鬼滅の刃②

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「鬼滅の刃」(きめつのやいば)は吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)による日本の漫画作品。
「週刊少年ジャンプ」にて2016年から連載中。
コミックスは6巻まで刊行。
 
 
舞台は大正時代。主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、心優しき長男気質のがんばり屋さんです。
鬼に襲われた為に鬼となってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を再び人間に戻す方法を求めて、すべてを握る鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を追っています。
 
 
 
 
 
 
鬼に襲われ禰豆子を除いた家族は全滅という悲劇に見舞われながらも鬼狩り専門部隊「鬼殺隊」に入隊するために「育手」である鱗滝左近次(うろこだきさこんじ)のもとで、殺されそうになりながらの命がけの修業をし、ついに鬼殺隊への入隊がかないます。
 
 
 
 
 
 
 
 
常に天狗の面をしていて素顔を見せた事のない正体不明の鱗滝さんから
「お前は思いやりが強過ぎて判断が遅い」
「妹が人を食ったときやることは二つ。妹を殺す。お前は腹を切って死ぬ」
と鬼となった妹を一緒に連れて行く炭治郎に覚悟を教えます。
 
 
コミックスの4巻では、「HUNTERxHUNTER」の富樫義博さんが帯を書いていてちょっと話題になりました。
 
 
 
 
 
 
 
この物語はシリアスな中にギャグを織り混ぜながら、炭治郎も悲劇の主人公ながらかなりの天然として描かれていますが、やはり暗さや悲しさが根底にあります。
鬼に家族を殺された炭治郎だけでなく、敵方である残忍なはずの鬼も実は悲しい生き物として描かれ単なる勧善懲悪の物語ではない事がわかります。
 
 
 
 
 
 
鬼もかつては人間であり、忘れていた人間の頃の記憶を死の刹那、炭治郎の優しい心に触れて思い出します。
その記憶は幼い時に兄に手をつないでもらったりとか、誰かから愛されていたという優しい曖昧な記憶です。
それは暗闇の中のかぼそい光のように思えるのです。
 
 
 
炭治郎は鬼を憎み鬼と戦いながらも、物語のキーマンであり鬼になっても人を襲わない鬼である妹
の存在の為か、元々の心優しい気性からなのか、鬼への憐れみを持ち続けます。
 
けれど、鬼殺隊の最高位である「柱」の一人でクールで無口で腕もたつ冨岡義勇(とみおかぎゆう)からは、
「人を食った鬼に情けをかけるな」
と厳しく言われてしまうのです。そりゃそうだ。
 
 
 
 
 
 
義勇が言うのは当然の事です。
 
 
鬼は鬼殺隊士が持つ日輪刀でしか殺せません。 鬼がかわいそうと思ってしまえば、鬼を殺す鬼殺隊は正義ではなくなってしまいます。
そんなジレンマにいつか炭次郎が苦しむようにならないかと心配になります。
問答無用で切り捨てる鬼殺隊士の中にあっては異色というより危険な存在なのかもしれません。
 
だが実際に鼠豆子は人を襲わない鬼なので、そういう鬼もいる事実を身を持って感じているのも炭次郎なのです。
 
 
 
炭次郎は鬼の妹を連れている事が問題視されて「柱」たちによる柱合裁判にかけられてしまいます。
 
 
 
 
 
 
当然ながら彼らは人を食わない鬼がいるはずないと炭次郎の言い分に聞く耳を持ちません。
両者の主張は平行線をたどり、普段は温厚な炭次郎が声を荒げ
「善良な鬼と悪い鬼の区別がつかないなら柱なんてやめてしまえ!!」
と大先輩に向かってずけずけ言うのでちょっとハラハラしちゃいます。
だって彼らは、今まで命がけで戦ってきた鬼の中に善良な鬼がいるなんて知らないんだから。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この事件の顛末は、兄妹をよく知る鱗滝さんと冨岡義勇が連名で、これまでの経緯と鼠豆子は人を襲わない事を主張もし破られたら二人が腹を切るとまで言い切り、柱たちを納得させます。
(鱗滝さんはともかく義勇まで?!)炭次郎と一緒に感涙しました。
 
 
 
 
常に「死」が隣り合わせにある過酷な日常の中で、優しい心と妹への愛を持ち続ける炭次郎は少しずつ周囲を変えて行きます。
 
 
 
 
 
鬼と化しながらも、身を呈して兄を守ろうとする
禰豆子のいじらしさや可愛らしさも良くて、この二人の兄弟愛には胸を打たれます。
 
 
 
 
何の希望も見出だせない絶望的な状況でも、ぼろぼろになって修業しゴツゴツの荒れた手をした少年。
たとえ涙で前が見えなくなってもそれでも前へ進もうとする強さを炭次郎は持っています。
 
 
その強さと優しさにいつも感心したり感動したりいたします。
 
 
画力に多少の不満はあれど、作者様初の連載ですので今後の成長に期待したい所です。
それもまた連載漫画を読む楽しみでもあります。