今年初めて、FM放送のJ-waveのクリスマスイブ深夜に毎年放送している「沢木耕太郎~MIDNIGHT EXPRESS 天涯へ 2023~」を聴きました。毎年クリスマスイブの深夜0時から3時間生放送で放送しているようです。それは何と今年で27回目を数えると言う。沢木耕太郎のファンを自認しているのに、この放送は一度も聴いた事がありませんでした。ファンと言っても、どちらかというと「ミーハー」が付いたファンなので仕方ありません。

 

J-waveのサイトには「クリスマスイブの深夜、深夜特急が走ります」という言葉が載っていて、24日は日曜だな~真夜中の24時~27時までちゃんと聞く事が出来るかな~と心配でしたが、今はrajikoという放送後1週間好きな時間に聴く事が出来る便利アプリがあるので、安心して24日の深夜0時に聴き始め、案の定1時間ほどで寝落ちしました(泣)

 

翌月曜の昼間、改めて聴き直しました。沢木耕太郎の雑談のようなトークに、リスナーからのメールを読み、合間合間に音楽をかける・・・、昔ながらのパーソナリティーのラジオ番組でした。この1年の出来事~「天路の旅人」の出版や、マカオにバカラをしに行った事。佐渡のスペイン料理の店に、Jwaveのスタッフと現地集合で食べに行ったこと、などなど。

 

今年一番のニュース?出来事?はとの問いには WBC(野球)の優勝を一番にあげていました。かつてはスポーツルポを多く書いた沢木氏らしい回答だと思いました。トークは、あちらへ飛びこちらへ飛びしましたが、かつての世界的チャリティー「バンドエイド」の話になった時に 彼が言った「文化の背骨」という言葉が印象に残りました。そして最後に「報われない努力は確かにあるけれど、決して無駄にはならないと思う」と言った沢木氏の言葉も深く私の心に落ちて来ました。

 

今年76歳になる沢木氏。今年第74回読売文学賞を受賞した「天路の旅人」の関係からか、NHKの「クローズアップ現代」に出演したり、「深夜特急」が、T斎藤工朗読(TBSラジオ)で毎夜放送されたり、作品「春に散る」が映画化されたりと、メディアへの露出が多くて、ファンとしてはうれしい1年でした。

 

そうそう我が家は朝日新聞を取っていないので知りませんでしたが、沢木氏は朝日新聞の土曜版に「暦のしずく」という時代小説を連載しているとの事。先日沢木氏の文芸評論「作家との遭遇」という本を読んだばかりですが、「ルポライター」としての立ち位置以外にも 「文芸評論家」そして「小説家」としても活躍してるのだと知り、失礼ながらサラリーマンならとっくに引退悠々自適の生活を送っているであろうにと、今年は特に精力的に仕事をしているようで、感心するしかありません。

 

最後に「多分また来年・・・(会いましょう)」と言って番組を〆られた沢木氏の言葉を信じて来年の放送を今から楽しみにしています。(↓それにしても素敵な白髪になられました)