単純に『メドゥーサ』と呼ぶ事にしよう。メドゥーサは、『終わらない世界』を作ったが、少年兵と娘が来なかったので、『終わらない世界』の向こうへと消えてしまった。それで経緯は不明なんだが、この少年兵は『あの目』と呼ばれる存在なんじゃないか、と想う。天才的な頭脳と、赤い目になった少年兵は、メドゥーサ以外の誰を殺してでも、彼女を取り戻そうと誓う。この世界は完全に赤白青の比喩から『カゲロウデイズ』の世界だと想う。それで、少年兵は白衣の科学者になった。『終わらない世界』=『カゲロウ世界』の解明を急ぐのだが、捗らない。そんな時、『終末実験』で意識の折、『水色の夢』を共有する『ヒビヤとヒヨリ』が、『カゲロウ世界』に迷い込んだ。『あの目』=少年兵は取り戻せなかったメドゥーサへの思慕が、『隣に大切な人のいる』ヒビヤヒヨリに嫉妬や憎悪を膨れ上がらせる。そして、少年兵は『終末実験』を起こす? ここでも時系列の混乱が見える。次は君だ→エネ? ■狂科学者の哄笑。『白衣の科学者』の首魁ヘッドノックは自らの混沌とした欲求を完全に説明する事が出来ない。しかし、その欲求の根源には『心の底から笑いたい』という物があったのかもしれない。ヘッドノックは随一の科学者であった。しかし、古今東西のノベル、マンガ、アニメ、ドラマ、ムービー、ミュージック、そういった物を蒐集するエンターテイメント追求家でもあった。彼の家でもいつでも常時十本分の映像と、五本分の音楽が掛けっぱなしになったりしていて、それが彼の『研究する活力』になっている面があったりもするのだが、その側面を知る『白衣の科学者』は少ない。彼は自分が悲劇的趣向の凝らされた、エンターテイメントが大好きな事を把握していたし、彼が組織した、『白旗先進科学技術統制集団』にも同好の士が集ってくれていると自負している。ホームドラマや、ハッピーエンドで終わる物語等は、小指の爪の先程に価値がないと考えているので、彼はそういう物は蒐集しない。基本的に『全滅』で終わる物語が前提だ。彼は例えば個人撮影のスナッフムービーが好きだった。更に言えば、世界各国の『拷問』を『実演』してくれるビデオシリーズが大好きだった。人間の絶叫が大好物だったし、つい直に聞きたくなって、その『潤沢な科学力』で得た資金を元に、貧国の兄弟を買い取り、目の前で殺し合いを演じさせた事もある。撒き散らされる血は、映像と比べれば最高にエキサイティングだ。『兄弟』なのに殺し合いをしなければいけない『悲哀』もなかなかに好みだった。しかし、ちょっと刺激が足りない。物足りない、とヘッドノックは感じてしまった。だから次に、ヘッドノックは、小国をまるのまま買い取って、そこに最新鋭の兵隊を投入し、虐殺を試みた。ヘッドノックも最前線ギリギリまで出張り、その恐怖、悲鳴、愛情が散る様を存分に楽しんだ筈だった。しかし、何かが足りない。これまで、ヘッドノックは一度も心から手を叩いて笑えた事がない。何てつまらない人生だろうか。しかし、小国を買い取って虐殺する以上の悲劇の演出はどうやったら出来るだろう?逆に考えよう。あの虐殺には何が足りなかっただろう?結局、自己満足が足りなかったのだ、という結論にヘッドノックは達した。良く言われる事だが、自作映画等は作った本人には補正が働いて傑作に見えるというではないか。だとしたら、あの小国の惨劇を、今度はヘッドノック自らが一から作り上げれば良いのだ。――端的に言ってしまえば、それがヘッドノックが『実験都市』を作った理由であり。彼には最初から『終末実験』で得られる『成功個体』なんてものには、鼻から興味がなかったのだ――。『白衣の科学者』の若き新鋭、バイスはどちらかというと純粋な科学者だった。彼は、己の科学力を誇りに思っていたし、『人造人間精製』に関しては、自分に出来ぬ事等ないと思っていた。彼は、人造人間精製過程に関して、ちょっとした愉悦を得ていた。そもそも人造人間とは、生きている人間に死んでいる人間の魂を添加するという外法の行いである。彼が死した人間の魂を生きた人間の魂に無理やり注入する時、人の魂は一度『ビクリ』と震える。自らに起きている事が理解出来ないのだろう。その微細な動きに、バイスは愛おしさと、その魂を完全に支配しているのが自分だ、という充足感に満たされるのである。そして、魂が苦しみ悶えながら、一つに混合していく様を見るのは、バイスに取っては熟成された美酒を空けるような物なのだ。だから、1000人もの人間を『人造人間』に改造出来る『実験都市』の『終末実験』の構想は、彼に取っては天国のような物だった。企画した『白旗先進科学技術統制集団』の長、ヘッドノックは個人的な嗜好により、この『計画』を推し進めたという噂もあるが、『そんなのどうでもいいじゃないか?』とバイスは想う。バイスは人造人間へと人を改造出来れば、それで満足なのだった。1000人の『人造人間』改造は素晴らしい悦楽だったが、これまでの人造人間製作で特に心に残る二体があった。1人目は勿論、EB5757。『あの目』である。『あの目』は人の意識を、その人間の過去の記憶から再構成した街に閉じ込めるという、埒外の能力を持つバイス最高の成功例だ。赤い目が厭らしく、バイスの言う事を聞かない欠陥もあるが、まあ、それは捨て置こうではないか。2人目は、『C』という少女である。個体としては平凡ではあったが、改造までの経緯が素晴らしい。何と海で溺れた所を助けられ、『自力では存命させるのが困難』と助けた男に判断され、この『実験都市』まで連れて来られたのだ。あの『コノハ』という男は、あれから少女を襲う『改造』の事等、何も想像出来なかったに違いないのだ。『改造されてしまった』少女と、『改造させてしまった』コノハ、二人の対面の時には、どんな『悲哀』が奏でられるだろう?それが今から楽しみでならない。あの『コノハ』という奴本人を『人造人間』に『改造』するのも楽しみだ。『魂をくれてやる』だなんて、『白衣の科学者』が悪魔よりも恐ろしいと心得ていたら、決して出来ない誓約だった。彼にはとびきり『劣悪』な『改造』を施してやる事にしよう。『白衣の科学者』の下っ端、金髪のトニーは、要するに下衆の一種である。今日も、幽閉されている『C』という少女の元を訪ねて、彼女に『嫌がらせ』をする事にした。「おい、Cちゃんよ。明後日はいよいよ『終末実験』だぜ」「終末……実験って……?あの?!アンタ、バカじゃないの!早く止めなさいよ!」「お前こそ馬鹿だろ。俺に止められる訳ないじゃん。そういう偽善的正義感が、最高に痛々しいな、Cちゃんよぉ。要するにその『正義感』だって、コノハって奴の受け売りなんだろぉ?」コノハという奴の事を口にすると、Cはぴたりと口を閉ざすので、トニーにはそれが面白くてたまらなかった。「終末実験はヤベえ実験だからな。もしかすると、どこかで『コノハ』がいよいよ必要になって、お前とおんなじに『改造』されちまうかもなぁ!」「やめて……そんな『可能性』……信じたくない……」すっかり弱気になった少女の表情に満足しながら、『人造人間の幽閉施設』を後にした。「……コノハ……会いたいよ……」そんな声が去り際のバイスの耳に届いた。Cの隣の独房には、緑色の髪のツインテールの少女が体育座りをして、どこか達観したように宙を眺めている。『白衣の科学者』の中堅、普段は『実験都市』の監視役の神父に扮しているエヴァンスは、使い走りのような事をやらされて辟易していた。「おい、バイス、いるんだろ?!バイス。ヘッドノックが呼んでるぜ!!」バイスはまるで寝起きのような不機嫌さで、部屋の扉から顔だけを出した。「首領があ……?僕に何の用だよ。『終末実験用』の『人造人間』の配備に関しては順調だろうが」「俺が知るか」端的に言うエヴァンスに、バイスは渋々付いて行く気になったようだった。「バイス。それにエヴァンス。ご足労に感謝しよう」常人の二倍近く膨張した頭部を長い白髪で覆ったヘッドノックはそんな言葉で二人を出迎える。「一体何のようだってんだよ、ヘッドノック」バイスは首領に対しても、全く言葉を飾らない。「終末実験を一日早める事にした」「はあ?!」口には出さなかったが、エヴァンスも驚いていた。「どうしてそんな事を?!それじゃ、『人造人間』の『配備』も全然終わんないぞ!」「徹夜しろ、バイス」ヘッドノックはにやり、と笑った。「それだけで済むなら、いくらだって徹夜してやるよ……」バイスは口では文句を言いながらも、もう既に『何とかする気』にはなっていた。わざわざバイスを呼んでこんな事を言うのは、明日に早められた『終末実験』で自分が重要なポジションにいる事の証明であり、同時に『バイスであれば、間に合わせる事が出来る』という評価の裏返しでもあるのだ。比較的精神は幼い所にあるバイスは、自尊心を簡単に満足させてしまう。「一応、理由を聞かせてもらっても宜しいですか?」今度はエヴァンスが発言した。「理由……我が精神の混沌に理由を尋ねるか……。強いて言えば、『万全の状態で終末実験を迎えたい』としか言えぬのだが……」「はい」「明日の『終末実験』は我らの悲願ではないか。一日も早く、私は『アレ』を見たい」余りにも悦楽に満ちたヘッドノックのその表情に、やはり、『噂』は本当だったのだ、とバイスとエヴァンスは理解する。『成功個体』の選定、そんな事は建前に過ぎなかった。明日、1000人の『人造人間』は須らく、ヘッドノックの手の平の上で踊り、最悪の混乱に見舞われ、そして、彼の愉悦の元になるのだろう。流石、ヘッドノックは違うと、同じ『白衣の科学者』でありながらも、バイスとエヴァンスは目の前にいる男の精神のおぞましさに、今更ながら戦慄を覚えた。■それにしても硝子のハンマーって著作名は見た事あるんだよな。面白いんだろうか。という訳で、鍵のかかった部屋3話目を視聴終了。やっぱ何だかんだで頭脳明晰でありながら、非常に奥手な探偵のキャラクタは楽しめる感じでした。被害者が刺された後に自らチェーンを掛ける、というネタは僕も何度か見たような気がしますが、それで守ったのが盤面の状況というのが少し面白いポイントなのでしょう。ただ、真犯人を当てる為の伏線は流石にあからさまだったのでは。あれでは流石に、誰でも怪しいと感じてしまうでしょう。とはいえ、何だかんだで面白かったです(何か誰にでも言えるような感想ですいませんね)w 以上。■なんかしらのぐるぐる酩酊で、世界はまだ回っているようだ。見えないままの世界観を、どこかに引き継いでいくんだ。弾き出された温度を、差し出す水色の言葉を並べてる。夢を見ていた感情の連鎖を示す。見えないままの色合いを知ってた。弾き出す、夢を見てる。感情を並べている。言葉を示す。見えないままに、遠い遠い音色を示す。どこにも行けず、感情は知らずとも、遠ざかる。意味もなく、夢もない。分からない。見えないんだ。巫山戯てる、言葉さえも、遠い意味に示されるのだ。その先の色合いに何かしらの言葉を重ねているんだ。何かしらの感情の暴発を企んだ。見えないままの永遠を描こうとしていた。見えないままに、手を伸ばした螺旋の先。見えない色合いを示しているんだ。■鍵のかかった部屋。第四話。今回は蜘蛛の毒というガジェットも良かったし、何か気持ち悪いデブと夫人、どちらが犯人か終盤まで分からないという展開でなかなか面白かったんじゃないか、と想う。ただ、主人公が結構飛躍した発想を、さあ、これが正解だぜ、って話すのが少し可笑しかった。あれは頭の良い人間ならば、普通に『通用』する『真相』なんだろうか? 少しだけ突飛な感じがしてしまったw まあ、ともかく怪しさをプンプン放っている眼鏡オタク的な男のお陰で、ちょっとした『犯人当て』がより興味深い物になっていたのは事実であろう。後、犯人の独白に誰も反論しない(あるいは出来ないのか?)というのも新鮮な感じだ。この物語はあくまで密室を解き、犯人を確定するまでの物語に終始しており、余り人間模様とか、個々の感情には深入りしない感じなんだろうか。あそこでオッサン辺りがガツンと言ってくれても良かったんだけどなw オヤジくささ満載でさw まあともかく引き続き五話も見てみます。■メカクシティデイズ新曲及び既存曲の解釈。主に『シニガミレコード』『デッドアンドシーク』解釈。■シニガミレコードとデッドアンドシーク。■メドゥーサと少年兵の話。ある戦争を機に、少年兵とメドゥーサが結婚をして子供を作りました。メドゥーサは少年兵が自分よりも年を取っていく事が耐えられず、『終わらない世界』を作りました。メドゥーサは少年兵と娘がいつまで経っても来ないので、待ちきれず、一人で『終わらない世界』の住人になりました。この『終わらない世界』がヒビヤとヒヨリがカゲロウデイズで迷い込んでしまった世界です。少年兵が来なかった理由ですが、彼は交通事故に巻き込まれていたのです(娘がどうなったか分かりませんが、この娘がマリーの母親です)。少年兵が家に戻ると、メドゥーサの姿はどこにもありません。もしかして誰かが連れ去ってしまったのか?残された『終わらない世界』を彼は解明しようと考えます(家の中にそれはあったのだろうか?)。彼の目は赤くなり、天才的な能力に目覚めました。きっと、メドゥーサは今もあの夏の温度に囚われているに違いありません。少年兵は『終わらない世界』の研究を急ぎます。『終わらない世界』を研究する事で、少年兵の科学力は数世紀先に行きました。彼は遂に『終わらない世界』を観察する事に成功します。そこは少年と少女(ヒヨリとヒビヤ)が、終わらない夏を繰り返すという、まるで『非現実』じみた世界。彼は自らの過去の痛みを思い出し、ヒヨリとヒビヤに嫉妬した彼は、自分だけが酷い目に会うのはおかしいと、お前らも同じく引き裂かれろと、彼らを『交通事故でどちらかが死ぬ』ループ(実験)に巻き込みます。少年兵の嫉妬めいた『殺人意志』が『陽炎』。終わらない世界を継続させる『存在』が『あの目』=『メドゥーサ』ではないか(取り敢えず、『陽炎』を消せば、脅威は去るが、現実に戻る方法は?)。ドアは『想像フォレスト』のマリーの家のドアを何となく思い浮かべるが?……うーむ。→少年兵とメドゥーサが住んでいた家の中が、『終わらない世界』への入り口となっているのだろうか?デッドアンドシークは、初の『白衣の科学者』サイドの曲か。※やっぱり俺は『小説版』はパラレルワールドか何かだった事にしたいのですが……(笑)。やっぱりヒビヤたちが囚われているのは現実とは違う『異世界』って方が面白い気がするしw■透明アンサーシンタローの過去でファイナルアンサー。■エネ関連。まあ、小説版との性格と出来事の矛盾はさておき、ヘッドフォン→電脳紀行→人造の主人公は全て『オリジナルエネ』という事で、じんさんは『やっちまえ!』と押し通す事にしたのではないか。■メカクシコード。やはり、俺の解釈よりもうちょっと軽めの曲らしい。想像黒髪の入団後位のミッションを描いた曲なのではないか。『僕』=キド『生涯不安症の君』=カノ『自称ウブな君』=想像黒髪。やはり小説版とかとは『自称が違う』等は無視。■じんさんは『ミスリード』を張るのが天才的。クロスフェードの並べ方だと、『デッドアンドシーク』と『シニガミレコード』は『ヒビヤ又はヒヨリ』視点なのではないか、と思わざるを得ないが、全然そんな事なかったw ■鍵のかかった部屋。第5話。犯人の心情を考えると、何か『うわあー』ってなる密室のお話でした。だけど、衝動的かつ計画的犯行ってのはどうなの? まあ、結局は殺人を犯した奴が悪い! って事なんですが、今回の人はちょい可哀想でしたねw あのシュチュエーションの婚約者の『ごめんなさい』は結構心折れる物があるのでは?w というか、このシーンで『ごめんなさい』って言われたらキッツイな、と想ってたら数十秒後に本当に言いましたからねw 次週、探偵役が犯人?! という事で『引き』もタップリ。■『エネの終末実験疾走』8月14日『実験都市』内11:20。このフラスコの底にあるような都市で暮らし始めたのはいつからだったろう。今から丁度、一年前位だったような気がする。その頃には、私の中にもおぼろげながら『疑問』がいくつか漂っていたように想う。例えば、最も身近な所では、私の『父親』と『母親』、つまり、私の『家族』は一体誰だったのかという事がまるで想い出せない事だ。更にはこの『都市』で生活する中で、何度も何度も、『あれ、私の暮らしていた所はこんな場所だったっけ?』と首を傾げる事が多かった。しかし、そんな『都市』には普通に『学校』があり、『病院』があり、『教会』がある。ゲームショップもCDショップも本屋も小さな映画館もある。三ヶ月も暮らせば、私にも『ユノ』と『マグ』という親しい友人が出来た。だから案外、この何か薄っぺらい『都市』の生活に欺瞞を感じながら、私はそれに馴染んでいて。この環境が最早当たり前なのだ、と享受していた。この『赤い目』もいつしか当たり前と受け入れた。8月と言えば私のような花の女子高生たちに取ってみれば、全国的に『夏休み』である(私たちの都市には一つずつしか、小学校、中学校、高校、大学がない事は取り敢えず脇に置いておく)。私は8月もとうとう明日で半ばになってしまう事を嘆きながら、やりかけの参考書を机の上にほっぽり出し、ソファーの上にうつ伏せに寝そべって、今やそのバージョンがとうとう『100』を越えた、日本では伝説と化している国民的龍種狩猟ゲームで遊んでいた。