今日の一枚のアート。
●アリスティド・マイヨール 《花の冠》
アリスティド・マイヨール(1861ー1944)の絵画作品。
彫刻家として著名なマイヨールの彫刻家としてデビューする前の絵画作品です。
●《花の冠》1889年 講談社より寄託
東京国立西洋美術館の常設展で展示中。
西美で初めての展示らしいです。
すごく穏やかで、おおらかな綺麗な画面です。
■マイヨールについて
マイヨールは彫刻家として有名ですが、彫刻家としてデビューしたのは40歳を超えてからです。
元々は画家を志してパリに上京しました。国立美術学校に入学し、ナビ派のボナールやドニや彫刻家のブリューデルなどと知り合い、ゴーギャンにとても影響を受けたそうです。
この作品はこのころのもの。
その後、1892年に故郷に戻り、タピストリーの工房を始めました。
1900年以降は目を痛めたこともあり、彫刻を本格的にはじめ、ロダンに認められたこともあり、1903年にパリ近郊へ移住し、彫刻に専念することになったそうです。
▼部分
右にある花はイチジクらしいです。
イチジクは、アダムとイブの話に出てくるリンゴと同じように、知性を意味する果実。
ということは、今少女たちは、少女から大人の女性になった、ということを表しているらしいのですね。
▼部分
花を摘む二人の女性像。
少女と大人の女性の間の、ロマンティクな時にある女性の像なのですね。
その穏やかな、そして見方によってはアンニュイな女性像がとても心に残ります。
上野の国立西洋美術館の常設展で現在展示中です。
最後までおつきあいいただきありがとうございます。