ゴジカラ村のチカラ@愛知県長久手市 | New 天の邪鬼日記

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9月8日(土)愛知県長久手市「たいようの杜」

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名古屋で開かれるエバシンポジウムに出演するため、愛知県長久手市にある「たいようの杜」へやってきた。
医療酸素の会社を経営するエバさんは、命をテーマに考える「エバシンポジウム」をもう16年もつづけている。
先月はわざわざ日光までやってきてくれる素敵な社長なのだ。
New 天の邪鬼日記-120908ebapapa仲代達也似のしぶいジェントルマン

エバさんとの出会いは、オレの愛弟子、あぱっち宮原が主催した「宮紋音楽祭」に参加したのがきっかけだ。
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あぱっち宮原とオレは17年前いっしょにスペイン時代をすごした。
あぱっちは南米のペルーやボリビアで過ごし、シャーマンの修行をしながら、音楽活動をつづける。

「たいようの杜」は広大な森のなかにある福祉施設だ。
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酒井のりぴー似の職員の田中さんが施設内をていねいに案内してくれる。
「あなたはもしやドラッグでつかまったアイドルではありませんか?」
「ちがいますよ。そちらこそこの看板が見えないのですか」
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施設をつくったのは、長久手市の名物市長、吉田一平さんである。
一平さんは、1946 年長久手町に生まれ、サラリーマン、消防団時代を経て、「感謝される」喜びを知る一方で、失われていく雑木林と地域のつながりを目の当たりにし、それらを守り再生しようとかんがえた。
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幼稚園を皮切りに、特養、デイサービス、専門学校、ほどほど横丁などを開設する。2004年にゴジカラ村役場株式会社を創設し、多世代交流、自然村を具現化する知恵を集めている。いつも未完成で時間に追われないおおらかな暮らしの実現を目指している。

ユニークなのは、自然のなかに老人ホームと幼稚園が併設されている村、「ゴジカラ村」だ。
「ここには毎日、たくさんの人が雑木林のデコボコ道を通ってやってきます。中には、道をアスファルトにしてほしいと言って、帰っていく人もいます。
私たちはそうした大人たちを、時間に追われる国の人、と呼んでいます。
他方で、ゆっくりと毎日を暮らしているお年寄りたちや子どもたちや少しの大人といった時間に追われない国の人は、喧嘩をしたり助け合ったりしながら、あちらで虫を見つけ、こちらで草を摘み、泥んこの水たまりに目を輝かせているのです」
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特別養護老人ホーム、デイサービス、ケアハウス、グループホーム、ショートステイ、地域支援センター、訪問介護などさまざまな施設がそなわっている。
森のなかには小民家があり、施設で働く社員の託児所にもなっている。
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子供たちは泥んこになり遊び、ホームで過ごすおじいちゃんやおばあちゃんを身近に感じることができる。
おじいちゃんやおばあちゃんは、同じ施設のなかをかけめぐる子供たちをながめ、ときにはいっしょに話をしながら過ごすことができる。
「昔はひとつ屋根の下に、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子供たちがいっしょに過ごしていました。互いに助けあい、尊敬しあって生活をしてきたんです。ここではその生活を大事にしています」
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小民家で前夜祭がおこなわれた。

姉妹であるカンナとモモがお父さんがつくった木製のオカリナ「樹音(じゅね)」を演奏してくれた。
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「シンガーソングライターだった父が舌癌で2年前に亡くなり、亡くなる直前に私たち姉妹はピアノと樹音を練習しました。父が亡くなったあと私たちは老人ホームや幼稚園、小学校などで演奏会と樹音をひろめる活動をしています」

明日のシンポジウムで働くスタッフたちはゆっくり音楽を聴いている時間がないというので、オレもミニライブをたのまれる。
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1、 ウレシパモシリ
2、 Hello my mam!
3、 ギフト
4、 The profession
5、 雲のうえはいつも晴れだから(佐藤さんの話)

たった5曲でボロボロ泣いている人もいるし、みんなから「感動しました」と声をかけてもらう。
さあ、明日の本番が楽しみだ。
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