昨日配信された現代ビジネスの記事がYahooニュースに取り上げられて、表題の事件を知りました。64年前に中野で起きた事件のようです。

 

事件の概要

要約すると、26歳の男が、中野区の銭湯で物色した男児12歳をわいせつ目的で実家に連れ込み、殺害。遺体をバラバラにしたうえ、頭部などをホルマリン漬けにし、親の目を盗み夜な夜な鑑賞していた。というものです。

 

発生日時:1957年4月2日

発生場所:中野区桜山町(現・東中野三丁目付近) 

加害者:林 邦太郎(当時26歳)

被害者:巣山 和利君(当時12歳)

NewSee 少年誘拐ホルマリン漬け事件の犯人・林邦太郎の現在!被害者の写真・出所後などその後も総まとめ

 

事件の詳細は他の方が記して下さっているので、それらを元に調べた事、感じたことを書いていきたいと思います。

 

物色現場と犯行現場の距離について

Xは詳細な日記『若松湯』を残していた。

Wikipedia 少年誘拐ホルマリン漬け事件

 

中野区の若松湯で検索すると、もう廃業していますが、同じ名前の銭湯が1軒出てきました。

開業時期を考えても、加害者と被害者が出会った場所の可能性はありそうです。

 

上記の銭湯だと仮定して、犯人の家までは約3km、徒歩だと40分の距離です。当時の距離に対する感覚は分かりませんが、今の感覚でいうと遠い気がします。中野エリアには銭湯が多いので、もっと近場にもあったはず。

好みの少年を物色するために、近隣エリアにも足を延ばしていたという印象を受けます。

 

(区市町村の防災・防犯メールや、警視庁のメールに登録することで、不審者情報が配信されるのですが、こういう例もあることから、少し離れたエリアの不審者情報も気にした方がいいのかもしれませんね。)

 

加害者と親の関係について

父である林有太郎氏は、囲碁棋士として活躍された方のようです。そして事件後も活躍されています。

 

現代ビジネスの記事には、

息子が見知らぬ子供を家に連れてきた場面を目撃している

少年をホルマリン漬けにした26歳男…「日記」にしたためていた残虐犯行の“すべて”

と書かれていました。

事件を起こす5年前から精神病院に入院していて、事件以前に少年相手に乱暴した前歴があり、猫を虐待して食べていた、そんな息子が見知らぬ子供を連れてきても咎めず、息子に追い出されるように妻と銭湯に出かけた。

 

帰宅時に畳に血があっても追及しない。(出来ない)

「生意気なことをいったので、殴ったら鼻血を出して、泣きながら帰った」と説明した。日頃からキレやすく、すぐに暴力を振るう我が子に対し両親はそれ以上の追及をしていない。

少年をホルマリン漬けにした26歳男…「日記」にしたためていた残虐犯行の“すべて”

父と母と息子の関係もおかしくなっていたことが窺えます。

 

大人ですらまともな対応を出来なくさせてしまう男。

被害者も銭湯でこの加害者を警戒していたにもかかわらず、家まで行くことになってしまったのは、断っても恐ろしい目に遭いそうな何かを感じたのかもしれません。

 

被害者と親の関係について

父は清美川梅之 という元大相撲力士、元プロレスラー。事件当時は既に離婚しており、日本にもいなかったそうです。

被害者の少年が生まれてすぐに、清美川梅之さんは「アメリカに行く」と言い残して失踪したため、母親は失踪届を出して離婚したそうです。清美川梅之さんが日本に戻ってきたのは、事件から13年経った1970年でした。

NewSee 少年誘拐ホルマリン漬け事件の犯人・林邦太郎の現在!被害者の写真・出所後などその後も総まとめ

 

まだ幼い子供が居るのに失踪・・・息子が殺害されたのに、13年後に帰国・・・これが本当なら、父親の自覚はなさそうです。

想像でしかありませんが、母ひとり子ひとり寄り添うように暮らしてきたのだったら・・・。被害者もお母さんも不憫でなりません。

 

少年のご遺体写真について

当時、新聞か何かに掲載され、それがネットにアップされているようです。

(時代を感じさせることですが、遺族への配慮がなさすぎますね。)

私は見ていませんが、画像検索はお気をつけください。

この写真や、猫の件もあり、遺体の一部を食べたのではないかという考察がありました。

 

この事件を教訓とするなら

被害者側に出来る護身という視点だと、男の子ですし、12歳という年齢だと、親が目を離してしまうこともあると思うのですが、少年愛者も一定数いるということを念頭において(寝屋川中1殺人事件も記憶に新しいですし、防犯メールの情報では男児への声掛けも多いです)、特に夜の外出は子供だけでさせないようにした方がいいと思います。

 

加害者側に対する社会の対応という視点だと、こういう被害者を生む精神(少年愛、虐待、わいせつ、快楽殺人?、カニバリズム等)を持った人間を野放しにしない方法を考えないといけないと思います。

 

この加害者もたった10年で出てきて、その後どうなったのかは分からないようです。

Xは精神鑑定を受けたが、責任能力が認められ1958年7月、懲役10年の判決を受け、控訴せず服役した。

Wikipedia 少年誘拐ホルマリン漬け事件

 

  • チップを埋め込んで位置を把握する
  • 昔みたいに入れ墨で犯罪歴を分かるようにする
  • 入院を義務付ける

とか。やり様は色々あるのではないでしょうか。

 

最後に、被害者の安らかなご冥福をお祈りいたします。

 

参照:

銭湯で見つけたお気に入り少年をホルマリン漬けに…26歳男が起こした残虐事件の全貌

Wikipedia 少年誘拐ホルマリン漬け事件

NewSee 少年誘拐ホルマリン漬け事件の犯人・林邦太郎の現在!被害者の写真・出所後などその後も総まとめ

断片の昭和史(10) 少年誘拐殺人・肉片ホルマリン漬事件