主婦と主夫を休業し

夫婦2人で海に遊びに行ったはいいが、

車の事故渋滞に巻き込まれ、

結局家に着いたのは夜の8時ごろ。

 

ドアを開けるや否や、

小学4年生の息子がマンガの子犬のように

僕らのもとに駆け寄ってきた。

 

親がいないのは、

子どもにとっても

ちょっと不安だったらしい。

 

会社勤めをしていた時代は、

家で一緒にいられる時間の方が

はるかに少なかったというのに…。

 

 

 

久しぶりにさみしい思いをさせた息子を

父の腕のなかで受け止めようとしたものの、

彼が飛びこんだのは

母の胸だった。

 

子どもとの距離感において、

父性は母性に

ひっくり返っても勝てない。

 

だが僕ら2人は

夏休みの武者修行の旅で、

一段と固い絆で結ばれたのではなかったのか…。

 

遊び疲れて腹ペコの僕に対し、

子どもたちはすでにご飯を食べた後のようで、

リビングは香ばしい匂いに包まれていた。

 

もし遅くなったときのため、

あらかじめ小学6年生の娘に

千円を渡しておいたのだが、

近所のスーパーでお惣菜を買ったらしい。

(ご飯は炊いて置いてあった)

 

僕ら夫婦はホッとしつつ、

何を食べたのか、

妻が息子に聞いた。

 

 

きょうの夜は何を食べたの?

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チキンとか!

 

 

 

「とか?」

ほかに何か食べたの?

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サラダとか…

 

 

 

え?

「とか」って何?

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「とか」は「とか」っ!

 

息子の性格を考えると、

最初から食べたものを

得意げに全部話すはずだ

 

 

 

どうも怪しい…。

 

 

 

妻がゴミ箱と冷蔵庫を調べてみると、

野菜室の奥底から案の定、

食べきれなかったお惣菜が

大量に出てきた。

 

 

 

とても千円で足りる金額ではない。

 

きっと、

「万一足りなければ使っていい」

といっておいた貯金箱のお金を

拡大解釈してたっぷり使ったのだ。

 

確かに我が家は最近、

貧乏一家の割に浪費が多い。

 

 

 

「奈良ロイヤルホテル」での修行しかり、

夏祭りで買った「きのこジュース」しかり。

(↑いまだに愛用しているが

最近青のライトがつかなくなった…

きのこジュースの詳細はこちら↓)

 

もちろん今回行った

主夫休業波乗り」だってそう

 

子どもたちはそのあたりを

驚くほどよくみている。

 

 

だが単にこれは

妻の転職に伴う

臨時収入があっての話で、

家計が楽になった

わけではないのだ。

 

 

 

そんな事情を知ってか知らずか、

あるいは

海へ遊びに行った僕らに

怒る権利がないのを

理解しての確信犯か――。

 

 

姉弟は2人で親の目を盗み、

貯金箱のお金をふんだんに使って、

勝手に「パーティー」を開いていたのだ。

 

大胆な犯行の証拠を刻んだ

「レシートの一部」が出てきたのだが、

これをみて僕は

むしろ娘がちょっと可哀想になった。

 

つづく

 

 

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