映画『エンジェルバトラー』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

エンジェル・バトラー

 

 

マジかよ

この品質ってアリなのか?やたらとカメラワークが決め所を外してたり編集がテンポを外していたりするものだから、あえて斬新な撮り方をしているのかと思っていたら脚本の方も酷過ぎる予定調和が続いて竹の足場やキッチン等、香港アクションの定番とされる舞台設定のバトルに無理やり持ち込む。サモハンをオマージュしたような格闘シーンもあるが劣化コピー状態。人間ドラマの面も無茶苦茶でクライアントの奥さんが夫婦喧嘩でタンスを倒すシーンはシリアスなのに爆笑してしまった。そもそも登場人物のやる事なす事に動機がなくアクションを見せる都合の上ででっち上げられたドラマ展開である事があまりに見え見え過ぎて笑えてしまうのです。この噓の幼稚さはハリウッド映画レベルというか日本のウクライナ報道レベル。あまりに突っ込み処が多過ぎてゲンナリしました。スコアの選曲や入れ処も完全に外してます。

 

どうやら『ワンスアポンナタイムインチャイナ』シリーズでお馴染みの役者兼殺陣師シンシンの監督デビュー作らしいが、あまりの下手さに笑ってしまった。この手の役者兼殺陣師から監督デビューってパターンは香港映画界には多い訳だが、ここまでデビュー作が外しまくる監督は初めてです。それこそアクション映画の現場じゃ殺陣師は監督以上に指導力を発揮する必要がある職種だけに充分なキャリアを積んでいるはずだが脚本を選ぶ審美眼と映像センスが足りなかったって所だろうか。とある女性アスリートが父の死をきっかけに格闘家を辞めて警備員として細々と暮らしていると昔の仲間から要人警護の仕事を依頼される。とある資産家の妻を守る仕事。奥様は優しく彼女を扱ってくれたが仕事を始めた途端にいきなり格闘家集団に襲われて奥様を誘拐されてしまう。その時に託された鍵を巡って謎の組織との駆け引きが始まる。ってな話の流れで次々と送り込まれる謎の組織の刺客を倒す訳だが、その格闘シーンは全国に配信されて格闘ギャンブルの堂本として謎の組織は私腹を肥やしていた。そんな訳で色々と駆け引きと裏切りのドラマがある訳だが、ほとんど話として破綻しています。こいつら統合失調症か?と疑いたくなる位です。