北斗八星

テーマ:


伊勢神宮の外宮と星辰信仰 「仏教と仏教美術の日々」より


この外宮に祀られる豊受大神とは何なの?という話ですが、

陰陽道や星辰信仰から読み解こうという説を知っておもしろく思った。

民俗学者の吉野裕子氏の著書『神々の誕生』(岩波書店)、

『隠された神々』(講談社現代新書)で、伊勢信仰には陰陽五行説、

特に太一信仰が大きく関わってると指摘する。

そして内宮は太一(=北極星を神格化した天帝)、

外宮は北斗七星を祀っているという。


さらにこれを受けて、青ヶ島の民間信仰研究などで知られる菅田正昭氏が、

このあたりを日本神話から更に突っ込んだ解釈を述べている。

外宮のトヨウケあるいはトユケの神を、北斗七星の第六星のわきにある

「輔星」とする説である。(和名でソヘボシという)

(略)


ここではトウケの神は、元々天女で一人地上に残った者であるという。

さらに『止由気儀式帳』(804)によれば、このトユケの神が、

丹波国から伊勢に迎えられたのであるという。


この8人天女、7人の帰った天女はいかにも北斗七星っぽい感じではある。

では8番目の天女であるトユケは一体?となると、それは輔星であろうという。

「北斗七星はこの星を入れると八個で、陰陽道ではこの星を重視し、

金輪星といって信仰の対象としている」(吉野裕子『隠された神々』)


この金輪星=ソヘボシが8人の天女の一番下の妹トユケであるというのだ。

これではトユケは北斗七星の下の存在になってしまうが、

地球の回転軸が逆の方向に触れるとちょうどこの輔星が

未来の北極星になるらしい。つまり未来の天帝=太一の座にトユケが座るのである。


伊勢の遷宮という特異な神事も、そういう星の循環理論の意味だとすれば

非常にすっきりするかもしれない。

吉野裕子氏は内宮=太一、外宮=北斗七星説をとなえ、

菅田正昭氏はトユケの話から外宮=太一説をとなえる。

私の考えだと、両者の折衷(というか菅田説か)で、もっとシンプルに

内宮=太一、外宮=未来の太一ってのはどうだろう。


もっといえば両者が互いに太一の地位を譲り合うような循環理論が

遷宮にはそもそもあったのかもしれない。

なぜ20年ごとに立て替える必要があるのか?


持統天皇の時代に第一回が行われた遷宮。

これも呪術的意味があると考えたほうがいいと思うが、

伊勢の内宮外宮に太一の交代という理論があったとすると、

関係ある可能性もあるのではないか。

あれは太一の地位が、内宮と外宮の間で交代することを示す儀式なのかもしれない。



------




天女は天帝の娘なので、北斗七星というのはわかる気がする。


そして、天へ帰れなかった(ノД`;)八番目の天女(豊受)を、

明度の低いアルコル(軸星)に見た立ているわけだが


陰陽道ではこの「軸星」を重視しているとのこと。


「地球の回転軸が逆に触れると」というのはよくわからないけれど

軸星は未来の太一(天の中心星)になる可能性を秘めている、ということ。

それが 天帝と真の豊穣の女神の交代 ってことだろうか。


そうならないように、外宮で足止めされてるのかな。


いやいや、それも含めて

8番目の天女は 地に降りてお働きをした(経験を積んだ)後

あらたな星として生まれ変わるのかな。


新しい柄杓として、天の川の恵みを循環させる。



どちらにせよ、これまで述べてきたように

豊穣を欲する人の心が変わらないと、天へは戻れないだろうね。