19歳パート3 | 365days DIVING!!!

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AKIRA WILSON Official blog

後になって思えば僕の音楽人生の転機になった

イベントが開催されたのも19歳の頃だった。

場所は札幌ペニーレーン。イベント名は

「ダイヤモンドナイト」というロカビリーイベントだった。

その頃つるんでいた友達に誘われて行ったそのイベントは

僕も当時通っていたロカビリーショップ『JACK MORRIS』や

『ボバフェッツ』、『ママプルコゴールド』などのお店が

共同開催したロカビリーイベントだった。

 

そして出演バンドは剛くんがウッドベースを演っているカルトヒーローズ、

当時札幌でNO.1のロカビリーバンドとして有名だったハンツ、

ワタルがヴォーカルを務めるハートビーツ、

後のBURGUNDY CHERRYのベース、アニがいたバンド、

確かバンド名が20フライトロック(だったと思う)と

苫小牧のキャディラックに似たバンドも出ていたように記憶してる。 

「足首もげるまで踊って行って下さい」って言って

会場の笑いを誘っていた司会に目が止まった。

あれ、見た事ある顔だなぁ、と思っていたら同じ大学の人だった。

ムーンアイズのアンテナトッパーを付けたワーゲンに乗ってて気になってた人。

それを剛くんに話したら紹介してくれた。

「あぁ君も学校で見た事あるよー。いつもラバーソール履いてるよね」と言われた。

それが後に日本を代表するサイコビリーバンドになる

SPIKEツヨちゃんとの出会いだった。


まだその当時ベースのユーちゃんが旭川在住だったので、

その日はバンドで出演出来なかったから司会を演ってたらしい。

SPIKEはその翌年からSIDE-ONEと共にライブをスタートさせ

札幌で活躍するようになる。

そして剛くんから紹介されたワタルのバンド、ハートビーツは全員が高校生で

イベントの中でも1番若いバンドだった。

ワタルはアコギを持って歌っていて会場を走り回っていた。

若くて、元気でイケイケでいいなぁと思った。

 

そしてその後登場したカルトヒーローズに圧倒された。

POLE CATSを完コピしてビジュアルもTIMそのものだった。

 

 

1989年はSTRAY CATSが再結成してアルバム「BLAST OFF」をリリース。

日本のロカビリーの中心、PINK DRAGONからは丁度 MAGICがデビュー。

当時MAGICは映画LOVELESSに出てくるロバートゴードンのような髪型で、

革ジャン、革パンにエンジニアブーツを履いて登場した。

札幌のロッケンもこぞってそのブーツを履きだした。

 

 

 

 

 

 

斎藤くんは全く異質だった。

まだロカビリーのロの字くらいしか知らない僕にとって

斎藤くんの服装やステージアクションは宇宙人のように見えた。

赤の革ジャンを着てもミッキーにはならなかった。

白いパンツを履いても横浜銀蝿にはならなかった。

新しい何かを感じたが、それをすぐに言語化できなかった。

人と同じ事が嫌だった僕は、人と違う斉藤くんのスタイルに惹かれた。

80年代当初、『パンカビリー』と言われていたのが『ネオロカ』と言われ始めた頃。

まさに札幌の最初の『ネオロカ』が斉藤くんだった。

 

 

その後のハンツのライブは最高すぎてフロアで踊った。

というか暴れた。笑

ツイストを踊ってる人達の隣で、

BOPともつかない踊りだったり、パンチ合戦のように暴れたりした。

気づいたらよそ者だった僕がいつしか札幌の街に受け入れられてる気がした。

その日僕はロカビリーと友達になった。

 

ハンツはトリオで凄まじく上手かった。

レストレスのカバーをやっててキレがあってソリッドで歌がうまかった。

SPIKEツヨちゃんはハンツにかなり影響を受けたと言っていた。

今考えてみると、SPIKEはハンツ、SIDE-ONEはカルトヒーローズから
札幌ロカビリーを引き継いだのかなぁと思う。

 

その3,4年後、斎藤くんとコージくんが立ち上げた

札幌の伝説的ロカビリーイベント『TEDDY BOY NITE』は

SPIKE、髭楽団、THE GOOVERZ、BURGUNDY CHERRY、

TURKEYなどの素晴らしいバンドを輩出していく

札幌のモンスターイベントになった。

 

 

 

 

 

 

 

何もかもが上手くいかなかった18歳の終わり。

それまでの自分の音楽が凄く中途半端なものに感じて全て嫌になってた時期。

僕の中で自分の芯になる音楽を見つけたいと思っていた。

そんなある日、先輩の演劇を見に行った時に天からズドーンと衝撃が落ちてきて

お前のやるべきものは『ロカビリーだ』って神様から言われたような気がした。

 

中学の頃から好きだったロカビリー。

でも僕はロカビリーの事をまだまだ何も知らないなと思った。

もっともっと知りたい。そして自分の音楽スタイルにしたい。

その日から毎日レコード屋、ロカビリーショップに通い、

UP BEATやRAVE ONを読み漁り、ネオロカ、ピュアロカ、サイコビリーを聞きまくり、

ユウジにも音源を録音して送った。

当時はまだ田舎暮らしだったユウジは雑誌、宝島で情報収集をして

POLE CATSやGUANA BATZのビデオやHILLBILLY BOPS、

BILLY THE CAPS、STRUTの音源を送ってきたりした。

 

 

 

そんな中でHILLBILLY BOPSの宮城くんの死に衝撃を受けた。

その後発売されたベスト盤に更に衝撃を受けた。

自分のヴォーカルスタイルは宮城くんを真似る事だと思った。

バンド『PUZZLE』もHILLBILLY BOPSを目指し『二人の為の甘いバラード』をカバーした。

 

 

そうやって札幌では孤独にロカビリーを追求していた僕に

『ダイヤモンドナイト』をきっかけにロカビリー仲間が沢山できた。

 

それらの出来事は全て19歳の頃だった。

音楽探索に情熱を燃やして、本当の意味で音楽の旅を始めた19歳。

自分が一生かけて追求する音楽はこれだって腹を括った歳。

それが僕の19歳だった。

 

それをHARISSの19歳と重ね合わせる。

50代になってもまだ音楽探索に情熱を燃やしてまだ旅を続けてる。

もう孤独ではない。仲間が沢山出来た。

そして今年、その旅の途中に大好きなHILLBILLY BOPS横山さんと

平野さんとセッションもやる事になった。

そして多大な影響を受けたLONDON NITEの大貫憲章さんがDJだ。

 

きっとこの日は僕にとっての「ダイヤモンドナイト」みたいな夜になるだろう。

色んな初めてを体験して色んなドキドキを超えて、音楽探索の旅は更にその先へ続く。

 

そんな夜にしたいと思ってます。
みんなにとっても新たな旅の始まりのような夜になってくれたら嬉しいな。

そんな『TEENAGE FUN CLUB』という扉を君も開けにおいでよ。

 

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2024 / 8 / 24(土)@下北沢CLUB Que

CLUB Que 30th anniversary oneman series
HARISS ワンマン「TEENAGE FUN CLUB」

17:15 開場 / 18:00 開演 
前売 ¥3,500 / 当日¥4,000(1D600別)

【出演】
HARISS

【スペシャルゲスト】

横山裕高(HILLBILLY BOPS)

平野哲也(HILLBILLY BOPS)

Sax :青木ケイタ

【DJ】
大貫憲章(LONDON NITE)

発売日 Que店頭先行 5月24日(金)16:00~21:00 

一般発売 5月25日(土 )
イープラス

URL:https://eplus.jp/sf/detail/4107320001-P0030001

配信 ¥2,500 8/1〜

下北沢CLUB Que https://clubque.net/
〒115-0023 東京都世田谷区北沢2丁目5−2 下北沢ビッグベンビル B2F 
問い合わせ OFFICEQUE 03-5433-2500

 


Photo by Masashi Yukimoto

 

追伸。ヒルビリーチャンネルでも8/24の告知をして頂きました!

剛さん、本田さんありがとうございます!