雷門会は一太郎さんと曲師の東家美さん・馬越ノリ子さんの同期の桜の会。アットホームで温かみのあるいい会だ。
東家一太郎   「神田松五郎」
     曲師:馬越ノリ子
東家一太郎   「狸」
     曲師:東家美
一席目の神田松はつい最近聞いたのだがそれが誰でいつだったか思い出せない。よ組の源太郎が亡くなった鳶仲間の鶴吉の遺児松五郎を引き取って育てる物語。「松や!」「おとっつぁん!」「松や!」「おっかさん!」の呼び合いやテテなし子といじめられるだけでなく源太郎をドブさらいと馬鹿にされ喧嘩したことを告げる松五郎が愛おしい。
二席目の狸を聞くのは6月6日の木馬亭以来の2度目。よくできたいい話だという感想がより強まった。
私のブログから引用:
一太郎さんの「狸」はよくできたお話で本所七不思議の置行堀を取り入れてある。「置いてけ」の犯人探しで捕まった雌狸を先妻の墓参帰りの小宮山左膳が助ける。左膳は後妻とその愛人中村源次郎に小梅で斬殺され、息子と下僕の八蔵が敵討ちをするのをその狸と眷属が手助けして恩返しするというお話。一太郎さんがそのいい声と節で読み進めるので後味よくスッキリ楽しい印象。
終演後に茶話会。楽しい会話だけでなく、発表会を控えたMさんの小村壽太郎の一節披露や「俵星玄蕃」合唱やまだ練習中だと断った上で一太郎さんが「原敬の友情」の一節を唸って見せたり、と楽しい限りだった。