元号を復権させた新元号 | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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政府が公表しないとしていたはずの「令和」の考案者や他の候補案をマスコミが競うように報じている。有識者会議のメンバーなど選定に関わった中には野党議員やマスコミ関係者もいるから、そのあたりがリークしたのだと思っていた。

ところが、今度は総理周辺の人物でないと分からないはずの舞台裏が「複数の政府関係者」や「官邸筋(官房副長官)」からも漏れてきた。


【新元号】「令和」は政府が追加委嘱した3案の1つ 有識者懇談会で全員賛成は「令和」のみ
産経 2019.4.3 05:0

https://www.sankei.com/politics/news/190403/plt1904030001-n1.html


官房副長官までが「安倍総理は(当初)英弘を気に入っていた」と明かしている。
さらに、追加案3つから「令和」を選んで最終候補に追加させたのも安倍総理で、この段階でこの案を最も気に入っていたというのである。

これは総理周辺の人物でないと絶対に分からないことだ。
もっとも、記事は有識者懇談会で別の案が選ばれる可能性はもちろんあるから、あらかじめ令和を含め複数の首相談話を用意していたとも書いている。

ただ、実際には全員が一致して賛成したのは令和だけで、結果的に安倍総理がもっとも気に入っていた元号案が決定案となったのである。つまり、専門家が事前に考案した案を有識者懇談会に諮り、それを尊重して閣議決定するなどの流れはきちんと守られていた。


https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_politics20190208j-07-w350


このように、歯止めが外れたかのように官邸などから新情報が出てきているのは、公表しないはずだったことが一部漏れてしまったことが原因だろう。マスコミなどが不確実な情報を元に憶測でいろいろ書く前に官邸が意図的に情報を流したのではないか。


さて、結果的に「令和」用の首相談話を読むことになった安倍総理は記者会見後に、産経新聞の阿比留、小川真由美両記者による単独インタビューに応じている。


安倍首相単独インタビュー「元号は時代の薫りが伝わる」
産経 2019.4.1

 安倍晋三首相は1日、産経新聞の単独インタビューに応じ、「平成」に代わる新元号を万葉集から引用した「令和」に決めたことについて「専門家が考案した案を官房長官が整理した上で有識者に見せ、多くの方々から国書である今回の『令和』はふさわしいという意見が出された」と説明した。「国書の中でも万葉集が選ばれたことは、日本文学の素晴らしさを世界に発信していく上でよかった」とも語った。

 首相は、西暦が定着する中で元号を使う意義について「西暦の『1950年代』とはだいぶ違い、元号は『昭和の時代』などそれぞれの時代の薫りが伝わってくる」と強調した。

 新元号公表をめぐっては、改元に伴う行政や民間企業のシステム改修を理由に、政府が天皇陛下の在任中の公表を決めたことに一部保守層が反発している。これに対し、首相は「これまで改元を行う段階で元号を決定、公表してきた歴史に思いをいたしつつも、国民生活に支障が出ないようにする観点が大切だ」と指摘。「影響を最小限に抑えることで今後50年、100年、千年と元号が国民とともに時を刻み、日本の大切な元号制度を維持できる」と説明した。

 安定的な皇位継承策の検討については「皇族数の減少は先延ばしできない重要な課題だ」としつつ、「まずは天皇陛下のご退位(譲位)と皇太子さまのご即位が国民の祝福の中、つつがなく行われるよう全力を尽くす」と述べた。

https://special.sankei.com/f/politics/article/20190401/0001.html


「元号は時代の薫りが伝わる」とは言い得て妙だ。
長く伝わる伝統であると同時に、わが国の歴史に深く定着しているのである。
新年号は世界中で日本にしか誇るべき文化であることを再認識させてくれた。

ところで、この中で、気になったのが「ご退位」をわざわざ「ご退位(譲位)」と書いていることだ。

これは、マスコミだけではなく政府までも「譲位」ではなく「退位」と表現していることに一部の保守派が反発しているからだ。

たしかに私も「生前退位」との表現には強い違和感がある。
ただ、「譲位」とは「天皇の退位と新天皇の即位」ということであって、今回のように儀式や行事が別の日に行われる場合はそれぞれ「ご退位」「ご即位」と言うしかない。

「退位」と「即位」がセットで「譲位」なのだから、必要に応じて使い分ければいいだけの話ではないか。
「生前退位」がけしからん話が「退位」にまで波及してしまっているのである。

また、インタビューでは新元号は天皇ご即位後に発表すべきとの声があることを踏まえて次のようなやり取りもある。

(以下はインタビュー詳報からの引用)

--保守派からは5月1日の改元1カ月前での公表は「けしからん」という声もあったと思う

 「新しい元号については、改元を行う段階で決定、公表されてきたという歴史があります。そうしたこれまでの歴史に思いをいたしつつも、他方で皇室典範特例法を制定するにあたり、改元に伴って国民生活に支障が生じることがないようにするとの付帯決議をいただいています政府としては、この付帯決議を踏まえることは当然のことです。こうしたことを踏まえ、今般の改元に当たっては、官民の情報システム改修などに1カ月程度の期間が必要だと想定されたことを考慮して、国民生活への影響を最小限に抑える観点から、改元1カ月前の本日に新元号決定、公表することを1月4日に私から発表しました」

 「この元号は国民とともに時を刻んでいくわけですから、深く国民の皆さまの生活に密着したものとならなければいけませんし、密着したものとなっていく中で、国民の生活に支障がなるべく出ないようにするということも確かに大切な観点です。そのことによって、これからも今後50年、100年、さらには千年と、元号が時を刻んでいくことにつながっていくと思います。そういう観点から今回、今日新しい元号を発表する、国民の生活に支障をきたさない、と同時に新しい陛下とともに元号が時を刻み、国民とともに刻んでいく。まさに、日本が大切にしなければならないこの元号制度を維持していくことができると思っています」

(安倍首相単独インタビュー詳報「多くの方々『令和』ふさわしい」「深く悩む時間が長かった」産経 2019.4.1)より
https://special.sankei.com/f/politics/article/20190401/0002.html?_ga=2.186491178.2044611046.1554119050-122579133.1490256661


さらに、インタビュアーが天皇陛下や皇太子殿下にそうした事情を説明したかと聞くと、安倍総理は「内奏の中身は言えないが、後は推測していただきたい」と答えている。
おそらく上記のようなご説明をしたのだろう。

改元は新天皇の即位後に「ご聴許」を得た後に閣議決定するべきとの指摘は正論なのだろう。

しかし、そうした原則論にこだわるあまり、改元が国民生活の負担になれば元号不要論に拍車をかけることになりかねない。

実際、ビジネスの世界では、すでに元号が使われることがどんどん減ってきている。
その懸念は今回の「令和」ブームで消し飛んでしまった感があるが、下手をすれば改元が元号を使う機会をさらに減らす恐れもあったのだ。

発表が改元1か月前というのは、本来あるべき姿とそのような現実の狭間で考え抜いた結果なのだ。

インタビュアーは、上記の質問をすることで、元号制維持のためには国民生活に密着することが重要だとの見解を引き出したのである。

そして、インタビューの最後を次のように締めくくっている。


--西暦が定着しており、若い人の間では元号は変換が難しいし、いらないのではないかという声もあるようだが

 「単純に合理主義からいえば、西暦は便利じゃないかという意見があると思います。『何年前だったっけ』と考えるときに、元号をまたいでいると計算するのに時間がかかります。しかし同時に、元号には、それぞれの元号が持つ、いわば時代性があります。昭和の時代、あるいは大正の時代や明治の時代、どういう時代であった。これは西暦の『1950年代』とはだいぶ違いますよね。時代の薫りが伝わってくるのだろうと思います。かつ、日本にしかないものです。そういう(元号はいらないのではないかという)議論は、戦後、ずっとありました。元号法を作ったときも、社会党や共産党は強く反対でした。街頭運動、市民運動なんか起こっていた」

 「しかし、その後多くの国民から支持されたと思います。新しい憲法下で平成の改元が行われ、今回、新しい憲法下で2回目の改元が行われます。今回、多くの方々が、どういう元号がよいかという投票を行ったり、予想をしたり、非常に前向きに考えていただいた。まさにそれは、日本に元号という仕組みが古来続いて今日まであるからこそ、皆さんがどういう時代にしたいかという思いを込めて元号を考えるんだろうなと思いますね。その元号のよさを今度、国民の皆さまに認識してもらえたのかなと思います

(同上)


「令和」があまりにも評判がよく、元号存続の危機はかなり遠のいた。
国書が出典ということで、発表時期や「退位」に強いこだわりを持つ人の多くも、この元号は気持ちよく受け入れているようだ。

公表しないはずの内容が漏れたのは予定外だったかもしれないが、安倍政権ならその場合の対応も考えていたはずだ。冒頭の産経の記事などはその表れの一つなのではないか。

改元まであと少し。
なんだかワクワクしていて、反対派の喚き声でもおおらかな気持ちで聞ける気分である。
この時代に日本に生きていられて幸せだ。

(以上)
 

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