いまどきの大臣の資質 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

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危ないなあと誰もが思っていた桜田五輪相がついに辞任に追い込まれた。
今回の発言は本来は記者などあまり来ないはずのパーティーでのものだが、就任当初から目を付けられていたマスコミが見逃すはずがない。

それに、これまで失言とされてきた彼の発言も、普通なら目くじらを立てるほどものではない。池江選手に関する「がっかり」は発言の切り取りだし、石巻市の「いしまきし」は誰でもありそうな言い間違いだ。

「従軍慰安婦は売春婦」は言い方はともかく事実だし、「国の関連予算は1500円」などは笑って済ませる話ではないか。ところが、いつの頃からか、ちょっとした言い間違いや勘違いでも大げさに騒がれるようになってきた。

そして、今回は「復興を進めるためにも、高橋さんが活躍することが大事」とでも言うべきところを「復興より高橋さんが大事」と言ってしまった。それまでは完璧だったのに、最後の最後にマスコミにエサを蒔いてしまったのである。

私にも何度か経験があるが、乾杯の前のスピーチは長くなってはいけない。
御馳走を前にしてみんな待っているからだ。そんな雰囲気が会場から伝わってきたから、早くスピーチを切り上げようとして、つい、言葉足らずになってしまったのではないか。

全体を聞けば主旨は分かるはずだが、こんな絶好の素材をマスコミが見逃すわけがない。
最後の部分だけ切り取り、被災した自治体や住民に感想を聞けば怒りの声が上がってくるのは間違いない。野党はもちろん、与党関係者も批判的なことを言わざるを得ない。

おかしいのはマスコミの方だが、桜田氏はそんな現在の風潮に対応できなかったのだから辞任はやむを得ない。自ら辞表を出したのは、発言のすべてを鵜の目鷹の目でチェックされるなかで、大臣を続けるのは自分には無理と判断したのだろう。

今回のように、政治家のちょっとした言い間違いを問題視することは昔もあったが、特に顕著になったのが森喜朗元総理の時だ。IT革命を「イット革命」と読んで叩かれ、料亭通いを叩かれ、「神の国発言」では総理の資質を問題にされて支持率は大きく低下した。

そうして、個人的な印象を徹底的に貶められていた時に「えひめ丸事件」が起きた。
後の検証によれば当時の対応に大きな問題はなかったが、マスコミは当日のものではない森氏がゴルフに興じる映像を流すなどして叩きに叩いた。

その結果、支持率が歴代内閣最低の9%になり、森内閣は退陣に追い込まれた。
そして、この風潮は後の第一次安倍政権の閣僚や麻生総理に対する気が狂ったような激しいバッシングにつながった。

逆に、民主党政権時には、時の首相が選挙演説で「日本はギリシャのようになりますよ!」と叫んでも、「学校のプールにガソリンを貯蔵できないか」という党幹部がいてもネットにバカにされるだけでマスコミに批判されることはなかった。

震災対応に関連して「アリーナには人もモノもあり~な」と言ったトンデモ幹事長もいたが、もうみんな忘れている。ところが、第二次安倍政権が発足すると麻生政権時よりさらにエスカレートし、些細なことで辞任に追い込まれる閣僚が何人もでている。

そんな時、ネットでは事実関係を調べたり発言全文をチェックするなど、マスコミの切り取りやねつ造を指摘して擁護する人が続出したが、今回の辞任劇に同情的な人は少ない。
狙われていることが十分わかっていながら付け入るスキを見せたからだろう。

政権運営上の判断としても辞任はやむを得ないと思うし、異常なマスコミや野党への対応力は現在の閣僚には必須の資質だろう。しかし、悪意に満ちたマスコミ総出の言葉狩りにも負けないうえに大臣の職務もこなせるほどの人材はそれほど多くないのではないか。

麻生政権も森政権もそれで倒され、第一次安倍政権も大切な閣僚を潰されたことが極めて大きなダメージとなった。桜田氏にはマスコミ対応の能力は欠けていたが、それが、大臣の重要な資質となっていることのほうが、むしろおかしいのである。

とりあえず、前五輪相となった桜田にはお疲れさまと言いたい。

(以上)
 

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