みきさん:『良い点はヘルスケアクリニックと遺伝子検査が以前お話した保険でカバーされている事です。そのため一切自己負担がないのは非常に助かっています。』

 

みきさん:『ただ、ヘルスケアクリニックについては、ドクターが家またはクリニックでアフターケアが必要な患者をクリニックに送るといった形で、クリニックから直接電話が来て予約を取る流れです。場所は基本的に自分では選べず、現住所に近いところを紹介されるのですが、私の場合、車で行けて広いところを要求したところ良い場所を紹介してもらえました。』

 

 そういう、交渉も必要だ。

 

みきさん:『遺伝子検査については、最初の手術が終わった後に外科医が依頼をしていたらしく、結果をもらいました。金額は日本だと40〜50万、カナダでも$1,000と言われていますが、こちらの費用も保険でカバーされています。一方でデメリットですが、まずコロナウイルスがあるため、いつもなら必要のないテストを手術前に受けないといけない点。今回の受診のために3時間外で並んで、結果風邪引きました。』

 

 『待つといえば、カナダの医療の最大のデメリットは待ち時間の長さです。予約があるにも関わらず平気で1時間くらい待たされます。カナダあるある事情です。私はまだましですが、ファミリードクター制度なので、緊急度の低い患者の場合は、専門医に会うのも数ヶ月〜1年待ちと聞きます。また基本的に専門医は選べません。この点がカナダの医療制度の課題なんではと思います。』

 

アメリカの先生方もみなおっしゃるが、日本の医療制度は高額医療制度もあり、手厚くはなっている。カナダに見習うべきは患者の心のケア。

 

みきさんに対して、看護師さんが手術の内容やスケジュールをどどーっと説明された際、時間が欲しい、とすべて止めてもらったら、ソーシャルワーカーさんが助けてくれることになったというお話。

 

このソーシャルワーカーさん、24時間相談に乗ってくれたり、相談内容のプライバシーもしっかり守られているそうだ。ここまででも十分きちんとサポートされているなと思うが、最初の「矢継ぎ早な」ナースさんからメールも届いていた。 

 

『急ぎ過ぎたね』と。

 

そこに書かれていたのは今の苦しい気持ちや受け入れられない問題を話した方がいいなどのアドバイスと正しい医療情報がかかれたサイトを紹介してくれるなど一歩踏み込んでいるな、という印象。

 

 これがひとりじゃない、という助けと、初期の落ち込みを少なくする支えになるのではないかと思い、日本にあればいいなと感じた。