仕事帰りに、「ヴァロットン」展を観に三菱一号美術館へ。

この日は休館日を利用した年間会員限定なので、空いていてじっくり見学できました。

ヴァロットンはスイス生まれで、19世紀末のパリで活躍した画家。

白と黒のコントラストを活かした木版画で一世を風靡したそうです。

 

作品を拡大して壁のイラストや映像に展開したディスプレイが素敵。

 

黒を斜めに配した、インパクトのある作品。

 

子どもたちが大人二人に群がっている作品。

かわいい子どもたちに目が向きがちですが、よく見ると、子どもたちが追いかけ、囃し立ててているのは警察官に引き立てられている身なりの貧しい男性。子ども=愛らしさ、かわいらしさというイメージを覆す、ちょっとこわい作品です。

 

白と黒しか使えない制約を逆手にとって、コントラストの鮮やかさ、シンプルで洗練されたデザインを極めたヴァロットンの作品は、今もはっとするくらい斬新。「盛る」のとは真逆の、「引き算の美」を味わえた展示会でした。